~こころに吹く風~

1952年生まれの みよです。
人生の花野に遊びたい。
心躍ることも心塞ぐことも綴ります。

国立ハンセン病療養所「多摩全生園」の桜

2018年02月03日 | ものづくり
最近草木染に興味を持っています。
草や木を煮た汁で糸や布を染めるのです。
H工房の主やメンバーが、自分で染めた原毛を紡いだ糸で布を織ったり編み物をしたりしています。
先日、ご近所で梅の枝おろしをなさっていたので少しいただいてY川さんに届けました。後日、その梅の枝を使って、とても素敵なこっくりとした紅色に染まった毛糸を見せてくださいました。
その後大雪が降りました。
大きな公園や桜並木を巡って、雪の重みで落ちた桜の枝を集めてまわり、H工房に届けました。桜で染めてもきれいな色が出るそうです。花芽を付けた今頃はきっと枝が持つ色素が充実しているんだろうな。
Y川さんも欲しそうだったので、その翌日、また桜の落ち枝集め!
今度は東村山市にあるハンセン病の療養所だった全生園へ行きました。
全生園の事はこのブログで度々書いています。こんな所です。

患者さん同士が結婚する際には、子どもを産めなくなる断種手術を強いられたそうです。
そんな方達が子どもの代わりに植えて育てたという桜が園内に沢山あります。


患者さんたちが高齢化して、年々淋しくなっている園内です。
左側の住居はもうだれも住んでいません。壊される日を待っているのでしょうか。




公衆電話です。そっか、携帯電話のない時代、各自に電話はなくて、ここが外の世界との窓口だったのかしら。とても切ない。


ロープが張ってあって近づけませんが、生活の痕がそのままのようです。洗面所らしき窓に生活感がありました。


そこにも雪が降り、緑が輝いていて、なおさら胸が痛む散策でした。
立派な花芽を付けた桜の枝をY川さんに届けました。今度はどんな色に染まるか楽しみ!