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不動の北極星と周回する北斗七星

2010-03-18 | clipping
ふじむら掲示板|[6365] 日本は北斗七星を重視したので、今もする - 投稿者:菊地研一郎(会員番号2555) 投稿日:2009/11/18(Wed) 13:38:27 http://www.soejima.to/


ジョー(下条)さんの「[6364] 天の極は移動しており、…」を読んで
菊地研一郎(会員番号2555)です。

 「道教…の文章の中で北極星が実は変わっているのだということを指摘してあるのは、見たことがありません」とジョーさんが書いています。

 「天皇の祭祀(道教に基づく)」を解く文章ではその通りだと思う。たとえば、吉野裕子(『隠された神々』)がそうだ。古代の日本列島で「天皇の祭祀」の祖形が作られたが、その頃には「歳差運動による北極星の移動」という考えがなかった。逆に言うと、「天皇の祭祀」は北極星の固定という地動説で成っているということが明らかだ。

  日本の星に関するデータは古くても一千数百年前のものだが、西方の古代天文学はもっと古いデータを所有している。
メソポタミア/エジプト/インド、これらの国々は数千年前のデータだ。だから、北極星は不動という考えが希薄だ。占星術(アストロロジー)の研究書では「天皇の祭祀」を扱っているものは少ないように思う。「天皇の祭祀」がずっと新しいものだからだろう。

  中国では固有の天文学と輸入された古代西方の天文学が混ざっている(西方のものが精緻)。たしか大熊座や小熊座の神話の中に、極点の移動という現象の跡が見られるようだ。これは日本では「不動の北極星と周回する北斗七星」になる。ただ、後世のインド色の強い密教占星術の影響も大きいようだ。

  この手の天文・暦のことを精査すると、「いかにしてそれが作られたか、誰がどように編集したか」が図らずも明らかになることが多く、「権威」を重視する立場の人たちは発表に困るらしい。『日本書紀』や『史記』では、竹簡をばらして並べ直してどう編集していったのかが、なんとなく分かるらしい。

  一般化すると「現在の編集者は、当時の編集者の意図をどう汲めばよいのか」という問いになるだろう。

  数日前から、オバマ大統領が天皇陛下に深く頭を下げている写真がweb上でよく貼られている。動画で見ると、単に身長差と年齢差の結果ではないかと思うのだが、一カットだけ抜き出すと、かつての「昭和天皇&マッカーサー写真」のような印象を受けないこともない。

  私はそうした問題であると見た。

[6364] 天の極は移動しており、それに伴い北極星は変わっている - 投稿者:ジョー(下条) 投稿日:2009/11/17(Tue) 18:15:49
下の「[6361] 以下は、日本における道教について簡潔に記した良い文章だと思う。 - 投稿者:よしかわ邦弘」にあるように、道教で北極星や星座の重要性を指摘した文章は多いですが、その文章の中で北極星が実は変わっているのだということを指摘してあるのは、見たことがありません。
そこで、この事実をここではっきり書いておきたいと思います。このことは「天皇大帝」を理解する上で、非常に重要なことです。


今の北極星は、こぐま座のアルファー星(ポラリス)になります。しかし、大昔、つまり数千年前はちがいました。地球の軸が歳差運動(みそすりの棒のように軸が動く)をしているので、天の極は移動し、北極星は変わるのです。例えば、紀元前1000年頃は同じこぐま座のベーター星(コカブ)が北極星でした。

そして、このこぐま座のベーター星は、北極五星のひとつで、実は中国名で「帝」と呼ばれているのです。中国の皇帝あるいは天帝のことです。

いつまで、このこぐま座のベーター星が北極星として扱われていたかはよくわかりません。その頃の天の極付近には明るい星がないので、そのまま北極星として使われていたようです。ウエッキペディアだと紀元500年まで北極星として使われていたと書いてあります。

紀元500年の頃は、北極五星の「天枢」近くが天の極でした。「北辰(ほくしん)」という言葉がありますが、これは「天枢」を意味しているのだと思います。実際、高松塚古墳やキトラ古墳の星図はここが天の極になっています。ただ、この「天枢」は非常に暗い星なので北極星とは呼ばれていなかったようです。

そして、現在の天の極はさらにそこから動いた、こぐま座のアルファー星の近くであり、このアルファー星が北極星です。ただ、その中国名がわかりません。実は「天皇大帝」という星があるのですが、その星は、こぐま座のアルファー星ではなく、そのすぐそばの小さな星ということになっています。


これらから推測すると次のようなことがあったことになります。もともと秦の始皇帝のころは「帝」が北極星で、天帝あるいは皇帝を中心として世界がまわるという思想と実際の星座の動きが一致していた。ところが、ある時気がついたら、天の極が動き、北極星である「帝」からどんどん離れていることがわかった。

これは、「帝」から権力の中心が他に移ることを意味するので大騒ぎになった。

そこで、西暦600年頃、中国では、天の極に近い明るい星であるこぐま座のアルファー星を「天皇大帝」と名付け、また、「帝」から「天皇」に皇帝の名前を変え、思想の一貫性を保とうとした。

ところが、日本の王も自分を「天皇」と呼ぶようになった。これは、まさに「帝」から「天皇」に世界の中心が移ることであり、「日出づる処(ところ)の天子、書を日没する処の天子に致す、つつがなきや」そのものである。困ったことになったので、「天皇大帝」を、こぐま座のアルファー星のすぐそばの小さな星ということにしてごまかした。また、皇帝の名前も結局昔のままの「帝」にした。

これらは私の推測ですが、天文学からみるとこうなります。

ジョー(下条)拝

[6363] 資料:日本人が知らない本当の道教 - 投稿者:ロシアチョコレート 投稿日:2009/11/15(Sun) 23:22:25
「講談社インターナショナル」から貼り付けます。
(貼り付け開始)

日本人が知らない本当の道教
三多道長(さんた どうちょう) /著

128 x 188mm
ハードカバー 232ページ
ISBN:978-4-7700-4122-7 / 4-7700-4122-5
発行:2009/7/15
定価:1,680円 (税込)

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<本書の目次>
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人生をつかさどる見えざる大きな力
天が定めた吉凶定数を変える方法
邪気は人の運気を奪う
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間違いだらけの日本の風水
先祖の骨は天地の気を子孫に送る発信機
女性の精気をもらって長生する「採陰補陽」
修仙の秘訣は「重力からの解放」
あらゆる災いから無縁の人生へ

<著者紹介>
三多道長(さんたどうちょう)
静岡県生まれ。中華民国道教総会奏職正一道士。蒋氏三元地理の地理師。
遠州の天竜川上流山奥に隠れ住んだ平家藤原氏の末裔。20代で偶然に訪れた台湾で道教と出会う。
その後、日本と台湾を往復しながら道士として本格的な修道の道に入る。
34歳の時に、日本人で初めて、台湾道教の最高機関である中華民国道教総会から道士長の位を授かる。
現在は、台湾を中心に、道教の最高目標である「道を得て仙と成る」ことをめざし研鑽に励む毎日を送っている。

http://www.kodansha-intl.com/books/html/jp/9784770041227.html

(貼り付け終了)