『雲乃平八郎の浮雲』
世の中は乱れていても繕える端切れを集め一つにまとめ
世界中に不穏な空気が流れていますが、アメリカがイランを制裁すると言っていますので、それに同調する国が多く出てきましたので、日本としても同調せざるを得ないところです。ところが、日本は以前からイランとの関係は良好で、石油の輸入もたくさんあります。
万一、ホルムズ海峡封鎖で小競り合いなど起きて、アメリカと戦争状態になったら、それこそ原油価格が上がり、原油がストップされて、日本の経済は大打撃を受けてしまいます。何としても戦争だけは回避してもらいたいのです。
春遠し梅のつぼみが膨らむが凍える寒気居座って去りぬ
このところの冷え込みはとても厳しいものがあります。風の音が、不気味にビューっと通り過ぎて行きます。体感温度も下がりますけれど、それよりも怖さを想起して何とも魂から凍りつくようです。
関東大震災、東南海地震などのうわさが絶えません。タイムリミットが迫ってきて、シミュレーションを試みての結果は、大災害と言うものです。万一大震災となったら、日本は、立ち直るまでには、相当な年数を見ておかなければなりません。こんどの震災には、耐震化の効果が出るかもしれませんし、超大震災となって、家屋のみならずビルも倒壊して、火事も起り、数万人の死者、数十万人のけが人数百万人の被災者が出るかもしれません。
まだ見ぬ地震の恐怖は、想像するだけでも恐ろしいものがあります。
昇る日を 待ちながらゆく 船へいろ
歳は去りにて 酔ゐもせぬ
我熱き身 娘歌声 添ゑ置けや
これは、いろは47文字を並べ替えて作ってみました。うまくいったとは、言える代物ではありませんが、意味が通じるように工夫しています。努力をお汲み取り下さい。皆様もやってみてはいかがですか。頭の体操です。
内容は、「年越して新しき年の日の出を船に乗って待っているけれど、波にもまれていても酔いはしないのは、心の中に希望の火が燃えたぎっていて、ラジオから流れる女性の歌声も近くに聞こえるからだ」と言うような感じです。
今日で「カゲロウ2」は、終わります。次は全く出来ていませんし、構想すらありませんので、小説はしばらくお休みします。ブログは、続けますのでよろしくお願いします。小説のアイデアが浮かび、書き出しましたらまた掲載しますので、それまでお許しください。
『雲乃平八郎の小説』
カゲロウ 2
26
豊臣軍の足並みが乱れ、高木のいる豊臣本陣の周りには、3千人ほどの守りに減ってしまった。カゲロウは、高木を見つけると、腕に仕組まれている銃を撃とうとした。周りに兵が、隙間なく守っていたので、高木に当たることはないと思われた。
「カゲロウだ。上空から高木を狙って打てるか」
「はい。撃てます。撃ってよろしいですか」
「よし。撃て」
「はい」
膠着状態を回避するために、頭上のカプセルからレーザー銃を撃ちこみ、高木を直接狙う作戦に出た。
攻撃を受けた高木は、上空からの攻撃は守りようもないので、転送で逃げた。
「おお、秀頼君じゃないか」
秀頼の顔を知っている徳川の武将は、いきなり現れた秀頼を取り巻いて槍を向けた。
「ここは徳川の本陣じゃな」
「いかにも、将軍も、大御所もいらっしゃる」
転送先は、すぐに検出され、源三郎に知らされてきた。高木は、家康の本陣に転送されて、家康を人質にとり化ける作戦に出たのだ。
「家康。わしがお前を血祭りに上げてやる」
「わしを血祭りだと、お前ひとりじゃ何も出来まい」
家康の周りには、数人の家康がいた。
「これはどうしたことか。家康。影武者が多すぎる。隠れていないで出てこい」
「いるではないか。俺が家康じゃ」
「わしじゃ。わしが家康だ」
「ええい。面倒なり。みんな殺してくれる」
誰が本物の家康なのか、高木は、狼狽えて、銃を乱射した。家康は、次々に倒された。その時、前方に現れた小柄な者が、銃を撃った。閃光が走って高木の胸に当たった。
「誰だ。俺に致命傷を与えたのは」
高木は、今まで浴びたことのない銃撃に驚き、体が反応して崩れようとしているのが分かった。
「私よ。あなたは、もうすぐ跡形もなく消え去るわ」
「お前は、春花か。くそ。お前がいるなんて気付かなかった。畜生。無念だ」
高木は、春花に銃を向けようとしたが、全身の細胞が崩れて泡のようになり、割れて消えて行った。
「やっつけたわ。これでもう大丈夫」
「春花殿。あなたには、何度も助けられておる。礼を申す」
影武者の後ろから進み出てきた家康が、春花に近寄って頭を下げた。
