新年度になり、約半月が経ちました。生活環境が大きく変化し、たいへんな方もおられるかと思います。この時期、子どもたちも進学、進級間もない時で、環境の変化に戸惑っている子もいるかもしれません。
新生活のスタートにあわせ、学校では歯科健診が行われます。時々、私どもの診療所に定期的に来られている患児の保護者の方から、「先生はむし歯ないって言ったのに、学校検診でむし歯ありって通知がきましたよ。どうして?」とたずねられることがあります。それは、今すぐに治療した方がいいむし歯はないということで、定期的に管理できる場合、むし歯があっても、治療せずに様子をみることがあるからです。以前は、とにかくむし歯は、早く見つけて小さいむし歯のうちに削ってとってしまうことが勧められていたことがありました。ところが、削ってつめたら安心というわけではないこともあることがわかってきました。
同じように、最近では、学校健診の考え方も変化してきました。むし歯でいえば、大きな穴になったむし歯も、ちょっと欠けている程度の小さなむし歯も『むし歯』と指摘されます。このように、現在の学校歯科健診は、スクリーニングという考え方で行われています。学校健診の場で、細かく病名をつけることが目的ではなく、むし歯に限らず、お口に関することで、何か問題があるか、問題が起こる可能性がある場合は、医療機関で精密な検査を勧めようというものです。以前の学校健診は、学習の妨げになるかもしれない病気を早期発見し早期治療するために、とにかくむし歯を見つけることがとても重要でした。ところが、最近の健診では、子どもたちの健康の保持増進を計るようになり、健康の度合いをチェックすることが目的となっています。このように変わってきたのは、平成7年(1995年)4月の改正からなので、ほんの10年ほど前のことなのです。ですから、今の子どもたちの保護者にあたる方々自身が子どもの頃の健診と、今の健診とは様子が違っているのです。学校健診後のお知らせは一つのメッセージだとお考えいただき、何か疑問や気になることがあれば、是非、かかりつけの先生にご相談ください。このブログに質問していただいても結構かと思います。
また、CO(要観察歯)、GO(歯周疾患要観察者)という考え方も、取り入れられてきております。さらに、むし歯に関しては、最近は色々なことがわかってきており、何に問題があってむし歯になるのかは、個人で違っており、どこの問題があるのかを調べること(カリエスリスク検査)ができ、医療機関で、比較的簡単に調べることができるようになりました。これらについては、またの機会にご紹介させていただきたいと思います。
宮崎こどのも歯ドットコム
メンバー 井上浩一郎
新生活のスタートにあわせ、学校では歯科健診が行われます。時々、私どもの診療所に定期的に来られている患児の保護者の方から、「先生はむし歯ないって言ったのに、学校検診でむし歯ありって通知がきましたよ。どうして?」とたずねられることがあります。それは、今すぐに治療した方がいいむし歯はないということで、定期的に管理できる場合、むし歯があっても、治療せずに様子をみることがあるからです。以前は、とにかくむし歯は、早く見つけて小さいむし歯のうちに削ってとってしまうことが勧められていたことがありました。ところが、削ってつめたら安心というわけではないこともあることがわかってきました。
同じように、最近では、学校健診の考え方も変化してきました。むし歯でいえば、大きな穴になったむし歯も、ちょっと欠けている程度の小さなむし歯も『むし歯』と指摘されます。このように、現在の学校歯科健診は、スクリーニングという考え方で行われています。学校健診の場で、細かく病名をつけることが目的ではなく、むし歯に限らず、お口に関することで、何か問題があるか、問題が起こる可能性がある場合は、医療機関で精密な検査を勧めようというものです。以前の学校健診は、学習の妨げになるかもしれない病気を早期発見し早期治療するために、とにかくむし歯を見つけることがとても重要でした。ところが、最近の健診では、子どもたちの健康の保持増進を計るようになり、健康の度合いをチェックすることが目的となっています。このように変わってきたのは、平成7年(1995年)4月の改正からなので、ほんの10年ほど前のことなのです。ですから、今の子どもたちの保護者にあたる方々自身が子どもの頃の健診と、今の健診とは様子が違っているのです。学校健診後のお知らせは一つのメッセージだとお考えいただき、何か疑問や気になることがあれば、是非、かかりつけの先生にご相談ください。このブログに質問していただいても結構かと思います。
また、CO(要観察歯)、GO(歯周疾患要観察者)という考え方も、取り入れられてきております。さらに、むし歯に関しては、最近は色々なことがわかってきており、何に問題があってむし歯になるのかは、個人で違っており、どこの問題があるのかを調べること(カリエスリスク検査)ができ、医療機関で、比較的簡単に調べることができるようになりました。これらについては、またの機会にご紹介させていただきたいと思います。
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メンバー 井上浩一郎