恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

悪意~その2

2016-10-01 05:51:44 | 譲二の~勝手に3年後編(吉祥寺恋色デイズ)

前にも書いたけど、吉恋本家の譲二ルートの3年後編には色々と不満がある。

久しぶりに吉祥寺に帰ってきた譲二さんとのラブラブな話のはずなのに、新キャラの紹介に使われてたり、色々とモヤモヤするものがあって、私の思う『勝手に3年後編』を書いちゃいました。

『譲二の勝手に3年後編』の始めの部分は本家の『譲二3年後編』とほぼ同じです。

そして、時々本家のエピソードに重なるものも入れながら、少しずつ離れていき、玉の緒ワールドの譲二さんの話になってます。

航くんは出てきませんが、本家の『譲二3年後編』では出てこなかった、懐かしいあの人とかあの人とか出てきます。


だから、ネタバレも少々あるものの、譲二ルートの3年後編とはまた別のお話と思って下さい。





☆☆☆☆☆


悪意~その2


〈譲二〉
夕方、玲さんが仕込みのために出勤してきた。


玲「あら?今日は桃護はいないの?」

譲二「うん、今日は商店街の寄り合いがあるから、オヤジさんの店を手伝いたいってさ。だから、俺ももうすぐで抜けさせてもらうよ」

玲「そういえば、そんなこと言ってたわよね。なら、百花の夕食は?」

譲二「自分で済ませてもらうように言ってあるから、外で食べてくるんじゃないかな」


百花ちゃんは芽衣ちゃんたちと食べて帰ると言って出かけた。

俺が「3人で食事にいくなら、できるだけゆっくりしておいで」と言うと「りっちゃんたちと出かけた時と全然言うことが違いますね」と言って笑われたのだった。

まさか玲さんと2人にさせたくはないと言うわけにもいかず、適当に誤魔化したっけ。


玲「分かったわ。百花が帰って来たら伝えることはある?」

譲二「俺はかなり遅くなるかもしれないから、待たずに休んでいてと伝えてくれるかな?」

玲「分かった。でもそんなに長くかかるの?」

譲二「今日は特に紛糾しそうなんだ…。あ、もうそろそろ行かないと」


俺は玲さんを残してクロフネを出た。



歩いていると、愚痴が次々と頭の中に湧いてくる。

玲さんが百花ちゃんのことを呼び捨てるのが面白くない。

恋人である俺は、ベッドの上でしか呼び捨てに出来ないのに。

百花ちゃんの幼なじみでもないくせに…。

なぜ、あんなにも馴れ馴れしいんだろう。

百花ちゃんも百花ちゃんだ…。

いや、百花ちゃんは玲さんのことを男とは思ってないふしがあるからな…。

 

その3へつづく



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