ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

1年前の私の言葉「岡田克也代表の任期は9月30日までで、仮に週刊現代議席予測の通り、衆院8割増見込めるのに、その前の、参院選で微減なら、大局観なき民進党議員から代表選複数立候補を探る動きが」

2017年04月11日 19時52分47秒 | その他
 
岡田民進党8割増の勢い8年前「政権交代」的中の週刊現代の第48回衆院選予測、参院選は微減
 今から8年前、その1年後の民主党への政権交代を的中させていた、週刊現代(当ブログ内2008年9月8日付記事参照=後掲)。 週刊現代の4月11日発売号(2016年4月23日号)=写......
 

 


[きょうの国会]26議案を審議する働き者国会で連休前駆け込み、地方公務員法案の法文に誤り見つかるも、大臣自ら平謝りで野党矛先収める

2017年04月11日 17時42分12秒 | 第193回通常国会(2017年1月から6月まで)学校法人森友・加計学園国会

 きょう一日だけで、衆参あわせて、19法案が審議されました。世間一般で新年度で忙しいのに、国会はこの時期、審議が進みます。4月以降は、一度成立すれば、次に改正しない限りは効力が続く、恒久法の条項なのですが、なかなか目が届かないというところでしょう。

 参院段階に進んでいる「種子法改正案」は参考人質疑をすることになり審議継続へ。自治体の臨時職員の規定を補う地方公務員法改正案は条文に誤りがありましたが、高市早苗大臣が平謝りしたため、正誤表で対応することになり、野党は最終的に問題視しないことにしました。

【衆議院本会議 平成29年2017年4月11日(火)】

 4法案と7条約が通過しました。すべて今国会で参でも可決し成立することは確実。

 「地方分権第7次一括法案」(193閣法36号)は、共反対、自公民など賛成多数で可決しました。

 「電波法及び電気通信法改正案」(193閣法27号)は、共反対、自公民維賛成多数で可決しました。

●農業競争力強化法案が衆通過。

 「農業競争力強化法案」(193閣法21号)は、民進党、共産党が登壇して反対討論。採決は、民共反対、自公賛成多数で可決しました。対決したものの、審議入りから19日間で衆議院を通過しました。今国会での成立は確実で、「肥料の価格の調査結果」が来年、農水省から発表されることになります。

 続いて、名古屋議定書(193条約7号)を含む、多国間条約の承認を求める件合計7本(193条約4号、5号、6号、7号、8号、9号、10号)が採決され、全会一致で承認されました。

●住宅セーフティーネット法案が衆通過、今国会成立確実。

 「住宅セーフティーネット法案」(193閣法33号)も全会一致で可決しました。

 この後、趣旨説明。「絶滅のおそれのある種の保存法改正案」(193閣法33号)が審議入りし、質問で登壇した民進党の松田直久さんが「三重県ではゲンゴロウの一一種が県のレッドリストで絶滅と発表された。子供の頃に比べれば見ることは少なくなったと思っていたが、知らぬ間に絶滅したと知った。一度失った生物は二度と取り戻すことはできない。豊かな自然をかしこく利用することで私たちの生活は成り立つ」と演説し、同僚議員の宮崎岳志さんから「格調高い」との合いの手が飛びました。
 
【衆議院東日本大震災復興特別委員会 平成29年2017年4月11日(火)】

●福島復興再生特別措置法案が衆議院委員会で可決。

 「福島復興再生特別措置法改正案」(193閣法19号)が共反対、自公民賛成で可決しました。被災避難者のいじめ、買いたたき調査など網羅的な改正案。審議では、民進党の小熊慎司さんが「当時、私はあえて地元の消防団員の制服で通した。東京から視察に来た政治家は、どの防災服を着ているにしろ、疎まれていた面がある。消防団は地元で評価されていた。すべての国会議員にかみしめてほしい」としました。

【衆議院環境委員会】

 「土壌汚染対策法改正案」(193閣法43号)は共反対、自公民賛成多数で可決しました。共産党の塩川鉄也さんは「経団連の要望を受けた改正だ」と批判しました。質疑では、菅直人さんがこれまでの原発関連から踏み込んで、豊洲移転問題に言及し、衰えぬ向上心を見せました。

【参議院第一種常任委員会 平成29年2017年4月11日(火)】

 外務防衛委員会は、外相の外遊のため開かれず。内閣委員会もありませんでした。他の9委員会が開かれました。

【参議院農林水産委員会】

●種子法改正案「全議員に反対のファックス届いている」。

 「農業機械化促進法廃止法案」(193閣法22号)と「種子法廃止法案」(193閣法23号)