「いいえ。これも歴史を守るためです。大御所様がご無事で何よりでございます」
「いや、あっぱれじゃ。ところで、もう影武者はいらんので、皆を元に戻してやってくれ」
「はい。分かりました」
家康は、春花の作戦を聞いて、影武者を10人ほど作ってもらっていたのだ。高木は、それとは知らずに、春花の作戦にまんまと引っ掛かってしまった。
徳川軍は、豊臣軍を完全に制圧して、勝利を収めた。カゲロウと、源三郎は、家康の元に戻ってきた。
「おう。よくやってくれた。その方らの作戦がうまくいったようだ」
「はっ。成功して何よりです。徳川様のお命も助かりましたので、天下はこれで大平の世になることでありましょう」
「徳川の天下と言う事ではあるが、実のところ、まだまだじゃ。豊臣恩顧の大名衆が、どこまで忠義を尽くしてくれるかはまだわからぬ」
「大丈夫にございます。このあと250年は徳川様の天下であり続けます。それに将軍秀忠様が、豊臣恩顧の大名衆の内いくつかに理由をつけて、改易をするでしょう」
「なんと。そうであったか。わしも安心して余生を過ごせると言うものじゃ」
「御意。これで私は、やるべきことをすべてやり終えましたので、未来に戻ります」
源三郎は、家康に暇(いとま)の挨拶をした。カゲロウと春花は、源三郎を抱き寄せて、最後に別れを惜しんだ。源三郎は、家康に深々と平伏したのち、姿が消え、カプセルに戻って行った。
「源三郎は、戻ったか? 景山殿と春花殿は、いかがなされるのじゃ」
「大御所様のお許しが頂けますならば、このままこの時代に残り、医師として働きとうございます」
「それは良い。そうしてくれ。これからもよろしく頼む。わしの命はもうすぐ尽きようが、将軍家を維持するためには、おぬしらが居てくれれば安心じゃ」
家康は、非常に喜び、笑顔で何度も頷きながら、二人の手を取った。
「私たちは、将軍家だけでなく、民衆のためにも働きたいのです。皆さんの病や怪我などの苦しみを治療して癒やすのを仕事にいたします」
「それは良い。何をしても良い。わしが許そう。わしの書付を持っておれば、どこで何をしようと咎められはせぬ」
家康は、さっそくお墨付きを発行して、二人に渡した。これで、カゲロウと春花は、どこででも医療行為が出来ることになった。家康は、しばらく京の二条城に滞在して、諸侯の働きをねぎらった。将軍家によって論功行賞も行ったが、関ヶ原の時のようには多くは与えられなかった。
カゲロウと春花は、家康の側にいることを命じられたので、二人はすべての大名家にも認められる存在になった。二人は医師であったので、高禄を与えられることはなかったが、地位は高いものを与えられ、宮中にも参内できるようになった。将軍家から必要な経費を毎年与えられることになり、中堅旗本並みの待遇であった。
「念願の江戸住まいだな」
「はい。これからの働きは、未来の礎になることですので、頑張りましょう」
「思えば、いろいろなことがあった。命も奪われ、生き返り、そのうえ江戸時代の幕開けにも立ち会うことが出来た」
「大変な思いをしましたが、源三郎が生まれて、あなたの代わりをするまでに成長して、私はうれしかったのです。それにまた、あなたとこうして生活できるなんて、本当に夢のようです」
「そうだな。夢に生きているのかも知れんな」
「また子供を作りますか?」
「それもいいな。何代も続けば、明治時代以降も続く医師の家として残るからな」
「その医師としてですけれど、未来の治療法は、続けますか」
「いや。未来の科学技術は極力使うまい。なるべく今の方法で治療して、どうしても必要な時だけ、秘密の内に使う事にしよう」
「これからが楽しみです」
「愛のあふれる家庭と、身も心も癒やす医療に励んで行こうな」
「二人の愛と夢は永遠に続きますね」
家康とともに江戸に戻ったカゲロウと春花には、邸宅が支給され、そこに病院を開く許可を得た。翌年、家康の病気が重くなったとき、家康に対して延命治療するかどうか尋ねたが、家康は、それを断った。
「わしの役目は、もう終わった。わしが生きていることで、将軍が仕事をしにくいであろう。もうすべて、秀忠が好きにしてよい。わしは、この世にもう未練は持たぬ」
「では、このままにいたしますが、苦しみだけは取り除きます。安らかに最後を迎えられるでしょう」
「ありがとう。それで良い。それで良いのじゃ」
カゲロウと春花に看取られて、家康は75年の生涯を閉じた。カゲロウと春花は、月に10日ほど江戸城に出向くほかは、庶民の治療に専念した。
(完)
