高岳堂Blog【goo出張所】

上方落語を愛す

桂吉朝七回忌追善落語会@ 国立演芸場

2011-12-18 19:42:30 | 落語
きのうの「桂吉朝七回忌追善落語会」では、ホールで飛び交う関西弁もそうだが、高座で久々に上方の匂いを感じた。
吉の丞は「遊山船」で(前半のゴチャゴチャをカット)、今ごろ夏の噺かいとは思ったが、上達の跡が窺え頼もしく思う。
吉坊の「胴斬り」は、外見と声の線の細さは相変わらずだが、飄然としたニンが荒唐無稽な噺にメルヘンを与えている。
よね吉も相変わらず長っ尻で(性格なんだろう)「蛸芝居」。さすがに芝居気を持つから流麗で、特に蛸の顔がいい。
吉弥は「時うどん」だったが、できればあさ吉で観たかった。独自色を磨いて安定感たっぷりの高座だった(うどんの量が少ない感じがしたが)。
あさ吉は「まめだ」だったが、これも彼らしいと言ってよいのか、あっさりとしたもの。決して誇張やあざとさがなく(この噺の他の演者ではクドイのもある)、お茶漬けの味。
中入後、緞帳が上がると紋付き袴の七人が並んでの一門「ご挨拶」。
筆頭のあさ吉の挨拶に続き、今回噺の出番のなかった佐ん吉としん吉が挨拶(ふたりは下座の鳴り物で奮闘。銅鑼のボンが特に効果的)。出番のあった者もマクラで師匠の話をしてはいたが、座談的にもう少し吉朝師についての話が聴きたかった。
あさ吉は弟子間の不和の噂をギャグに一門一致団結を強調。「僕が『吉朝』を襲名する」という衝撃発言の佐ん吉の提案は「『吉朝本店』など皆が吉朝を名乗り、自分は『高麗橋吉朝』」というのがおもしろい。先々の予見できるトラブルを制したセンスある妙案(実際はさておき)。
暗転し、吉朝の「猫の忠信」の映像。出囃子の「外記猿」にはついグッときてしまう。ytvの「平成紅梅亭」のもので、眼鏡を持参するのを忘れたのが痛恨であったが、やや画像は粗く、音声も多少のタイムラグがあった。がしかし、動く吉朝師は出色の出来であることを再確認する。
ロビーには見送りに七人が並ぶ。6年前の「桂吉朝を送る会」を思い返す(12月の22日で、寒い日だった)。
カウンターに置かれた花に囲まれた吉朝師の写真に礼を言って会場を出る。

終演後、Oさんにお仲間を紹介していただき、都合六人で吉朝師を偲んで献杯。「誰の思いもおんなじや」の事柄を肴に夜は更ける。楽しく得難い夜も吉朝師のお陰である。
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