宮崎信行の国会傍聴記

(1)岡田克也さんを応援して政権交代ある二大政党政治を実現します。
(2)開かれた国会を報じます。

【英国の事例】2017年総選挙は与党・保守党第1党も、ハングパーラメント(宙ぶらりん議会)に、二大政党の得票率は1917年以降最多【追記有】

2017年06月09日 17時45分30秒 | 英国の事例

 英国議会総選挙は、2017年6月8日(木)の午後10時=グリニッジ標準時=に締め切られました。日本時刻の9日(金)朝6時から始まった、BBC開票特番では、午後1時過ぎぐらいに全体の方向感が見えました。

 定数650(過半数326)のうち、4つを除いて、現時点で確定。保守党が317議席となり、第1党ながら現有の単独過半数を失いました。労働党は261議席と躍進し、スコットランド民族党は35議席に敗退。自民党が12議席、DUPが10議席、その他が13議席となりました。

 このため、テリーザ・メイ首相に引き続き組閣権があるため、DUPに連立を求めて、連立での過半数をめざすのではないか、との観測が報じられました。

 これで、2010年以降、保守党は総選挙3連勝。ただ、第1次キャメロン連立内閣、第2次キャメロン単独内閣のあと、総選挙を経ないで、発足した第1次メイ保守党単独内閣ですが、早期解散総選挙にもかかわらず、過半数を割ったため、メイ首相の求心力は下がることはひっし。

 一方労働党は、2010年のブラウン首相(労働党首)による追い込まれ解散で下野。その後、若い閣僚経験者、ミリバンド党首をかついだものの、2015年総選挙で不人気とスコットランド民族党大躍進のあおりで、負けて辞任。その後に、ダークホースながら、党首選に勝ったジェレミー・コービン党首が今回の選挙での伸長により、続投して、影の首相として急進左派ブームをリードするとみられます。

 また、コービン候補のノッティング選挙区での開票結果発表の中継では、4万0086票だと発表されました。私は、英国小選挙区で、4万票超えというのは初めて見聞きしました。他にもあるとは思いますが、コービン議員が政府で大した役を持てないのに、長年当選し続け、今、遅れたブームになっていることを感じさせました。

 メイ候補は、メイデンヘッド選挙区で、首相ゆえ12人の対抗馬とたたかいました。投票結果はメイ候補が3万7390票、労働党候補が2万0049票でしたので、英国単純小選挙区制にしては地元でも労働党に迫られていた印象です。

 BBCは、開票特番開始から8時間後に、司会のデイビッド・ディンブルビー記者が「ハングパーラメント(宙ぶらりん議会)」とのヘッドラインを報じました=写真、BBC日本から筆者・宮崎信行撮影=。

 また、同記者は、保守党が1200万票、労働党が1200万票を集めており、「二大政党収斂率」は、1917年以来(過去100年間という意味か?)最高率となっていると報じました。不安定な時代の不透明な結果とはいえ、それは二大政党の足腰の強さゆえに生じた現象なのかもしれません。

 放送では、前々回保守党と連立して副首相をつとめた自由民主党のクレッグ前党首が選挙区で落選したと報じられました。また、第1次キャメロン内閣で防衛大臣をスキャンダルで辞任しながら、メイ内閣で国際貿易大臣に返り咲いたフォックス議員に対して、中継で、ディンブルビー記者が「選挙戦中、テレビで見かけなかったのですが、どうしました?」という何らかの皮肉めいた語りかけをしたのに対して、フォックス大臣は「いや、地元のテレビには出ていましたよ」と語りました。

 この後、現地時間9日(金)朝10時から、メイ首相が首相官邸(ダウニング街10番地)前で記者会見をするようです。

【追記 9日午後10時】

 メイ首相は、記者会見よりも前に、バッキンガム宮殿を訪れ、DUP(アイルランド民主統一党)との連立を含めた協力で組閣することを報告(了解?)し、その後、首相官邸前で続投を発表しました。

 BBCの公式の選挙特番ダイジェストが良くまとまったいるので紹介します。ただ、YouTubeではなく、BBC仕様なので再生しづらいかもしれません。BBC公式ホームページでは、日本国内からは見られないようですが、Twitterアカウントにエンベッドされたものは私の環境から、見られるようです。

https://twitter.com/BBCPolitics/status/873151622477520898

 




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 2年前の選挙で20歳で当選した女性のブラック議員。(関連エントリー

被選挙権も衆議院で20歳前後に引き下げる公職選挙法10条改正法案が提出へ 民維ク

)所属するスコットランド民族党は、前回選の大躍進から大きく議席を減らしましが、ブラック候補は当選し、2期目に入りました。

 2017年総選挙で、定数650議員のうち、女性の議員が200名を超えたそうで(実数は現時点で不明)、憲政史上最高になったようです。

 労働党は議席占有率を高めましたが、それ以上に、得票率が40%を記録。投票者の5人に2人が投票したことで、急進左派のコービン党首への警戒感が薄れたようですが、BBCは、なおも、中道には警戒感が残っていると、分析しました。

 2010年から2015年まで連立与党第2党として、副総理をつとめた、ニック・クレッグさんは落選しました。

 キャメロン前首相(議員引退)よりも若くて、大蔵卿(兼)第二国家公務員をつとめた、オズボーンさんは、立候補せず引退し、ロンドンの夕刊紙の編集長に就任。オズボーン編集長は「メイ首相、アイルランドにベイルアウト」として、リーマンショック時に流行った「ベイルアウト(パラシュートを使って脱出するようなさまの経済・政治危機脱出政策)」と保守党とDUPの協力の方向性を遅版の見出しにした、とツイートしました。おそらく英国議会インターネット審議中継をみて、かねがね、彼は何かの持病があるのではないかと思っていました。その真偽は分かりませんが、報道の立場から、自分よりも2つ下の序列(首相、大蔵卿、外相、内相)だったメイ首相の今後を報じました。 

【追記終わり】

 このエントリー記事の本文は以上です。

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