世の中は乱れていても繕える端切れを集め一つにまとめ
世界中に不穏な空気が流れていますが、アメリカがイランを制裁すると言っていますので、それに同調する国が多く出てきましたので、日本としても同調せざるを得ないところです。ところが、日本は以前からイランとの関係は良好で、石油の輸入もたくさんあります。
万一、ホルムズ海峡封鎖で小競り合いなど起きて、アメリカと戦争状態になったら、それこそ原油価格が上がり、原油がストップされて、日本の経済は大打撃を受けてしまいます。何としても戦争だけは回避してもらいたいのです。
春遠し梅のつぼみが膨らむが凍える寒気居座って去りぬ
このところの冷え込みはとても厳しいものがあります。風の音が、不気味にビューっと通り過ぎて行きます。体感温度も下がりますけれど、それよりも怖さを想起して何とも魂から凍りつくようです。
関東大震災、東南海地震などのうわさが絶えません。タイムリミットが迫ってきて、シミュレーションを試みての結果は、大災害と言うものです。万一大震災となったら、日本は、立ち直るまでには、相当な年数を見ておかなければなりません。こんどの震災には、耐震化の効果が出るかもしれませんし、超大震災となって、家屋のみならずビルも倒壊して、火事も起り、数万人の死者、数十万人のけが人数百万人の被災者が出るかもしれません。
まだ見ぬ地震の恐怖は、想像するだけでも恐ろしいものがあります。
昇る日を 待ちながらゆく 船へいろ
歳は去りにて 酔ゐもせぬ
我熱き身 娘歌声 添ゑ置けや
これは、いろは47文字を並べ替えて作ってみました。うまくいったとは、言える代物ではありませんが、意味が通じるように工夫しています。努力をお汲み取り下さい。皆様もやってみてはいかがですか。頭の体操です。
内容は、「年越して新しき年の日の出を船に乗って待っているけれど、波にもまれていても酔いはしないのは、心の中に希望の火が燃えたぎっていて、ラジオから流れる女性の歌声も近くに聞こえるからだ」と言うような感じです。
今日で「カゲロウ2」は、終わります。次は全く出来ていませんし、構想すらありませんので、小説はしばらくお休みします。ブログは、続けますのでよろしくお願いします。小説のアイデアが浮かび、書き出しましたらまた掲載しますので、それまでお許しください。
『雲乃平八郎の小説』
カゲロウ 2
26
豊臣軍の足並みが乱れ、高木のいる豊臣本陣の周りには、3千人ほどの守りに減ってしまった。カゲロウは、高木を見つけると、腕に仕組まれている銃を撃とうとした。周りに兵が、隙間なく守っていたので、高木に当たることはないと思われた。
「カゲロウだ。上空から高木を狙って打てるか」
「はい。撃てます。撃ってよろしいですか」
「よし。撃て」
「はい」
膠着状態を回避するために、頭上のカプセルからレーザー銃を撃ちこみ、高木を直接狙う作戦に出た。
攻撃を受けた高木は、上空からの攻撃は守りようもないので、転送で逃げた。
「おお、秀頼君じゃないか」
秀頼の顔を知っている徳川の武将は、いきなり現れた秀頼を取り巻いて槍を向けた。
「ここは徳川の本陣じゃな」
「いかにも、将軍も、大御所もいらっしゃる」
転送先は、すぐに検出され、源三郎に知らされてきた。高木は、家康の本陣に転送されて、家康を人質にとり化ける作戦に出たのだ。
「家康。わしがお前を血祭りに上げてやる」
「わしを血祭りだと、お前ひとりじゃ何も出来まい」
家康の周りには、数人の家康がいた。
「これはどうしたことか。家康。影武者が多すぎる。隠れていないで出てこい」
「いるではないか。俺が家康じゃ」
「わしじゃ。わしが家康だ」
「ええい。面倒なり。みんな殺してくれる」
誰が本物の家康なのか、高木は、狼狽えて、銃を乱射した。家康は、次々に倒された。その時、前方に現れた小柄な者が、銃を撃った。閃光が走って高木の胸に当たった。
「誰だ。俺に致命傷を与えたのは」
高木は、今まで浴びたことのない銃撃に驚き、体が反応して崩れようとしているのが分かった。
「私よ。あなたは、もうすぐ跡形もなく消え去るわ」
「お前は、春花か。くそ。お前がいるなんて気付かなかった。畜生。無念だ」
高木は、春花に銃を向けようとしたが、全身の細胞が崩れて泡のようになり、割れて消えて行った。
「やっつけたわ。これでもう大丈夫」
「春花殿。あなたには、何度も助けられておる。礼を申す」
影武者の後ろから進み出てきた家康が、春花に近寄って頭を下げた。
