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「CCRC生涯活躍のまち」地域再生法改正案提出 高齢者の移住で地方創生

2016年02月05日 23時59分59秒 | 第190回通常国会(2016年前半)

(このエントリーの初投稿日時は2016年2月11日で、それから5日付にバックデートしました)

[画像]衆議院分館で開かれる委員会で答弁する石破茂地方創生相、2014年11月11日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。



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 内閣官房「まち・ひと・しごと創生本部」の「日本版CCRC構想有識者会議」のとりまとめを受けて、政府は、「生涯活躍のまち形成事業計画」を盛り込んだ、地域再生法改正案(190閣法15号)を閣議決定し、平成28年2016年2月5日(金)、衆議院に提出しました。

 CCRCとは、Continuing Care Retirment Communityだそうで、直訳すると「持続可能な高齢者ケアのまち」となりそうなところですが、「生涯活躍のまち」となっています。

 まち・ひと・しごと創生本部のウェブサイトに載っている最終とりまとめによると、大要、次のようなことが書いてあります。

 「東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)の高齢者の3割~4割が地方に移住したいと考えている。地方創生の観点から、地方への人の流れをつくると同時に地方の介護水準を維持することも大事。東京圏は今後急速に高齢化が進み、2015年から2025年にかけて、後期高齢者がおよそ175万人増えるため、あくまでも選択肢の一つとして、地方の生涯活躍のまちへの住み替えを推進したい」

 という趣旨のことが書いてあります。

 法案では、「生涯活躍のまち」を次のように定義しています。

 「人口及び地域経済の動向その他の自然的経済的社会的条件からみて、地域住民が生涯にわたり活躍できる魅力ある地域社会を形成して中高年齢者の居住を誘導し、地域の持続的発展を図ることが適当と認められる地域。中高年齢者の就業、生涯にわたる学習活動への参加その他の社会的活動への参加の推進、高年齢にわたり活躍できる魅力ある地域社会の形成を図る者に適した生活環境の整備、移住を希望する中高年齢者の来訪及び滞在の促進その他の地域住民が生涯行う」

 具体的には、地域再生計画の下に生涯活躍のまち形成事業計画をつくると、地方創生交付金の対象になったり、その地域内の介護事業者の許認可で優遇されたりする、ということのようです。

 法案は、衆議院の地方創生に関する特別委員会(40人)、参議院の地方・消費者問題に関する特別委員会(30人)に付託されるものとみられます。答弁は、石破茂地方創生相ら。

 現実に東京圏の基礎自治体はその税金・保険料積立金で、地方の介護施設への入居をあっせんしている実態があります。また、極端な量的金融緩和と低金利に悩む地方銀行の融資先として最適な条件になりそうです。

 島国である、わが国では、国の内外の転出入者が少ないため、地域間移動と世代間格差で、流動性を保たないといけない実態があります。ただ、自民党政権51年目にあたり、莫大な特例公債発行残高と、世界的水準の高齢者の預金残高が釣り合うという、奇妙なバランスシートのもと、歪んだ金融資本による新・人口ボーナスの創生が進むことになりそうです。

 私は、公債を減らし、シンプルな行政で直接給付による政策誘導をはかる民主党の考え方を支持しています。

このエントリー記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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