危ういトランプ氏のTwitter発言の濫用。

　またもやトランプ氏のツイッター発言で、日本のメディアが大騒ぎをしている。

　トヨタがメキシコで新たに建設する自動車工場に対して、批判したからだ。

　このツイッターは、「メキシコで生産したカローラが米国に輸入されると、高関税をかけるぞ」という脅しである。

　これに対して、豊田章男社長は、一度企業が建設を決断した工場は変更しないときっぱり否定している。すでにトヨタは米国内に１０工場を稼働し、米国労働者の１３万人を雇用している。現在のアメリカの工場をメキシコに移転するのではなく、メキシコの新工場はその地域の経済発展に寄与することだと。

　トヨタのメキシコ新工場に関しても、その内容を正確に伝えるためには、豊田章男社長の発言のように、ツイッターの短文で説明できる内容ではない。

　トランプ氏はまだ大統領に就任している訳ではないが、ツイッターでの発言は短文過ぎて、それをメディアが垂れ流して伝えると、センセーショナルな過激な内容になって世界中に氾濫することになる。

　しかしどう見ても、豊田社長の発言内容のほうが正確で理にかなっている。メディアの利用の仕方がトランプ氏は上手いと言えるかもしれないが、超大国アメリカ合衆国の大統領になる人物の発言である。　もういい加減にツイッター発言はやめて欲しいと、筆者は思うぞ。