岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『介護職の人たちに伝えたいことや望むことは?』 佐藤雅彦さんの講演記録 その3(全4)です。

2014-09-23 15:39:39 | 佐藤雅彦さんと認知症のページ 


7 介護職の人たちに伝えたいことや望むことは?

・認知症を患っていても認知症の症状を露呈するが、一人の人間として付き合う
・その日の気分によって、できるときとできないことがあるので、ある日できなくても、
 今日はたまたま、これをする気分でないのですね、また気分が乗るときにしましょうね。
 といい1回できなくてもできないと、決めつけない。
 次回やるときは、できるかもしれない、利用者の能力を信じる。

・認知症の人を劣った価値のない存在とみない。
・何回同じことをきいてきても、認知症の人は、毎回初めての質問のような感じでしつもんしてくるので、
 同じ答えを笑顔でこたえる。また同じ質問をしてきたと思わない。
・利用者を待たせたときは、「おまたせしました」という。長時間待たせたときは、待たせた理由を説明する。
・判断に迷ったときは、自分ならどうしてもらいたいか、相手の立場にたってかんがえる
 まずは利用者に選択枝を示して、利用者にきいてみる。
 ただし、自分の価値観をおしつけない。相手が嫌がったら、別の方法を考える。

・同時に二つ以上の指示はあたえない。一つの動作が完了してから、次の指示をあたえる。
・介護するときは、介護内容を利用者に伝えてから、介護する。
・利用者には個性があるので、ある人に通用した介護方法が別の人には、通じないことがあるので、
 一人一人介護ほうほうは異なることもあることを念頭に置いて介護する。
・認知症利用者のできないことばかりに目をむけるのではなく、できる事、喜んですることを記録して、
 楽しく過ごしてもらうことがたいせつである。

・できることが、好きなことではないこともあるので、注意する。
・利用者には色々な能力が残されている可能性があるので、説明の仕方で理解されないこともあるので、
 理解されないときは、説明の方法を変えて説明する。
 また、気分によって、したくないときもあるので、しないときは、本当にできないのか、
 したくなくてしないのかを見極める必要がある。
・認知症利用者は、不安で不安でしょうがないときもあるので、不安を取り除く言葉をかける。

・長時間室内にいると、ストレスがたまるので。たまには屋外に連れ出して、気分転換をはらってもらう。
・時間かかかっても、自分でできることは、自分でしてもらう。できることまで支援しない。
 できること介護すると、できていたことまで、できなくなるので注意する。
・一方的に指示を出すのではなく、利用者の意向を常に聞く。
・1月に1回ぐらいは利用者とゆっくり話をする時間を持つ。事前に家族から何が好きか、
 できれば情報を集めて、話が盛り上がるようにする。
 その時話のスピードを確認して、スムーズにコミュニケーションが取れるように配慮する。
 普段から信頼関係構築していないと良好なコミュニケーションはできない。

・話をするときは、できるだけ正面で相手が認識しやすい場所で、お話をする。
・聞き上手になる。
・認知症の人は、理解するのに時間がかかる人ととらえ、言葉を理解できないひとととらえない。

認知症の人を介護するうえで、大切なこと

・認知症の人をどうとらえるか
 何も理解できない、わけのわからない人とらえるか、
 言葉を理解するのに時間がかかる人ととらえるのでは、大きな違いがある。
・認知症の人の信頼をえることが、介護するうえで一番大切である。
 信頼を勝ち得るにはどうしたら、よいか。日々の挨拶が一番たいせつである。
 朝、利用者とあったら必ず、○○さんおはようと必ず、名前を付けて、一人一人に丁寧に挨拶する。
 すれ違ったら会釈をする。外からのお客があったら、お客に紹介する。

・人間の価値をどうとらえるか。
 人間の価値は、あれができる、これができると有用性できまるのではない。
 他人と比較するのではなく、それぞれ個性を持つと尊い存在だと思い、認知症にかかって価値のない存在と考えない。

・認知症の人とどう接するか。
 記憶障害はあるが、感情障害はないので自尊心を傷つけない。
 場所や時間が分からなくなったり、記憶に障害があるが、特別な人間とレッテルを張るのではなく、一人の人間として接する。
 できないことばかり目を向けるのではなく、できること、一緒に楽しめることをさがす。
 できることと、すきなことは異なるので、注意する。
 こちらの言うことが、理解されないときは、ゆっくり話、説明方法を変える、
 決して言葉が理解できない人と言うレッテルを張らない。
 
 話をするときは、話をする本人の前で、相手の目を見た話をする。
 待たせた場合は必ず。「お待たせしました」長時間待たせたときは、理由を説明する。
 指示は1つにの動作が完了したらだす。絶対に混乱するので同時に二つの指示をださない。
 介護するときは、必ず介護内容を伝えてから行う。いきなり介護しない。

 認知症の人にも自尊心があるので、そんなことは小学生でもできるという、自尊心を傷つけるいいかたは、しない。
 前に行ったことを忘れて、同じことをたずねてきても、認知症本人にとっては、毎回初めての質問だから、
 同じ回答を、丁寧に回答する。けっして、何度も同じことを尋ねると言わない。
 自分の価値観を押し付けない
 長い時間をかけて、信頼関係を構築する。
 人によっては常に不安をかかえているので、不安をふっしょくする、やさしい言葉をかける。
 
 1回できなくても、たまたまできなかった場合もあるので、簡単にできないときめつけない。
 1回できなくとも可能性を信じて本人がやるきがあるときは、何回でも挑戦させる。
 利用者ができることまで、介護しない。
 わからないことがあったら、選択枝を示して、認知症本人に聞いてみる。

・認知症特有な症状
 自分に不利な点はみとめない。(自分に都合の悪い言ことは、覚えていない)
 夕方になるとそわそわする人もいる。
 最近のことはわすれるが、大昔の事は覚えている。
 疲れやすい
 自分でいいたことを、すぐに忘れる人もいる。
 
 聞いたことをすぐに忘れひとみいる。
 地図が読めない、人もいる。
 言葉の意味を理解できたない人もいる。
 食事を食べたのを忘れる人もいる。
 道によく迷う人もいる。
 お釣りの計算ができない人もいる。
 同時に二つのことが出来ない人もいる。

原文のママです。

つづく

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