それ、問題です!

引退した大学教員(広島・森田信義)のつぶやきの記録

「学部」の切り売り?

2017-11-08 21:28:26 | 教育

 獣医学部の新設は、もめにもめたが、他の分野の学部新設は、こんなに認可していいのかと疑問に思うほどにとりわけ教員養成学部は、雨後の竹の子のように出来た。教員不足の時期が続いたのは事実であるが、少子化時代もあって、まもなく不足は解消する。そして作りすぎた問題の処理が難しい時代になるであろう。新設学部には、高等教育レベルかどうか疑わしいものもある。文科省は、どう責任をとるのであろうかと、余計な心配をしていたら、学部を他大学に譲渡することを認めるという。
 学部の譲渡に応じる(譲渡先)の大学に、どんなメリットがあるのであろうか。売りに出しても買い手のない学部の行く先はどうなるのであろうか。看板学部ともいうべき有料学部が売りに出されることはないだろう。要らない学部(業績不振、お荷物学部)を引き受けるというような危険な行為に踏み切る大学は稀であろう。
 造りすぎた学部の処分方法の一つであろうが、かなり無責任で、なげやりな方法のように思う。

 下記は、11月8日の読売新聞のネットニュースである。
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私大に「学部の切り売り」認める…大学再編促す         11/8(水) 16:02配信
 
     私大に「学部の切り売り」認める…大学再編促す

 文部科学省は私立大学の学部を別の大学に譲渡できる仕組みを導入する方針を固めた。

  18歳人口の減少で経営悪化した大学の「学部の切り売り」を認めることで大学再編を促す。具体的な制度化については8日午後に開かれる中央教育審議会の部会で検討を始める。

  学校教育法は学校法人が大学全体を譲渡するケースは規定しているが、学部の譲渡は明記されておらず、現在は認められていない。文科省は2019年度にも同法改正などの関係法令の整備を目指す。

  学部の譲渡が可能になれば、経営が行き詰まった大学が学部の一部を他大学に売却し、当面の運転資金を確保できる。また、経営の効率化を図りたい大学の場合は、不人気学部を切り離し、研究成果が顕著な学部や人気学部を強化できるようになる。
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