欅の現象学~行為的直観と全人的自然生活から

形づくられたものと観るものの根底にある運動体

完全予約制なのに5時間待ち,ホントの理由~国際医療福祉大学熱海病院 再診

2017年07月18日 | 闘病記/脳脊髄液減少症なのか?



明石の病院でRI検査を受けてから、約4か月が経過した。6月27日、熱海病院の篠永教授の診察がようやくやってきた。体調は、あまりよくなかった。抑うつ状態が続いており、自宅で寝てばかりいて、なかなか起き上がることができなかった。なんとか、力を振り絞り、新大阪から新幹線に乗り込んだ。

前回の初診は、朝10時ごろで、前日に熱海に宿泊して、診察後、新幹線で帰宅。今回の予約時間は、夕方4時である。あれこれと調べて比較して考えた結果、3時前に熱海駅につく新幹線こだまに乗車することにした。前回から新幹線のダイヤが変更になっていたが、結局おなじ「こだま号」に乗ることになった。

新幹線の旅は、まことに虚しい。料金が高い上に、早すぎて景色を楽しむことが出来ず、どこかに移動しているという感じもない。土地勘やその地域の事情、駅や街の雰囲気すらもつかむことができない。おまけに、こだま号は、各駅でとまるたびに、のぞみ・ひかりに追い抜かれる。前回、述べたとおりである。

曇っていた。新富士が近づいても、富士山は見えない。新幹線は、愛知県から静岡県をひたすら走る。そして神奈川県に近い熱海駅まで行く。2時58分に到着した。帰りの時間をたしかめるため、駅で時刻表をもらった。6月30日でまたダイヤが変更になるらしい。

歩いて約10分、病院に付く。受付を済ませ、3時半には脳外科の待合に、私は座っていた。窓から海が見える。伊豆半島もみえる。神奈川県と静岡県の海がみわたせるが、やはり曇っていて、どうにも気持ちがすっきりしない。

とくべつやることも、気力もなく、帰りの時間を調べる。遅くとも、6時台のひかり号には間に合うから、家にかえるのは、10時半ぐらいだろうか…そんな計画を練っていた。そして、このあと、まったく予想だにもしなかった出来事が発生したのである。


篠永医師の再診の診察は、この日は午後からである。午後は、1時半から4時半までやっている。4時で受け付けは終了だ。4時を回ったが、診察室からは誰もでてこない。そして、わたしは受付の前に貼ってある紙をみつけた。「ただいま、篠永医師は、2:00~の患者さまを診察中です」そうか、2時の患者をみているのか。2時間遅れている。再び、私は新幹線の時刻表を眺めた。どうせ私の診察はすぐに終わるから、6時になっても、6時台のひかりにはやはり間に合うだろう。

どうやら、わたしは最後のほうらしい。しかし、ここの待合は、複雑な構造になっていて、誰がどこでまっているのか、いまいちわかりにくい。奥まった廊下の一番、奥のエリアである。篠永医師以外の脳外科の診察はやっていない。口腔外科がとなりにあるが、いまいち、やってる感じでもない。


診察室のドアの前には、張り紙がある。初診のときに見たものと同じである。

==========
患者様へのお願い

遠方からお越しいただく患者様や、具合の悪い患者様が多い中で、私の診療待ち時間が非常に長くなり、大変申し訳なく思っております。
初診の患者様は15分、再診の患者様は10分に診療時間を設定してあるのですが、診療時間がかなり長くなってしまっているため、待ち時間が長くなっているのが現状です。効率的に診療を行わなければ、診療終了時間が際限なく遅くなってしまいますので、お一人様の診療時間をできるだけ制限時間内にしたいと思います。10分経過するとチャイムが鳴ります。
質問事項は数項目にしていただけると助かります。
ご協力宜しくお願いいたします。

(正確ではない)
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ひとり10分で設定しているとするならば、4時診察の私まで、あと12人いるということになる。だが、待合の前には、そんなに人は座っていない。どうせ新幹線で帰れるんだから、と私は、特別、待ち時間を気にすることはなかった。

それにしても、いろんなひとがいる。

ある若者が受付のパソコンをのぞきこんでいる。自分が何番目か知りたいのだろうか?何かをチェックしている様子である。

受付の方ともめている患者さんもいる。証明書がどうのこうの…時間がかかりますから、7時以降になります云々。

あと、何人ですか?何番目ですか?と聴くひともいる。

そんな中、わたしの後に、受付にやってきた患者さんがいた。先に検査を受けた様子である。わたしが、海をみていると、

「篠永先生ですか?」
と、声をかけられた。

「いいえ、わたしは、篠永先生の患者です。患者です。あ、篠永先生の、そうです。」

一瞬、そのひとは、私のことを篠永医師と思ったのか、と思い、ヘンテコな答えをしてしまった。50台か60台かの女性で、娘さんと一緒にきていた。待ち時間が気になっているらしく、わたしが何時の予約かきいてきたので、4時です、と答えた。わたしの後に、受付を済ませているので、その次と思われた。

