alla marcia

こはぜの覚え書き

ご当地レポその6「文売り」

2006-03-12 22:57:38 | ご当地レポ
 逢坂の関跡というものが近所にある筈なのですが、まだ見たことがありません。
 だもんで、せめて関跡を確認してから!とずっと我慢しておりましたが、もう待ちくたびれた。(我ながら…)
 本名題「花紅葉士農工商」の四変化のひとつ。逢坂の関にやってきた様々な職業の人が、自分の仕事を踊っちゃうという設定なのですが、「商」が呉服屋とか富山の薬売りとかでなく「恋文商売」だという設定がお洒落。
 今は恋文を商っているとはいえ、昔は女も売ってましたがちらつく色気と押し出し。これは絶対紫帽子にあの眉、お歯黒でないと!と勝手に思っているわたし。帽子はつけてもお嬢さんのように普通の眉を描いている文売りねえさんがでてくるとがっかり。いや、かわいくなくてもええやん、この曲は…と思っちゃうのですが。(そういう決まりのお流儀や、そういうやり方があるのかもしれません。あくまでもいちしろうとの個人的な感想ですので、平にご無礼お許しください。)
 ビジュアル的には芸者の「きれい」とも娘の「かわいい」とも一線を画す玄人な魅力が文売りの「ウリ」。色彩感覚も、「渋好み」でも「キレイキレイ」でもない独特の世界。バックに余計な色のない花道、紅白の梅が混ざった枝に白い文をむすび、紫の衣裳に黒繻子の帯でつんつん出てくる姿に漂う研ぎ澄まされた美意識には、毎度惚れ惚れしてしまいます。

 逢坂の関は京の都から東国への出入り口。昔も今も交通の要衝。件の逢坂の関跡は国道1号線沿いにあるらしいのですが、このあたりの1号線の交通量といい、山の狭間で排気ガスが溜まってそうな感じといい、歩いていってみようという気にはなかなかならない訳で…。
 普段はJRのトンネルでちょちょいと抜けちゃう逢坂山ですが、時には京阪電車で逢坂越え。1号線の隣をがたんごとんとのんびり走ります。画像は京津線の上栄町。ここから、次の駅の大谷までの間が“逢坂の関ゾーン”かと思われます(ご当地のレポなのにこの無責任ぶり;)。ちなみに、乗ってると気付きにくいのですが、この線路、おそれおおくも芸能の神様関蝉丸神社の境内(参道?)をつっきってるんです。鳥居と踏切がセットになっている神社も珍しいと思いますよ。
 大谷駅にはうなぎのかねよの「日本一」の看板。お気軽なレストラン部で食べる錦糸丼(ウナギ+だし巻き。錦糸卵ではありません)は私的贅沢の一つ。
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