宮崎信行の国会傍聴記

(1)政権交代ある二大政党政治で日本の持続可能性を高める。
(2)国民に開かれた国会(衆議院、参議院)を報じる。

委員外質問とは何か?

2017年05月19日 17時37分48秒 | 第193回通常国会(2017年1月から)

 共謀罪法案で、委員外質問をしていた議員が「もういいでしょう」と採決を促した異例の展開で、「委員外質問」とはなにか、関心が集まっています。

 国会法第46条は、委員会の人数は、各党の議員数の比率に応じて、割り当て、各党が決めることになっています。このため、現在、すべての委員会に委員を出せるのは、衆参ともに、自民党、民進党、公明党、共産党、日本維新の会の5つだけになっています。

 衆議院規則第46条や、参議院規則第44条は、「委員でない議員」から意見を聞いたり、発言を許したりできるとしてます。委員長が理事会に諮って決めます。

 きょうは、衆議院法務委員の割り当てが「1」の維新が、修正案提出者が答弁席にいるため、もう1の議員が法務委で発言を許されたことになります。この委員会は、自由党と社民党がいないので、通例、質疑順は、衆議院の他の委員会と同様に、自民党(与党第1会派)、公明党(与党第2会派)、民進党(野党第1会派)、共産党(野党第2会派)、維新(野党第3会派)。そのため、法案に賛成している維新の順で質疑が終わり、与党が採決を求める動議が出せることになります。

 委員外質問は比較的良くあることで、とくに少数会派を重視する、参議院ではよくあります。

 一つは、元自民党厚生労働大臣で、少数会派新党改革の代表だった舛添要一参議院議員に、新型インフルエンザ対策法改正案で、内閣委員会が意見を求めた例(2012年4月17日)。議事録では、舛添さんは「○委員以外の議員(舛添要一君) まず、この委員会に出席して質問をこのようにさせていただく機会をいただきましたこと、委員長始め委員会の皆さん方に心から感謝申し上げます。ありがとうございます。(中略)私が厚生労働大臣のときにこの新型インフルエンザが起こりました(後略)」と語りました。

 消費税増税法案をめぐって、小沢一郎さんらが離党してつくった「生活の党」に属していた主濱了参議院議員は少なくとも7回以上、委員外質問をしています。花形の予算委員会(2015年7月15日)では、議事録によると、「○委員以外の議員(主濱了君) 生活の党の主濱了であります。まずもって、山崎委員長を始め各派の皆様には、委員外発言をお認めいただきまして、本当にありがとうございます。感謝申し上げます。早速質問に入ります」と語りました。少なくとも7回以上あった主浜さんの委員外質問のうち1回、私は委員会室で見たことがありますが、けんか別れした民進党議員である理事に深々とお礼のお辞儀をしていたのを見ました。その後、2016年7月の参院選では、主濱さんの後継者である、生活の党系列の木戸口英司さんが、民進党などの支持も得て、当選しました。委員外質問が野党共闘につながったケースです。

 委員外質問は、与野党理事の信頼関係のもと、委員長が決めていることであり、強行採決のために、委員外質問が使われたのは初めてであることは確実で、今後の与野党の信頼関係に影響を与えることは必死と言えそうです。

 参考文献「新・国会事典」(有斐閣)、「衆議院委員会先例集」(衆議院)。

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