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仏教ファン、瞑想バカのフリーライター森竹ひろこ(コマメ)の仏系ブログ。最弱なので、おてやわらかに!

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ネコもくつろぐ。仙厓さんの気配が残る日本初の禅寺・聖福寺に行ってきました

2013-09-06 | 仏系(わりと真面目)




以前、一目見て釘付けになった絵があります。それは布袋さんと子どもを迷いのない筆でおおらかに描いた、江戸時代後期の臨済宗の仙厓義梵(せんがいぎぼん)和尚の「指月布袋画賛」です。
 ※所有される出光美術館のサイトからはコピー不可でしたので、
  直接サイトでごらん下さい「仙がい 出光コレクション」

なんて奔放、そしてにチャーミング。見ているだけでホワンと肩の力が抜けてきます。
書き添えられた賛は「お月様 幾つ 十三、七つ」。この禅画は有名なだけに月を悟りに見立てて様々な解説がされていますが、まあ、そういう講釈は一先ずおいて、まずは素直に味わいたい。仙厓さんは子ども達にも多くの絵を描かれたので、もしかしたらこれも子ども達を喜ばすために、愉快な布袋さんと童子の絵に童歌を添えて描かれたのかもしれません、よ。

先日、福岡に行く機会があり、その仙厓さんが住職を務めた博多の聖福寺(しょうふくじ)を訪ねました。
仙厓さんは美濃国の農家の次男に生まれ、19歳で出家して横浜や京都で修行。その後、国に帰りますが、悪政を行う家老を批判をして国を追放されます。そして40歳の時に請われて、博多の聖福寺の住職になりました。



聖福寺は博多の中心部にありながら、一歩足を踏み入れるとそこは緑豊かな別世界。雨模様の平日ということもありますが、参拝者の姿もなく静かでした。でも閑散ではなく、禅寺特有の凛としながらも、不思議と温かい気配に包まれた空間……まるで権力者には厳しく、子どもやお百姓さんを大切にした仙厓さんのお人柄が、今も漂っているようでした。

ネコにとっても居心地がよいのか、門のところでノンビリお昼寝をしていたり、中に入ると2匹の子ネコがじゃれ合っていたり。その時、広い境内には私と夫のドラジさんしかいませんでしたので、2人対3匹、人間よりネコが多いことに!寺好きのネコ好きには、夢のようなシチュエーションです。
その後、買い物袋を下げて境内を横切る女性に聞いたところ、この日は雨のためあまり姿が見えませんが、お寺にはもっと多くのネコがいるそうです。仙厓さんはネコの絵も残してますので、ご縁があるのでしょうか。


サカリのついた猫の鳴き声を「南無妙法蓮華経」に例えています。(この絵を所蔵する九州大学のサイトから借用しました)



聖福寺は1195年に宋で禅を修めた宋西(ようさい)が創建。後に後鳥羽天皇により「扶桑最初禅窟」(日本最初の禅寺)の額を賜わった、正真正銘の日本初の禅寺で、境内全体が国の史跡に指定されています。門の左下には昼寝をするネコがいますが、わかりますか?



仏殿には古来の禅宗様式を残した丈六の三世仏(釈迦、弥勒、菩薩)が安座されていました。



聖福寺の周りには幻住庵をはじめいくつもの塔頭があり、こんな風情のある小径を巡って散策ができます。



小径を隔てた幻住庵には、仙厓さんが隠居されていた「虚白院」もありますが……



残念ながら拝観は不可でした。


日本で一番お寺が多いのは京都、そして2番目はあまり知られていませんが福岡だそうです。聖福寺周辺にも興味深い寺院が点在していますが、ガイドブックにはあまり紹介されずにもったいないことです。でも、他の寺院では感じたことのない聖福寺境内の独特な気配は、観光地化されていないからこそ保たれているのかもしれません。
ニャンコもおちおち昼寝をしていられませんしね。


(おまけ)



今回は仙厓さんの禅画は見られませんでしたが、「指月布袋画賛」をはじめ仙厓さんの代表作がこの秋開催される、東京の出光美術館の「仙厓と禅の世界」で鑑賞できます。
おっ、ポスターの図案も猫ですね!



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