天道公平の「社会的」参加

私の好奇心、心の琴線に触れる文学、哲学、社会問題、風俗もろもろを扱います。趣味はカラオケ、昭和歌謡です。

NHKBS「ヨーロッパ鉄道の旅」について(Brexit 以後のイギリスについて、最後に一部罵倒)

2017-03-21 20:48:15 | 映画・テレビドラマなど

先ごろから、NHK番組評論家に堕してしまいましたが、このたびは標記の番組について言及します。
 個人的に、EU離脱後の、あるいはEU離脱時の、英国(と呼びます。)の、普通の国民たちの考えや動向に大変興味を持っていました。これが、世界的に蔓延した悪しきグローバリズムに対する、理性的で、冷静な選択であったと考えていたからです。
このたび、標記の番組の旅行者として、英国にわたったのは、俳優関口知宏、通称「トモ」、という男です。彼は、対英語圏滞在について、1年間、ユタ州にいたと番組中で語っており(あのブリガムヤング大学だったかどうかは知らないが)、そこそこの英語(本当は私なんぞよりずっとうまいかも知れないが)を話し、旅行者英語とすれば十分に思えます。また、彼は多芸であり、器楽演奏も作曲も、スケッチもこなします。
このたびは、行く先々で、市井の方々との会話において、彼の質問は、EU離脱(Brexit )のその後に終始します。
これは、彼の思慮によるのか、NHKの良識(?) なのか、興味深い展開となっています。
さきに、東欧圏や中部ヨーロッパを目指したこの番組での、彼がその際に見聞きした難民問題への言及が極めて不十分であったことに比べると、このたびは時宜にあった興味深い番組になっています。

街角で、彼の質問に答える人たちは、冷静に理性的に彼の質問に、その信じるところを語ります。
たとえば、親子でも、その立場で、意見が違うし、それぞれの見解を冷静に語ります、息子夫婦は自己の置かれている経済的・社会的状況で、「離脱賛成」で、父親は「理念としては「EU残留(僕はさきがないから)」」とかたり、それが信念対立でけんかにならないようにお互いに気をつけている、と話しており、考えれば、家族間できちんと社会的な意見のやり取りができるという、自分のケースを思い浮かべても、日本の家族よりはるかに優秀なのですね。さすがに、先進国とコメントしたい思いです。
そのほかにも、王室ご用達のユニオンジャックの国旗を作成する企業で、国旗の絵解きがされ、国家連合グレートブリテンの絵解き、白地赤十字はイングランド、  青地斜め十字はスコットランド、白地斜め十字は北アイルランドであり、ウェールズは最初からなかった、と、経営者が話してくれます。このたび、トモは、イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズと順繰りに廻っていきますが、連合国家としての、英国の歴史をおさらいしていきます。
彼が電車で歴訪するたび、それぞれのかつての民族国家の歴史、イングランドに征服された歴史が語られます。当時の苛斂誅求(かれんちゅうきゅう:圧政の厳しいさま)を何世紀を経ても現在の人々はきちんと記憶しています。そして、イングランドの圧政に抗したその誇るべき歴史を、穏やかに語ります。このたびの対話を交わした人々で、EU離脱(Brexit )直後、英国から離脱し、EU復帰したいなどの個々の独立の問題が論議されたにもかかわず、今回は厳しい意見の表明はなかったところです。英国では、食事はパブ(大衆酒場)で摂ると聞いたことがありますが、スコットランドにおいて、バグパイプ(スコットランドの伝統楽器)の演奏を当該パブにトモが聴きにいった際に、民族衣装に身を固めたその演奏者は、「歴史や伝統の差異は差異だ、われわれは連合国家の一員だ」といいきっており、その見識に感心したところです。その一方で、スコットランドの高地民で武力制圧の末、最後まで抵抗した人々は、水もトイレも何もない狭い牢獄に閉じ込められ、壁の露をなめ、そのなめとったあとが残っている(?) などの史跡もあり、西欧の血で血を洗う厳しい陰惨な歴史を改めて認識したところなのです。それはまた、かのEU離脱(Brexit )の際に、スコットランドの首相などが言明した、経済的利害による判断のみならず、その背後の意識や気持ちの相互の差異に繫がってくるのですね。
一方で、手工業や家内工業などで、低廉な労働力が必要な事業主は、英国への東欧入国者が必要といい、その見解が異なっており、当面自国の伝統的な産業の担い手が少ない英国の実情も理解できます。
それはそうとして、英国の各地の人々は、伝統を遵守し、文化を尊び、長い歴史の中に、自己を位置づける見方をごく自然に身に着けているようであり、私は、その歴史や伝統に無自覚なわが国の軽佻浮薄(考えや行動が軽はずみでうわついているさま)な風潮と、自国の伝統や文化を軽んじる、悪しきグローバリズムのばかばかしさに、改めて、怒りを覚えます。
現在、日本国民の40%以上が短大以上の高度教育を受けているのは、うそなのか、と思うところです。この番組をみていると、階級国家であり、高度教育を受けているはずのない彼らの言動や見識に感心するところです。また、同じく、それが日本人に対するものなのか、旅行者に対する親切な態度にも同様ですが。