「篠永先生の診察は、何時ですか?」と私は、聞き返した。さっき検査を受けて…。富士市というところから来ているらしい。患者さんと受付のひととのやりとりから、待ち時間がやたらと長くなると予感しているのだろう。そして、前に受診したときも、帰りが夜の8時を過ぎたという。どういう経過で、脳脊髄液減少症と診断されここにたどり着いたのか、尋ねてみた。わたしも、わたしの事情を話した。

減少症患者は見た目ですぐにわかる。待合室で長椅子に横たわっているひと、杖をついているひと、車いすのひと。中には普通に座っているひともあるが、水分を常に補給しているのが、特徴的だ。

さて、いったい、いつまで私は待たされるのか。やがて、6時がまわり、7時になり、「ひかり」で新大阪に帰るのは無理そうになった。

そうこうしているうちに、診察は進み、外からかえってくるひとや、「そこにいたのか?」と隠れていた患者たちが呼ばれていく。受付のパソコンをのぞいていた男性は、外出から帰ってきて、受付のひとに、何番目かきいていた、そうして、

「きょうは、1時間に2人ペースかよ!」と叫んでいた。

ひとり10分枠で設定しているのに、1人30分の診察となると、20分ずつ延長して、最終的に予約時間が遅くなるほど、待ち時間が長くなる。そうして、4時半をすぎても、ひたすら篠永医師の診察は続き、18人の患者を診るとなると、午後の診察が1時半からだとしても、終わるのは、9時間後の10時半ということになる。

そんなことがありうるのか?

実際、わたしは、8時になっても呼ばれず、9時になっても呼ばれなかった。その地点で、帰りの新幹線の可能性は消滅した。宿を探さねばならないが、情報がなく、肝心の診察も終わっていない。とりあえず、有事にメールをおくり、探してもらったが、携帯電話の消耗も気になる。診察が終わってから、あとのことは考えよう。

そうして、9時半になって呼ばれた。残りは、富士市からの方だけだった。わたしは最後から二番目だった。

診察時間は、5分ほどだったであろうか。篠永医師は、3月の検査画像をみながら、開口一声、

「針穴と判断がつかないということだけれども、針穴でこんな画像はみたことがない、CTにも同じようにでている。」と言った。そして、腰の複数個所からと首からも漏れている可能性がある、との見解だった。ブラットパッチはやることは同じなので、明舞病院でやるということになった。

だいたい予想していた内容だった。

さて、ここからが問題である。止まる宿を探さねばならない。辺りはもう真っ暗である。病院の外をでても、真っ暗である。かなりの田舎である。友人の情報で、とりあえず、静岡まで新幹線でゆき、静岡で宿泊すうることになった。最終的に、宿についたのは、12時前であった。予想だにもしていなかった。

誰が、5時間もまたねばならないと思うだろうか? しかしここは、不満や不平を述べる前に、現象の根本内容を吟味しなくてはならない。仮に篠永医師が、ひとり30分に設定したらどうなるのか?帰り際に、患者さんは受付のひとに、次回の予約日時を告げられる。みな、4か月以上先の、11月だとか12月である。「クリスマスか、最悪だ」「誕生日だわ、最悪の誕生日」などと言っているひともあった。

4か月先ということは、ひとり30分にしてしまうと、単純計算で3倍の1年待ちになってしまう。これでは、意味がなかろう。その間に、いろいろと症状もあるだろうし、だいたい初診が1年待ちなのはわかるが、再診が1年待ちというのでは、入院・手術して治癒の過程ならまだしも、どう考えても、ありえない状況である。

篠永医師はその著書の中で、若いころから、来る日も来る日も、脳脊髄液減少症の診療と研究で、365日寝る暇もない、と書いている、。

篠永医師が悪いのではない。脳脊髄液減少症というやっかいな病気に、たったの10分の診察ではどうにもならない。ききたいこともあるだろうし、説明しなければならないことも多々あろう。だから30ぐらいになっても、誰も文句はいえない。問題は、なぜ、篠永医師のところに、患者が集中しなければならないのか、ということである。

答えは明瞭だ。篠永医師が、第一人者であり有名である、ということではない。篠永医師しか、本質を見抜ける医師がいないからである。「脳脊髄系減少症」という名前すら知らない医師が多い。知っていても、ブラッドパッチで治るんでしょ、程度にしか知らないひとが大半である。診察している病院がそもそも少ないし、施術できる医師もいない。わたしが通っている兵庫の医師は、直接、篠永医師のもとで働いていた経験のあるひとである。

私たちは、一刻も早く、この病気についての啓もうをする必要がある。そして、新しい医師を育てなければならない。医師を育てるのは、患者なのだから。



~つづく































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