宮崎信行の国会傍聴記

(1)政権交代ある二大政党政治を実現する。
(2)開かれた国会を報じる。

労働基準法第14条改正法案はいったん廃案にし、政府が出し直す公算、神津氏「残業代ゼロ高プロ」法成立を容認のもよう

2017年07月12日 13時38分41秒 | 第194回国会(2017年秋の臨時国会?)


 正直、あきれました。

 働き方改革実行計画による労働法制改正関連法案のうち、今後の処理が注目されていた

 「労働基準法第14条など改正案」(189閣法69号)は、政府が撤回し、新しい法案を次の第194回国会に出し直すことになりそうです。

 これは、連合の神津会長(基幹労連)が、安倍首相にあって、申し入れるようで各紙が報じて、きょう、平成29年2017年7月12日の朝日新聞は1面トップ(「残業代ゼロ」政府案修正へ 連合の要請を反映)で報じました。

 年間の休日数や、勤務間インターバルの規制をいくつか盛り込むようで、そのかわり、神津会長は法案成立を受け入れるのでしょう。

 当ブログ内の過去記事を見ていて、一つ参考になる面がありました。きょねんの通常国会冒頭の記事(参議院民主党「労働基準法改正案、廃案にしましょう」)中、情報労連組織内議員が「この法案の働き過ぎ防止策は我々も賛同できるんです」と語っていました。私はこれを法案廃案に本気である証拠だととらえ、2016年5月に「

労働基準法改正案いわゆる残業代ゼロ法案は審議入りせず第191回国会以降に先送り

」、きょねん末には「

民進党・共産党の勝利、労働基準法改正案(残業代ゼロ法案)は審議入りしないまま、2度目の年越しへ

 と書きました。

 この間、神津さんは、不可解な言動を繰り返しました。昨年1月には、当時の民主党大会で、「フィリピンを訪問した天皇陛下への平和への思いを共有すべきだ」という趣旨の挨拶をして、太平洋戦争時の皇太子を持ち上げました。民進党が議席倍増を実現した、第24回参院選。直前に、比例代表統一名簿の政治団体設立を岡田克也代表に要請。選挙では、出身産別の基幹労連元職が落選。直後の都知事選での敗北の原因を、なぜか岡田代表に求めた挙句、蓮舫さんをネクスト首相に据えれば政権交代が実現する、と本気で考えたようです。連合史上とびぬけて最低最悪の会長であり、その座を近く追われることになりました。ほんとうに、ひどすぎる。

 労働基準法第14条は、「労働基準法第14条第1号及び第2号の規定に基づき厚生労働大臣が定める基準」という省令改正で、すべて定義がかえられます。改正法律案が成立してしまえば、年収要件を半分にしたり、税理士を加えたり、いくらでも変えられます。これを私は、「大学商学部卒で、経理部に5年いたら、高度プロフェッショナルとされ、残業代ゼロになるかもしれない」という例にしています。法律が成立したら、その後、1回の省令改正で、そういう近未来も可能です。

 きのう、たまたま、ハローワークに行きました。10年ぶりでしたが、求職者数は20代男性や中年女性に限られていました。求人票は、フルタイムも、パートも、たっぷりありました。まさに完全雇用が実現している証左です。ただ、パートの求人票は、私の所だと、東京都か埼玉県かすぐにわかります。ほとんどが最低賃金の時給なので、県別最賃で、どちらの県かすぐにわかります。もちろん、広告デザインで時給1200円、という仕事も出ていますから、アベノミクスと団塊退職の成果が出ていることは間違いない事実。改悪労働者派遣法施行から1年10カ月ということもあるのでしょうが、同じ会社のフルタイムとパートで、職務の違いが不明確な場合も。パートの方に、英語力を求めておきながら、フルタイムの給料(平均月給で表現)、パートの給料(時給で表現)の違いが不明確で、やはり、改悪労働者派遣法で、パートをフルタイムに置き換える、常用代替が実現していることは確実。アベノミクスの恩恵に浴しながらも、給料は安い、という労働市場が浮かび上がりました。

 「骨太の方針2017」にも労働基準法改正案の成立による、高度プロフェッショナルの充実は含まれましたから、(

【高プロ】自民党は高プロをあきらめない、労働基準法14条改正法案は、第193回通常国会で廃案も骨太の方針2017で「高度プロフェッショナル法案成立」を書き加え【追記有】

)、自民党が衆参単独過半数の秋の臨時国会で、強行してくることは間違いなさそうです。

 そこで、連合が名を捨て実をとったのでしょうが、一連の法案が秋の臨時国会で長時間審議のうえ、最終的には成立する公算が極めて高くなりました。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2017年、宮崎信行。

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