なるべし32 2005-03-25 02:33:25 | 学史 一 古の詞は、多く田舎に残れり。都会の地には、時代のはやり詞といふ物、ひた物に出来て、ふるきは、みなかはりゆくに、田舎人は、かたくなにて、むかしをあらためぬなり。此比は、田舎人も、都に来りて、時の詞を習ひつゝゆきて、田舎の詞もよきにかはりたりといふは、あしきにかはりたるなるべし。 « 十返舎一九「膝栗毛後篇凡例」 | トップ | 『仙台間話』「御等」 »