ジジババのたわごと

孫たち世代の将来が、明るく希望が持てる時代になってほしい。

子どもの貧困と老人の貧困

2017年06月22日 | Weblog



ただでさえ苦しい立場にある母子世帯など(ひとり親世帯)の貧困率が、国の所得再配分をくぐると、かえって悪化してしまうということが起きている。
子どもの貧困率の「逆転現象」だ。首都大学東京教授・阿部彩氏が指摘している。
こんな問題が起きるのは先進国の中で日本だけと言われる。

税金や社会保険料などの制度を通して、高所得者から低所得者への富を移動させて、なるべく公平に配分されるようにする仕組みが「所得再分配」である。

政府による所得再分配の前と後で、貧困率がどれくらい下がったかを示す「貧困削減率」という指標がある。
OECD各国は再分配後に貧困率を減らしているが、日本だけが、共働き世帯やひとり親世帯で、貧困率を増加させていた。

日本で逆転する理由は、国民年金や国民健康保険の逆進性が高い からだという。
日本では、年収が最低生活水準であっても、社会保険料や税を負担しているケースが多い

最近、低所得世帯の子供の学力が低いことが、注目すべき点と発表された。
“そんな当たり前のことを・・・いまさら”と感じてしまうのだが、はっきりした分析がやっと出たということか。

日本では、国の教育費支出が最低水準(GDP比)にあるため、低い所得の子弟は高い教育を受けることができない。
若い人の貧困は、子どもを巻きこんでしまう

教育は「私的財」なのか「公共財」なのか、という問題であると京都大学名誉教授の橘木氏は言う。
「貧困者の多いことや、機会の不平等は良くない」と国民が判断すれば、是正策はすぐ考えられる。しかし、格差は仕方ないこと、と判断すれば現状が続く、と指摘する。 
米国のデータでは、貧困層が増加すると経済成長が鈍化するという結果が出ているという。

日本の歪んだ所得移転を是正するには、「給付付き税額控除」と呼ばれる政策が有力な方策と言われる。
所得が低く課税所得に達しない人は税金を納めていないので、税金控除の恩恵を受けられない。そのような人に、現金を給付する方法である。

日本はワーキングプアの貧困層に対するセーフティネットが欠如している、と社会活動家/法政大学教授・湯浅誠氏らから指摘されて久しい。
働いているが貧しい人が、なかなか生活保護が受けられないのも現実だ。


さて、老人の貧困がこれからますます増えていく、と人口構成から見て容易に予想できる。
「下流老人」を著わした藤田孝典氏が、「収入が少ない」、「貯蓄がない」、「つながりがない」の3つの「ない」が当てはまる老人がたくさんいると指摘する。
それが下流の実態なのだろう。将来、動けなくなったり認知症になったりしても、蓄えが十分にないと、必要な介護サービスが受けられなくなるという不安も増してくる。

ただし、日本の高齢者の5人に1人が貧困という数値は、少し割り引いて見なくてはならないように感じる。
日本の金融資産の大半は高齢者によって所有されている という現実がある。
貧困層にカウントされる老人の中に、これまでの貯えがある人がけっこういるのではないか。

1億円の預金があっても、給与や年金がわずかであれば、制度上いわゆる貧困者として扱われる。高齢者に多い土地など不動産を所有していて貯蓄もある人でも、貧困者として計算される。
反対に、貧困層スレスレだが、貯蓄がわずか不動産もまったくないという人が多くいる。

今、日本の40代前半の4割程度が非正規社員・従業員になっている。年収は200万~400万円とみられる。
この水準では、定年後の年金受給額が、生活保護を受給すべき最低ラインを下回るのでないかと危惧されている。
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かなしい
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