アイルランドに行った際に、地元のジャガイモ農家の経営者と知り合い、19世紀のジャガイモ飢饉の際に主食をなくしたアイルランド人に何百万人も餓死者が出たあの事件ですが、「当時、わが国には小麦はあった、それを征服者イングランドがみんなもって行った」と語っており、改めてその厳しい歴史と国民感情(?)の歴史を思いやるところです。そのうえで、彼は、当時栽培していたジャガイモの品種(突然変異種で全滅した)を栽培しており、その思いと、自己のナショナリティ(出自)に対する彼のこだわりに想像をめぐらすところです。同時に、娘なのか、孫なのか、幼げな小さな女の子が、ジャガイモ畑にも、手料理を振舞う場にもついてきて父親(祖父)と一緒に行動するという、まるで日本国の、来客が珍しい、いなか町ののどかな風景のようにも思われます。

番組を続けているうちに、かの「トモ」君も、次第に成長していくようです(余計なことだが)。
 かつて、彼が、東欧圏を旅行していたとき、確か、オーストリアかどこかだったと思う、電車の中で母子連れに出会い、年端も行かぬその女の子が、電車の座席で遊びながら、自作で、歌を作る、それはお花さんや、はちさんに呼びかけるかわいい歌ですが、それを即興で作っており、同時に異邦人のトモに上手に呼びかけるエピソード(このあたりは国境を超えた愛らしい女の子ですね。)がありました。「この娘は、即興で唄を作るのがとても好きなのよ」、と語る母親にも感動したのでしょう、発奮したトモが、曲をつけ、きちんと演奏する、という話に発展したことがあります。
 経済難民や、政治的(?) (文字どおり、愚かな政治的なという意味ですが) な判断により、他国民・多民族が大量に流入、混乱し、直接的に治安どころか自国民の安全すら、確保が困難な状態であるというヨーロッパですが、私は、その後、彼らが、その被害を受けることなく、穏やかに伸びやかに暮らしていることを願っています。それは、各国民国家(多民族国家もあるかもしれない。)の、自立した国民と、民意を反映した政府が働くことで実現することで、私ごときが口を挟むのは余計なことかも知れませんが。

 それであれば、わが国の政府多くの無考えな国民が、安い、軽薄なグローバリズムに迎合し、また、一部利己的で下劣な勢力の使そうにより、無原則な外国人労働者のうけいれ、中共政府の、組織的な、軍事的、経済的な侵略(北海道の国土の買収を含みます。先日、千歳空港で無秩序に騒いだというばか者どもは、きやつらのことではないのか?)になすすべもなく、「偏狭なナショナリズム(?)」とか、「私権の擁護」やら、「人種差別はよくない(あほかお前は)」などむしろそれを称揚するかのような一部のバカマスコミ・知識人、などのバカ勢力に、腹が煮えるばかりです。
 また、この番組で、さきのスコットランドのバグパイプ奏者など、その各連合国家の独自性とその文化・伝統を尊重しながら、私はグレートブリテン(英国)の一国民として振舞うという立派な態度( 「That’s the attitude !! 」、そのものではないのか。)を見せていただきました。その一方で、事あるごとに、私たちに見せ付ける、補助金依存公共団体である沖縄県知事の、夜郎自大で、根拠なく思い上がり、沖縄県民の安心・安全を無視した、愚かで傲慢な発言と態度に、心底腹立たしい思いです。
 あらためて申し上げるが、沖縄県知事よ、あなたが、かつて、アメリカ占領軍の分断政策により、アメリカに留学させていただいたとき、「 Shame on  you !! 」(恥をしれ!!)などという、いいまわしを習わなかったのか?
 それは、私のような、とるにたりないものの半可通の英語の言い回しではあるのかも知れないが、個人的に私は、あなたにそう申し上げたい。

 (私ごときが)グローバリズムについて語るのはワンパターンであり、もうやめろ、という友人もいますが、欧米発、世界規模で蔓延している、「世紀の病い」とも言うべき、グローバリズムの現実と、その罪障を、国内のみならず、国外でも検証し、ほんの一握りの特権者によって、大多数が文字通り塗炭の苦しみを味わう(かつてスコットランドで高地人が水も食料も与えられず幽閉されたという話があったというではないか。)ような、この「現実」に、加担し、協力しないように、私たちは、現在の「状況」に「意識的であろう」ではないですか。
 そういえば、かつてのわが若き日の愛読書「カタロニア賛歌」の著者、イングランド人、ジョージ・オーウェルにも、「右であれ、左であれわが祖国」(平凡社選書、鶴見俊輔訳)という、島国国家の知識人として、含蓄のある優れた著書があったが、(英国民と同様に)同じく島国国家民私たち日本人も、冷静で、見識ある「ものの見方」を、現在の各国民国家に指し示すのは今ではないのでしょうかね。
 まだ、この番組は、NHKBSの朝7時45分から続くようです。お勧めします。
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