九重自然史研究所便り

昆虫採集と観察のすすめ

講演1.1.チョウやガの翅に残る鳥の嘴によってできた傷から何がわかるか?その1

2016-10-13 17:18:45 | 日記
琵琶湖博物館講演1.チョウやガの翅に残る鳥の嘴によってできた傷から何がわかるか?
 これは2016年10月8日から琵琶湖博物館の展示場で始めた子供向きの15分ぐらいの短い講演です。展示期間中私は土曜日のみその会場にいます。
スライド1.しばしば野外で見かけるチョウやガの翅に、明らかに鳥の嘴によってできたと思われる破れあるいはキズ(Beak Mark、英語でビークマーク)が見られます。写真の例は大分県九重町地蔵原で採集したモンシロチヨウ♂です。このチョウには右後翅に一つ、左前翅に一つ、また左後翅に一つ突きキズがあります。前翅のキズは前翅前縁の広範囲を傷つけておりそのため左前翅は著しく小さくなっています。これは明らかに一回の攻撃でできた傷で、左前翅の付け根から出ている翅脈は幸い残っており、私が見たときはこのチョウはひらひらと飛んでいました。左右の後翅にできた傷はチョウが翅を立てて止まっている時、一度の攻撃を受けてできた傷です。つまりこのチョウは鳥の攻撃を二度受けても私に捕まるまで生きていました。
このようなキズは翅を立てて静止するチョウに特徴的なビークマークです。左右対称にキズができるので左右対称キズと呼んでいます。私は背中で翅を立てて止まる静止姿勢を「チョウ型静止」と呼んでいます。ガにもシャクガ科やイカリモンガなどがチョウ型静止をしますが、私はまだチョウ型静止するガの左右対称キズを見たことはありません。
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