映画「Life」
音楽:綾野剛、mr.a(ミスター・ドット・エー)
監督・脚本:佐々木紳
※ネタバレあります。
少し前のブログ記事にも、「Life 」のことを載せてます→
今更で恐縮ですが、、
綾野剛さん初主演長編映画です。
サントラ音楽の作曲や、ジャケットデザイン、
ご自身の衣装まで担当しており、
多彩な才能を披露していらっしゃいます。
この衣装のボタンは綾野さんご自身でデザインして付けたとか、、
おしゃれですよね~
全編に心地よい「音」のようなシンプルな曲が流れていますが、
綾野さんが当時フロントを務めていたバンドmr.aが演奏しています。
軽く歌も流れますが、ヴォーカルだった綾野さんが歌っているのでしょうかね。
優しくて心地よい曲です。
はじめは、音楽担当ではなかったそうですが、
役作りのために作った曲がすばらしく、プロデューサーに気に入られ
サントラ担当となったそうです。
「全速力海岸;エーテルC2H5」もそうですが、作品の持つ音の世界観を上手く表現する才能をお持ちなんですね。
そして、綾野さん扮する主人公の田北勇。
キャンドルアーティストという職業で、
暗い工房に、ろうそくの灯りを灯しながら、、
創作活動をしています。
暗闇のなかから、ろうそくの灯りに照らされて
ほんのりと浮かび上がる勇の姿は、ろうそくの精みたいです。
勇の、ろうを火で溶かす作業が、ほんとに柔らかく、優しさに溢れています。
そしてこの勇、
とにかく優しさの塊みたいな人なのです。
途方に暮れて困った人に、、寄り添う。
大切なものを失った人に、、寄り添う。
がんばって、疲れている人に、、寄り添う。
絶望している人に、、ただ、寄り添う。
言葉で慰めるんじゃないんです。
ただ、そばにいてあげる。
それだけ。
なにも発しない。
決して押しつけではなくって、
心が寄り添っているだけなんです。
それが、、きっと相手にとっても、心地よい距離感なんでしょうね。
でも、、それは時に、
勇自身が受け止めきれなくなるほど、
想いが溢れてしまう事もあるんです。
そして、そんな時に
勇の心に寄り添ってくれる中国移民のユウコがいます。
綾野さん、、ユウコちゃん相手に、中国語を披露して下さってます。
中国語での綾野さん、、優しい響きに魅了されます。
女子高生のお誕生日に、、ジッポのライターをろうそくがわりにして
HappyBirthdayの曲を謡っています。
こんなんしてくれたら、、惚れてまうやろ~(笑)
全篇を通して、、勇の優しさが伝わってくる作品です。
それは、ときに切なくて、またときにやるせない。
でも、なんとなく、ほっこりと癒される、、
そして、また、観たくなる。
勇に会いたくなる。
勇のように、、優しくなりたい。
そんな思いにさせてくれる作品でした。
それにしても、綾野さん。
「イヌゴエ」の少し前に撮影されたようですが、
とにかくピュアな魅力に溢れていました。
そして画面いっぱいに、静かな、でも圧倒的な存在感を放っていました。
まだまだ滑舌が甘く、動作もぎこちない部分が多々見られました。
上手さなどは全然感じられませんでした(ゴメンナサイッ!!)
でも、だからこそ、今では決して観ることのできない、
俳優綾野剛の原点をみられる、超貴重な作品となっていると思います。
当時の綾野さんだったからこそ、「Life」の勇を生きられたと思います。
出演して下さった綾野さんを始め、
「Life」製作者の方々、
当時の綾野さんをこんなに素敵に撮って下さって、
本当にありがとうございました。
観ることができて、幸せです(涙)
心から感謝いたします。
長くなってしまいました。
ごめんなさい!
最後まで読んで下さった方がいらっしゃいましたら
ありがとうございました。