毎年1月3日は、家族が集まって食事会をします。
会場は決まって銀座アスター本店です。
今日も父と母、兄と姉夫婦、それに私の6人で正月食事会を行いました。
銀座アスターは創業が昭和元年という中華料理店としては老舗中の老舗ですが、本店ビルの佇まいはビジネスビルのように落ち着いていて、それが銀座らしいとも感じます。
この食事会はもう7、8年続いていますが、ここ3年は私の調子が悪くて、あまりはっきりと覚えてないほどです。
そう考えると今日は銀座まで出掛けることにも全くストレスを感じないくらい気持ちが楽で、ずいぶん回復したなあ…と改めて嬉しく思いました。
父は杖を着いて、心なしかよちよち歩きで母とやって来ました。
母によると日本橋からタクシーで来たとのこと。
やはり、脚の筋力はかなり落ちているようです。
やがて兄と姉夫婦も到着し、ちょっと広々とした個室で食事会が始まりました。
コースを頼んだので前菜から一品ずつ出てくるのですが、私はいつになく美味しく感じました。
私は味音痴を自称しており、実際味の良し悪しがよく分からず、何でも早食いしてしまいます。
ところが今日は、一品一品の料理が実に味わい深く、美味しく感じられるのです。
やはり心の余裕が「味わう」気持ちの余裕に繋がっていたのでしょうか。
コース料理でゆっくりと食べることで味覚機能がいつになく作用したのか。
更に、家族揃って食事をすることが最高のスパイスになったこともあるでしょう。
一ヶ月半ほど前に、実家近くの割烹料理店で父の誕生会をやりました。
その夜の父は出された料理をあまり食べず、内心心配していました。
ところが今日はよく食べます。
食べやすいサイズに調理しているものが多かったせいもあるのでしょうが、父にも今日の料理は美味しかったのでしょう。
結局ほとんど全量食べました。
高齢者は食事が出来るのが何よりです。私は嬉しく思いました。
食事の後、一家で記念撮影をして、本年の正月食事会も楽しく無事に終わりました。
食事会の後、箱根駅伝の復路がまだ終わっていないと知り、私は京橋方面に足早に歩きました。
そこの交差点が読売新聞本社前に向かうランナーたちのコースになっているからです。
警官隊によって大掛かりな交通規制かされている交差点の歩道には、たくさんの見物客がいます。
やがて先導車に続いて選手たちがやって来ました。
間を置いて一人また一人と、十人くらいが通過していきました。
選手たちの走る姿は、テレビで見るよりずっと速く感じます。
遠くからでも見える太ももの筋肉が、ふだんの鍛練を伝えて来ます。
その後ふと、今朝早く起きたという有楽町駅近くのバチンコ店の火災を思い出しました。
有楽町駅まで歩いて行くと、マリオンビルの近くにたくさんの消防車が停まっているのが見えます。
野次馬そのものになって更に近づくと、過去に何十回となく通ったJR 線高架沿いの果物屋からバチンコ店の当たりがまさに「現場」のようで、消防か警察かは分かりませんが、多くの隊員が現場検証の最中でした。
有楽町に残る数少ない庶民的な店舗がボヤを起こし、それが日本の大動脈である新幹線を止め、全国的な影響を及ぼしたのでしょうか。
店の規模と影響の大きさの対比があまりに極端で、正月から白日夢でもみているような心持ちになったことでした。