 民進党の徳永エリさんは「反対論が高まっている。国会内の反対集会には、単位JAの会長も顔を見せた。委員のみなさん全員のところにもファックスが届いているはずだ」とし、慎重審議を求めました。あさって13日(木)に参考人質疑が設定されましたので、採決はその日かそれ以降になります。自民党の山田修路さんは「自民党の農業競争力強化プログラムによってできた法律案だ」とし賛同する意向で質疑。山田さんは農林水産省出身ですが、選挙区である、石川選挙区の選出であり、最大派閥の所属。強気の農政・農協改革が自民党の主流であることをうかがわせました。

【参議院総務委員会】

●高市大臣が条文誤りを謝罪し、正誤表で審議へ、野党は最終的に問題視しない国会対策方針を決定

 自治体の臨時職員の期末手当の法的根拠をつくる、「地方公務員法等改正案」(193閣法51号参先議)が審議入りしました。高市早苗総務大臣は、冒頭、「法案に誤りがあった」とし、出し直しでなく「正誤表を提出したのでそれで審議してほしい」とし、かなり丁重な謝罪がありました」これについて、民進党幹部は、前回の地方公務員法改正に続く条文間違いではあるものの今次改正の間違いは少ないこともあり、最終的には問題視しない方針を決めました。大臣の謝罪は高市大臣の自発的なものだ、と民進党は語っており、審議はスムーズに行く公算が高いでしょう。今国会で成立すると思いますが、施行は平成32年4月1日(水)になりますので、各自治体の前向きな改革が求められることになりそうです。法案の質疑は次回から。

【参議院法務委員会】

●秋野公造委員長が運営

 秋野公造参議院法務委員長が取り仕切りました。このブログで先日「魚住裕一郎委員長」と間違ってしまいましたが、今の委員長は秋野公造さんでした。失礼しました。

 「裁判官職員定員法改正案」(193閣法4号)は、全会一致で可決しました。あすの本会議で成立し、公布日に施行。

【参議院経済産業委員会】

 「化審法改正案」(193閣法52号参先議)が共反対、自公民維賛成多数で可決しました。参議院先議の法案なので、あすの本会議で可決し、衆議院に送られることになります。新聞などでは「AIを活用」という部分が大きく取り上げられましたが、世耕大臣は「規制の緩和ではなく、規制の合理化だ」と語りました。

【参議院国土交通委員会】

 「海上輸送法及び船員法改正案」(193閣法7号)は、共反対、自公民維希賛成多数で可決しました。共産党は船員法改正条項には賛同しながらも、準日本船舶条項について「日本船舶の定義を広げるため、平和安全法制で自衛隊の負担が増す」としました。共産党の武田良介さんが「平和安全法制、戦争法・・・」と言い換えた時に、おそらく自民党議員から猛烈な野次が飛びました。参の常任委でこのような野次が飛ぶのは異常な感じがします。

【参議院財政金融委員会】

 麻生財務大臣が「国際開発協会加盟法改正案」(193閣法13号)の提案理由を説明して、審議入りすることになりました。質疑は次回から。

【参議院環境委員会】

 「遺伝子組み換えカルタヘナ条約実施法の改正案」(193閣法32号)が趣旨説明されました。質疑は次回。

【参議院厚生労働委員会】

●相模原事件を受けた、精神保健福祉法改正案が審議入り

 「精神保健福祉法改正案」(193閣法34号参先議)を塩崎厚労相が趣旨説明。この委員会では、ただちに質疑に入り、与野党が一巡しました。この法案は相模原やまゆり園事件を受けて、精神障害者の措置入院について、自治体の取り組みや情報共有などを定めた改正法案。次回以降も質疑を続けることになりました。

【衆議院厚生労働委員会】

 「地域包括ケアシステムのための介護保険法改正案」(192閣法15号)と「それに対する民進党対案」(193衆法7号8号)の参考人質疑がありました。当事者からは、介護保険の負担割合よりも保険外の費用に関する批判的な意見が出ました。次回も審議が続きます。

【衆議院総務委員会】

●マイナンバーカード交付遅れを受け手直し法案が審議入り。

 「地方公共団体情報システム機構法及びマイナンバー法改正案」(193閣法45号)が審議入りしました。この法案は、同機構のシステムをめぐる不手際で、マイナンバーカードの交付が遅れた事態を受けての改正で、同機構に対する規制強化を中心とした法案です。マイナンバー法本体にも改正が入りますので、関係者は多いでしょう。いずれにせよ、マイナンバー法が成立から4年で、トラブルによる改正が必要になったことに対しては、関係官庁は謙虚な姿勢で受け止めなければならないでしょう。 

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(C)2017年、宮崎信行。

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