東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

午後の谷津田に現る

2013年10月02日 | トンボ
白内障の手術は苦痛もなく無事に終わり、術後の検査結果も良好とのことで本日退院。手術を受けた左眼はまだぼんやりとして完全に視力が戻ってはいないが、術前に不快であった濃霧は無くなりクリアー。しかし、視野の左端にレンズの縁のような黒いラインが見え、違和感はあるものの時期に慣れて視力も回復してくるとのこと。これでまた一段と虫さがしが楽しくなりそうだ。

日曜日はトンボ撮影仲間のアカゲラさんが嬉しくもお誘いしてくださり、千葉県北西部の谷津田へと足を運んだ。狙うはカトリヤンマの産卵。

谷津田の風景

D300S+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED
生物多様性を育む重要な要素をもつ谷津田環境が千葉県には多く存在する。その谷津田を生活の場として多種類のトンボが利用している。そのうちの一種がカトリヤンマである。産卵場所はこの田んぼの土の中。産卵タイムまではまだ時間に有余があったので、林内に姿を隠すカトリヤンマを探して見ることにした。すると姿をみせてくれたのは...

クロコノマチョウ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
翅の縁に突起が少ない事から夏型と思われる個体。ナガサキアゲハ、ツマグロヒョウモン、ムラサキツバメと並び、分布を北上に拡大しつつあるチョウとして注目されている種類である。

肝心のカトリヤンマはというと、全く見つからず。。。諦めて畦に座り産卵に飛来するメスを待つことにした。
すると、陽が傾いたころ、何処からともなく少し大きめのトンボが飛来。まるで土の匂いを嗅いでいるかのように、田んぼの地面近くを右往左往しだす。
そして気にいった場所を見つけると地面にペタリと降り産卵を始めた。来た、カトリの産卵タイム!

カトリヤンマ ♀(飛翔)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED(トリミングあり)

カトリヤンマ ♀(産卵)

D700+Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
西陽の当たり面にて産卵していた個体を狙っての撮影。

カトリヤンマ ♀(産卵)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
こちらは日影に落ち着いて産卵していた個体を105mmマイクロで撮影。

この日、産卵に入った個体は10頭ほどであろうか、4名ほどの撮影者に追い回され、カトリヤンマには申し訳なくプレッシャーをかけてしまったものの堪能させていただいた。

深まりゆく秋とともに、この先は東京のカトリヤンマを楽しみたい。はたして今年は産卵メスやホバリングするオスに会えるだろうか。

撮影日:9月29日

撮影地:千葉県北西部


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