秋田に恋っこ

ロサンゼルスの日々と秋田自慢と

一通の手紙が結んだ

2017-06-18 14:59:27 | ふしぎなご縁








「今日、郵送しました」・・

6月12日に
メッセージが届いて2日後、知り合いから
贈られた本、「六市と安子の小児園」― 排他が叫ばれるいま、心揺さぶられるノンフィクション・・

今年6月5日から書店に並んだ。
飯田橋、現代書館。










本の帯には、

捨て子だった安子、
実子として育てた六市。
戦争前夜、ロサンゼルスと上海郊外で
二人は、孤児たちの父となり母となった。
そして、戦後一通の手紙が届く・・・・。














赤い所。上海は、中国最大の都市だそうだ。













いつかは訪ねてみたい、中国。













その上海の近郊、上海と蘇州のまん中ほど
崑山という町に、日中戦争時(1937年―39年)に中国人の子供たちのための孤児院
「中日小児園」を開いた、楠本安子さん。


77年前、1940年に雑誌・主婦の友に。













多い時には50人を超えるほどの
孤児たちの世話ができたけれど、日米開戦(太平洋戦争1941年ー45年)の影響で
安子さんは3年半ほどで、中日小児園を去らねばならなかった。













1985年の5月20日の羅府新報、中央に中国人の子供を抱く、安子さん。
2面を割いた大きい記事。


「もう一度、お母さんに会いたい。会って、直接こころからのお礼を伝えたい」

40年以上前に安子さんに育ててもらった孤児たちの
代表から一通の手紙が届き、朝日新聞が掲載。
その記事の内容が、ロサンゼルスの安子さんの元に届き、
1985年4月1日に、安子さんは上海に向かった。
心臓の持病のため、ペースメーカーを埋め込んでいた安子さんは、
孤児たちに会える最後のチャンスと決意したそうだ。

上海空港での出迎えの様子や、孤児だった方々のお一人お一人の言葉。
この本を2日で読了できたのは、感動の連続だったからだ。














安子さんは、満州で会った秋田県由利本荘市出身の賢治さんと恋愛結婚。
ロサンゼルスに逝去まで暮らされた安子さん賢治さん。
私宅から10分ほど離れた場所で住んでいた賢治さんの弟さんと、私が初面会できたのは2008年だった。


そのご縁が繋がって、安子さんの孫娘のお二人が
2009年の南カリフォルニア秋田県人会新年会に出て下さった。














著者の大倉さんと多大な資料を、長年にわたって集めていた
知り合いの女性、М子さんは、今年80歳。


「ロサンゼルスの埋もれていた偉人をどうしても知ってほしいという私の一念がやっと実ったものです」
安子さんの養父、大分県宇佐ご出身の楠本六市さんはロサンゼルスで日系の孤児院「小児園」の創立者。
父と娘の生きざまを遺したい。永年の願いが叶った彼女の万感の言葉、直筆も私の宝物。


お父様は東京芝浦工業大学の創立者で、彼女とのご縁は
山田火砂子監督の「筆子のピアノ」(障害を持つ子供たちの学校を日本ではじめて創立した女性、石井筆子の映画)
だった。同映画のアメリカ上映委員会の委員長を務めた彼女から、委員メンバーとしてボランティアを依頼されたのだった。










思えば不思議。
山田監督が、秋田の県南、十文字映画祭で最新作の「母」の上映と講演会を持たれたのが今年2月。










同じ頃、私もアメリカ人女性を伴って秋田の県南、大仙市
50年前、1967年3月に秋田の寒村を訪ね道に迷い助けてもらった恩を返せたらと
彼女の願いを聞いて10年目、50年目ついに叶った旅だった。
秋田さきがけ新聞で、山田監督の秋田入りを知って驚いたのだった。





「六市と安子の小児園」
著者の大倉直(ちょく)さんのあとがきから


ノンフィクションを書くという作業がひとつの旅であるとすれば、
「あとがき」はその終着地ということになる。ゲラ刷りとなった原稿を読み返し、
旅の感慨に浸りつつ「あとがき」を書いているこの時間が私は好きだ・・・

・・・

地味で、あまり売れそうもない原稿に熱中する私を、いつもあたたかく支えてくれた妻と、
中学生になった息子にも、感謝の気持ちを伝えたい。

2017年 初夏



あとがきの中には、大倉さんのご両親が上海で暮らされていた時代に
お母様が安子さんと会われていた可能性があることを書かれていた。











 
























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