山 鳩 通 信

日常の発見をめざして

大東岳

2017-05-25 19:19:36 | 風景

   何年か前の五月なかば頃、大和町に行っての帰り、郡境になっている峠をバスで超える時、前方に見える山並の更に向うに、ひときわ高い山があった。青い空を背景に、濃い藍色の山容にまだらのように残雪を見せていた。それは、突然に出現したように思われ、いかにも幽遠で、神秘的であった。
   その日は殊に晴れわたり、大気も澄み、ちょうど私の視線もその方向にあり、初めて目にとびこんで来たのである。あとでその山が大東岳という名であることを知ったが、これほど感動的に山を見たことはなかった。所用の疲れと、バスのクッションの快さとで、私はかなり感傷的な状態でもあった。
  それから何日かして、ある明け方に、大東岳らしき山の夢を見た。なにか玄妙と言うか、とてもいい気持でその山を見ているのだった。夢というものは、さめてみればいつも空しいものばかりが残るのに、この時は目がさめてからもその印象を弱めないで、私の内に快いものをとどめていた。

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2 コメント

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久し振りに聞いた山名 (たか)
2017-05-26 21:52:19
30年も前から憧れている山です。
何時か登れる日が来るだろうか
無理かな?でも未だ諦めていない山です。
たか様 (こがら)
2017-05-27 06:00:18
お早うございます。
こちらの大東岳も憧れの山でしたとは、なにか光栄に思います。そんなに高くない山らしいので(私は登ったことはありませんが)、いつかお登りになってはいかがですか。

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