香港名物、数々あれど……。

昨晩、香港旅行から母親が帰って来ました。
それで土産はあるかと尋ねますと、こんなものを差し出されました。

『百合油』(LILY OIL)

写真でもお分かりいただけるかと思いますが、ＥＬ版の写真サイズよりも小さい小瓶に入った液体でした。（ちなみに、写真の女性はモーニング娘。の道重さゆみ女史）
いったい何の液体なんだか、そのいわくを尋ねますと、なんでも香港のあらゆる観光名所を歩き回って足が棒のようになっていたところ、海外旅行に詳しい同行の女性から「いま、香港中で大人気の薬があるから、それを塗りなさい」と、この百合油を奨められたそうな。その晩、早速両足に塗りこんでみると、次の朝には嘘みたいに回復していたそうです。
香港では筋肉痛の薬といえばタイガーバームでしたが、その会社が倒産したあと、この百合油が隆盛を誇っているとのこと。
筋肉痛の薬かと合点したのですが、中国語の説明書にご丁寧に日本語の解説があったので読んでいたら、効能の項目に筋肉痛だけでなく様々な疾病に効くと、つらつら書き記しているではありませんか。

「感冒、インフルエンザ、神経痛、ひきつけ、小児腹痛、喘息、関節炎、腹痛、打撲傷、歯痛、咳、やけど、乗り物酔い、腫れ物、虫刺され」

風邪は液体を鼻の下に塗ると治るらしいことは知りましたが、歯痛や腹痛、乗り物酔いはどうやって治すのかは知りません。まさか液体を飲み込むとか……。大陸の人間の考えること、塗り薬も飲み薬も境界がないのかも？ ……いやいや、考えるだけで恐ろしい。（苦笑）

熊本に居ながらにして、異文化の扉を少しだけ開いた、そんな気がしました。