２０１１春闘,連合「１％増」、産業別で足並み乱れる

１１年春闘の主な産業別労働組合の要求が２７日、出そろいました。各産別とも金融危機後の企業業績の回復が万全でないことから、賃金水準を底上げする統一的なベースアップ（ベア）の要求を２年連続で見送りました。一方、連合が今年初めて掲げた「給与総額の１％引き上げ」目標では対応が分かれ、足並みがそろいませんでした。


自動車業界のことしの春闘は、物価の下落や円高が続くなか、経営環境が厳しいとして大半の労働組合が賃金の引き上げ、いわゆるベースアップの要求を見送る見通しです。一方、年間の一時金、ボーナスの要求については、自動車総連が去年の妥結金額を下回らないとする方針を示しており、今後の労使交渉は一時金を巡る攻防になる見通しとなっています。


電機連合は２７日の中央委員会で、年齢などに応じて賃金が上昇する定期昇給（定昇）を確保する一方、ベアを要求しないとの春闘方針案を提出し、２８日に正式決定する予定です。繊維や食品、流通業界の産別「ＵＩゼンセン同盟」は２７日の中央委員会で連合の方針に基づき「１％程度の賃金引き上げ」を要求する春闘方針を決めました。各傘下労組は２月中旬に要求を会社に提出。自動車、電機の回答集中日は３月１６日の予定です。