恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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ハルくんの独り言(本編12話)~その3

2015-10-05 07:48:33 | 吉祥寺恋色デイズ 種村春樹

ハルくんルート本編をハルくん目線から妄想してみた。
o(〃^▽^〃)o

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☆☆☆☆☆
種村春樹
身長:177cm 体重:60kg 血液型:A型 特技:勉強・空手 性格:明るいしっかりもの。 優しくて明るい爽やか少年。小さなころからしっかりもので泣いているとお花をくれた思い出がある。
4月25日生まれ

☆☆☆☆☆
ハルくんの独り言(本編12話)~その3

春樹「百花!」


俺は佐々木に駆け寄って、抱きしめた。


百花「ハルく…」


春樹「…っごめんな、見つけるの遅くなって。怖かったよな…本当にごめん。俺がもっと早く助けてやれたら…」


佐々木が…俺の腕の中で泣きじゃくっている。

俺は佐々木を強く抱きしめて、ただ謝り続けた。



その時…。


一護「百花!」

春樹「あ…」

一護の叫び声を聞いて我に返った。


俺は慌てて、佐々木から離れた。

(一護には今のを見られちまったな……)


一護「…」


俺は取り繕うように佐々木に言った。


春樹「えっと…佐々木。一護に家まで送ってもらえよ。一護がいるなら安心だし」

一護「…ハルが助けたんだろ」


薄闇の中で一護が俺を睨みつけているのが分かった。


春樹「佐々木が必要としてるのは、一護なんじゃないの?」

一護「…ハルのそういうとこ、すげームカツク」


一護がいきなり俺の胸倉をつかんだ。


春樹「何すんだよ」

(やる気か?!)


一護「ハルの悪いクセだな。欲しいもんを欲しいって言わねぇで、全部わかったような顔しやがって。ナメてんのかよ?」

春樹「…っ離せよ」

一護「無神経だっつってんだよ!百花のこと期待させてんだろ!今だって、お前が出てくるから…」


カッとなった俺は思わず叫んだ!


春樹「好きな女を守って何が悪いんだよ!」


俺は一護の手を振り払った。



春樹「お前こそ、何やってんだよ!佐々木のこと守れないで。俺はそんなつもりでお前に佐々木を任せたんじゃない!」

(佐々木を好きなら、ちゃんと離すなよ!)


百花「ハルくん! あの、今…」

一護「百花、お前は下がってろ」

百花「でも…」

春樹「…一護とは、ちゃんと話しておかなきゃだったんだ」

一護「お前のためだけじゃなくて、俺らのためでもあるんだよ」

百花「そんな…」


譲二「おーい、お前ら! ここにいたのか」

春樹「あ…ジョージさん」


ジョージさんが土手から駆け下りてきた。


譲二「探したぞ。百花ちゃん、大丈夫だったか?」

百花「はい…」

譲二「そっか…とりあえず今日はもう遅いし、お前らも家に帰れ」


ジョージさんは穏やかだが、有無を言わさない強い口調で言った。

何も聞かなかったが、俺たちが何をしていたのか、ジョージさんにはお見通しだという気がした。


一護がポツリと言った。

一護「…続きはまた今度ってことか」


ジョージさんは佐々木を促して、帰って行った。



俺と一護は途中までは帰り道が一緒だから、少し距離をおきながら、無言で歩いた。

一護は何を考えているんだろう…。

一護に胸ぐらを掴まれた時に付いた、首筋の擦り傷がジンジンする。

だけどそれより、さっき言われた言葉の方がズキズキして、胸が傷んだ。


『ハルの悪いクセだな。欲しいもんを欲しいって言わねぇで、全部わかったような顔しやがって』


俺は今まで、みんなのことを考えて…、みんなを傷つけたくなくて、自分の気持ちを抑えてきた。

だけど、それは悪いクセなのか?

一護が欲しがっているものを素直に『俺も欲しい』と言ってもいいのか?


歩きながら一護の横顔を伺う。

しかし、一護は視線を反らせて俺の方を見ようとはしなかった。


別れ道に来た。


春樹「じゃあな…」

一護「おう…」


結局、一度も視線を合わすこと無く、俺たちは別れた。


ハルくんの独り言(本編12話) おわり


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