「いいえ。これも歴史を守るためです。大御所様がご無事で何よりでございます」
「いや、あっぱれじゃ。ところで、もう影武者はいらんので、皆を元に戻してやってくれ」
「はい。分かりました」
家康は、春花の作戦を聞いて、影武者を10人ほど作ってもらっていたのだ。高木は、それとは知らずに、春花の作戦にまんまと引っ掛かってしまった。
徳川軍は、豊臣軍を完全に制圧して、勝利を収めた。カゲロウと、源三郎は、家康の元に戻ってきた。
「おう。よくやってくれた。その方らの作戦がうまくいったようだ」
「はっ。成功して何よりです。徳川様のお命も助かりましたので、天下はこれで大平の世になることでありましょう」
「徳川の天下と言う事ではあるが、実のところ、まだまだじゃ。豊臣恩顧の大名衆が、どこまで忠義を尽くしてくれるかはまだわからぬ」
「大丈夫にございます。このあと250年は徳川様の天下であり続けます。それに将軍秀忠様が、豊臣恩顧の大名衆の内いくつかに理由をつけて、改易をするでしょう」
「なんと。そうであったか。わしも安心して余生を過ごせると言うものじゃ」
「御意。これで私は、やるべきことをすべてやり終えましたので、未来に戻ります」
源三郎は、家康に暇(いとま)の挨拶をした。カゲロウと春花は、源三郎を抱き寄せて、最後に別れを惜しんだ。源三郎は、家康に深々と平伏したのち、姿が消え、カプセルに戻って行った。
「源三郎は、戻ったか? 景山殿と春花殿は、いかがなされるのじゃ」
「大御所様のお許しが頂けますならば、このままこの時代に残り、医師として働きとうございます」
「それは良い。そうしてくれ。これからもよろしく頼む。わしの命はもうすぐ尽きようが、将軍家を維持するためには、おぬしらが居てくれれば安心じゃ」
家康は、非常に喜び、笑顔で何度も頷きながら、二人の手を取った。
「私たちは、将軍家だけでなく、民衆のためにも働きたいのです。皆さんの病や怪我などの苦しみを治療して癒やすのを仕事にいたします」
「それは良い。何をしても良い。わしが許そう。わしの書付を持っておれば、どこで何をしようと咎められはせぬ」
家康は、さっそくお墨付きを発行して、二人に渡した。これで、カゲロウと春花は、どこででも医療行為が出来ることになった。家康は、しばらく京の二条城に滞在して、諸侯の働きをねぎらった。将軍家によって論功行賞も行ったが、関ヶ原の時のようには多くは与えられなかった。
カゲロウと春花は、家康の側にいることを命じられたので、二人はすべての大名家にも認められる存在になった。二人は医師であったので、高禄を与えられることはなかったが、地位は高いものを与えられ、宮中にも参内できるようになった。将軍家から必要な経費を毎年与えられることになり、中堅旗本並みの待遇であった。
「念願の江戸住まいだな」
「はい。これからの働きは、未来の礎になることですので、頑張りましょう」
「思えば、いろいろなことがあった。命も奪われ、生き返り、そのうえ江戸時代の幕開けにも立ち会うことが出来た」
「大変な思いをしましたが、源三郎が生まれて、あなたの代わりをするまでに成長して、私はうれしかったのです。それにまた、あなたとこうして生活できるなんて、本当に夢のようです」
「そうだな。夢に生きているのかも知れんな」
「また子供を作りますか?」
「それもいいな。何代も続けば、明治時代以降も続く医師の家として残るからな」
「その医師としてですけれど、未来の治療法は、続けますか」
「いや。未来の科学技術は極力使うまい。なるべく今の方法で治療して、どうしても必要な時だけ、秘密の内に使う事にしよう」
「これからが楽しみです」
「愛のあふれる家庭と、身も心も癒やす医療に励んで行こうな」
「二人の愛と夢は永遠に続きますね」
家康とともに江戸に戻ったカゲロウと春花には、邸宅が支給され、そこに病院を開く許可を得た。翌年、家康の病気が重くなったとき、家康に対して延命治療するかどうか尋ねたが、家康は、それを断った。
「わしの役目は、もう終わった。わしが生きていることで、将軍が仕事をしにくいであろう。もうすべて、秀忠が好きにしてよい。わしは、この世にもう未練は持たぬ」
「では、このままにいたしますが、苦しみだけは取り除きます。安らかに最後を迎えられるでしょう」
「ありがとう。それで良い。それで良いのじゃ」
カゲロウと春花に看取られて、家康は75年の生涯を閉じた。カゲロウと春花は、月に10日ほど江戸城に出向くほかは、庶民の治療に専念した。
(完)









