宮崎信行の国会傍聴記

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岸本周平さん、「簡易保険の非関税障壁」日米書簡を取り上げる、TPP条約・法案がテレビ入り総括質疑[きょうの国会]

2016年10月17日 17時38分04秒 | 第192回2016年秋の改憲国会

【平成28年2016年10月17日(月)衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(衆TPP特)】

 「TPP条約の承認を求めるの件」(190閣法8号)と「TPP国内実施法案」(190閣法47号)が議題に。

 半年間の審議で初めてテレビ入り総括質疑が、きょう、あす開催。

 きょうは、与党の自民党及び公明党、野党の民進党が質問しました。

 与野党とも、条約本体の質問は少なく、農林水産業での国内保護に関する質疑が目立ちました。野党からは「パリ協定(192条約1号)を優先させるべきだ」 「国会提出後の訂正が過去最多なので、議案を出し直すべきだ」との戦術論にとどまる場面が多かったです。

 ただ、最後に登場した、岸本周平さんが、12か国による条約とは別に、日米二国間でまとめた、サイドレター、書簡について質問しました。

 この中で、「日本国政府は、金融庁郵便貯金・保険監督参事官室が、株式会社かんぽ生命保険を監督する責任を有すること、同室及び保険課が共に金融庁監督局長による監督に服することを確認する」と日本政府の金融庁の局内の監督権限にまで言及していると指摘しました。麻生金融相は「(監督権限は現在も)あります」と短く答弁。岸田外相は「書簡は法的拘束力が無い」としながらも、書簡の存在を認めました。

 岸本さんがホームページをみればあるというので、探したら、本当に内閣官房TPP政府対策本部のホームページにありました。

 これは「【暫定仮訳】ホ 保険等の非関税措置に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の書簡【PDF:250KB】」という文書です。

 この6ページに上記の内容が含まれています。岸本さんはさらに、8ページには、「2013年10月22日、日本国政府が独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構から受領した株式会社かんぽ生命保険と同機構との間の再保険契約の写しをアメリカ合衆国政府に提供した」とまで「書いてあるんですよ!」と指摘。

 岸本さんは、これらを、郵便局で窓口販売している、「アフラックのがん保険のことだ。日本郵便の社員はノルマ、目標が大変だ」と語りました。

 私は、これが、アメリカ政府の対日構造改善要望書というものの、一連の流れなのかと、かなり驚きました。正直、この書簡のことは知らず、堂々と内閣官房のホームページに載っていたので、面食らってしまいました。

 これに先立つ答弁で、安倍首相は、「自民党は公約で聖域なき関税撤廃を前提とする以上TPP参加は認められない、としてきた。ホノルルで、私がオバマ大統領から言質をとったので、TPP妥結を決意した」と答弁。

 安倍首相は、「日本は人口が減少し、高齢化が進む局面が数十年進む」とし、輸出主導による内需拡大の必要性を強調。

 アメリカよりも先に審議することについて安倍首相は、「アメリカでは、TPPを先導している人が、日本ががんばって先鞭をつけてほしい、と言っている」と正直に答弁。戦後の日独の再興を念頭に(但し、独はTPP不参加)して、「自由貿易の恩恵を享受してきた日本が後押しするのは当然だ」「批准することが、日本が再交渉はしない、という宣言になる」「世界的に保護主義の雰囲気が台頭している。自由貿易の確保が重要だ」としました。

 どうしても、センセイ方の質問のため、農林業の国内保護に発言が集中しましたが、最後に、1区選出(和歌山1区)の岸本さんが、ルール分野で重大な指摘をしました。もともと、私は、独禁法・不正競争防止法をはじめ、特許法・商標法・著作権法などの国内ルールの変更に興味があったので、その辺の話をもっと聞きたいものです。

 私は、午前9時から午後4時までは、議論は深まらず、採決の機が熟しつつあると感じていましたが、岸本さんの指摘で、条約本体も含めたルール面での内容について、さらに審議が必要な気がしました。

 条約の前提となる、SBS米の問題は、与党・自民党、公明党もパネルで取り上げ、意識していることををうかがわせました。それと、きょねん1月15日に発効した日豪EPAについて、国内畜産業への影響は無かったという趣旨の答弁がありましたが、私は店頭で、豪州産肉が1パック400円弱で売られ、日本産豚肉が大幅に値下がりしていく様を見ていたので、本当だろうか、私が住む東京・横浜地域だけの現象だったのだろうか。少し違和感を持ちました。

 委員会は午後5時頃に散会。あすも午前8時55分から委員会で、9時からNHK入り。

【平成28年2016年10月17日(月)参議院】

 審議はありませんでした。

この記事の本文は以上です。

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