元気いっぱいの新老人の ツッパリ発言

団塊の世代のちょっと先輩。75歳を過ぎ、今の世の中がこうなったのも、少しは責任があるのかなと反省をこめての前向き発言

金融アナリストたちも評価しない、黒田日銀総裁の総括緩和策。

2016年10月08日 16時35分17秒 | 日記
 黒田日銀総裁が打ち出した「総括緩和」にしても、金融アナリストの評価は良くない。

 筆者も、前々からこのブログで書いてきていたが、デフレから脱却するために2%の物価上昇を行うために、ここ3年以上にわたり、円安誘導や、金融緩和、日銀の国債買い、貸出金利のマイナス金利導入など、あらゆる手段が講じられてきた。

 しかし、一向にデフレ脱却の気配もない。筆者から見ると、金融政策をいくらいじくりまわしても、日本のGDPの60%を占める消費が伸びないのだから、黒田流の金融政策では無理だということだろう。

 原油の価格下落や中国の経済不振が、デフレ要因だと黒田総裁は主張しているが、逆に言えば、最初のアベノミクスが成功しているように見えたのも、結局は海外要因が好影響を与えていたといえるではないか。

 消費を伸ばすのは購買力の増加であり、そのためには国民の賃金が上がらなければ、シュリンクするばかりであるのは一目瞭然なのに、今頃になって賃金増加を安倍政権は言い出しているが、少々気が付くのが遅すぎると思うよ。


(ロイターより貼り付け)

コラム:黒田日銀「総括緩和」の敗北
熊野英生  第一生命経済研究所 首席エコノミスト
2016年 10月 8日

 [東京 7日] - 日銀による9月の総括的検証は、多くの人が抱いていた「もやもやした感覚」を完全に払拭(ふっしょく)しただろうか。 ほぼ100%の人が、「NO」と答えるに違いない。 黒田緩和の行方は、以前よりも不透明になったからだ。

 そのほとんどの原因は、イールドカーブ・コントロールという新機軸の消化不良にある。 黒田緩和は、大胆な資産買い入れをもって「黒田バズーカ」と呼ばれた。 しかし、国債発行残高の事実上すべてを数年以内に日銀が買い占めてしまう展望が見えてくると、金融緩和の「量」は限界を見透かされる。 だから、イールドカーブに軸を変えると言われても、何がどう変わるのかが伝わりにくい。

 9月末に公開された「主な意見」では、同月20―21日の会合で「今後は金融機関収益にも配慮しつつ、目標とする長期金利の水準を決めて、イールドカーブをコントロールする」という説明があった。 マイナス金利の旗は降ろさないが、長期金利は0%をターゲットにして、金融機関に配慮すると読める。

 そうなると、10年金利がマイナスに下がったときは、日銀が長期国債の買い入れを減らしたり、国債を売ったりして、長期金利の押し上げに動くという連想が生まれる。 このことは、従来からの考え方に照らすと、量の部分に直接的なメッセージはないという新解釈になる。

 日銀は、マネタリーベース残高の純増80兆円は維持すると言っているので、長期国債を減らす代わりに、中短期国債を増やすことで、総量はバランスを取るということになるのだろう。 この「金利か量か」という重心の分かりにくさがイールドカーブ・コントロールの消化不良を生んでいる。

<長短金利操作でも克服できない弱点>

 量的拡大に特段のメッセージ性を与えないという方針が暗黙のうちに、政策委員会の大多数のコンセンサスになっていたならば、これは大きな変更と言える。

 なぜならば、リフレ理論は中央銀行が資金供給量を増やせば、貨幣流通量が拡大してインフレになると説明してきたからだ。 物価コントロールは、マネタリーベース・コントロールと一直線で結ばれてきた。 一応、総括的検証後の金融緩和の体制(略して「総括緩和」)では、物価上昇率が2%以上になるまでマネタリーベースを増やし続けると、リフレ理論の建前をなぞっている。

 半面、長期金利を0%にコントロールすることと、リフレ理論の間に必然的な関係はない。 もっとはっきり言えば、長短金利コントロールはリフレ理論ではない。 リフレの教義にないものを入れてきた点が総括緩和の目新しい点と言える。

 実は、総括的検証では、量の意味を除いた説明をしている。 この点は、多くの人が気付いていない論点である。

 どうやって黒田緩和が効いてきたのかを説明するとき、発表資料の中では、実質金利が下がったから需要ギャップが縮小して、物価上昇圧力が働いたと理屈付けをしている。 インフレ期待が黒田緩和のおかげで強まり、長期国債の買い入れが名目長期金利を低下させて、実質金利が下がったと喧伝する。 よく考えると、この説明は、リフレ理論の量的効果について、異なる解釈をしてみせたものだと気付かされる。

 もともと黒田緩和は、物価目標の強いメッセージ性が円安予想に結び付いていたので、純粋な量的パラダイムとも異なる教義だったという理解もできる。

 今にして思えば、円安予想が弱まると、インフレ期待が消えるところが、黒田緩和を無力化させる弱点だったと分かる。 一方で、新しく採用したイールドカーブ・コントロールは、今も円安予想が弱まったときの問題点を克服できていない。 ここも、もやもや感の原因になっている。

<妥協の産物ゆえ再調整は必至か>

 インフレ目標をマネタリーベースの増加によって達成するという方針と、イールドカーブ・コントロールの間には、どうしても接合の悪さを感じる。 巷間、政策委員会のメンバーの間に、「量」重視派と「金利」重視派の対立があって、その妥協の産物として、現在の体制が決まったと、うわさされる。 この臆測も、接合の悪さを暗に認めたものだろう。

 ならば、この体制が長期間ワークすると考えるよりも、どこかで再調整を求められるという予想を立てることができる。 筆者の見方では、このマネタリーベースを動かすことの意味がさらに後退して、金利コントロールの方に重心が移っていくと予想する。

 問題は、たとえ金利コントロールをどんなに工夫しても、2%以上の物価目標に手が届きそうもない点だ。 ここが最後の難関である。
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*熊野英生氏は、第一生命経済研究所の首席エコノミスト。1990年日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て、2000年7月退職。 同年8月に第一生命経済研究所に入社。2011年4月より現職。

(貼り付け終わり)
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