kochikika ノート

旧「こちら某中堅企業企画室」。リーマン話、時事の話、パリーグ話など。ぼちぼちやってます。

プロレス好きからみた小泉さんの話

2005-08-25 00:28:27 | 時事雑記
プロレス好きを標榜するならば、ということで。

…って標榜したことはないですし、今の私は古館伊知郎状態で、最近の動きはフォローしておらず、時間のあるときにノアとかWWEとかを見るくらいですが。

で、小泉さん。以下の内容、今更の話ではあるのですが。
このたびの解散→総選挙をプロレス(からRF)になぞらえた有名ブロガーの方がいらっしゃいましたが、小泉さんは、といいますか政治家の皆さんは、有名であればあるほど、存在がプロレスラー的です。

夢枕獏はかつての中曽根康弘氏証人喚問の様子をかつての世界チャンプ、R・フレアーののらりくらり防衛戦に例えましたが、私が小泉さんにプロレスラーを感じてしまうのは、ヒール(悪役)を作るという古典的な手法もさることながら、
その言動から、有名なこのようなサイトができてしまうほど、第三者の多様な解釈を誘発させてしまう点にあります。

本当は何も考えていないかもしれないのに、周到な計画の上で行動とも解釈できる。
本当は何もわかっていないかもしれないのに、発するワンフレーズが熟慮の上のエッセンスとも解釈できる。
本当は計算づくかもしれないのに、本当の変人=大人物とも解釈できる。
(以上、逆もあり)

こういう憶測を呼んでしまうような人は強いです。

また独身であること、オペラが好きであること、特攻隊に涙すること、政治とカネについてはクリーンであること、これらもいろいろと幻想を誘発させます。

プロレス界における名著で『猪木とは何か』という本がありましたが、この猪木という人が幻想を誘発させる人でした。
プロレスは格闘技最強である。
馬場は弱い、俺が強い。
世界チャンピオンのベルトを統一する。
国会議員になって異国で囚われた人たちを救出する・・・

多くは幻想だったのですが、それでもリアルを感じさせる部分も多々あり、これらが必要以上に人物を大きくさせてきました。

プロレスラーにとって、幻想、伝説こそ最大の付加価値です。

国会議員、なかんずく首相を狙う立場ともなれば、プロレスラーと同じく「夢を売る(提供する)」仕事ともいえます。
多様な憶測を呼ぶ人物というのは、それだけ人々に期待を抱かせるわけですね。

彼の実像がどのようなものか、私もよくわかりません。今回の選挙は用意周到の線が濃いようですが、郵政の件は単なる偏執狂ではないかと思えるときもあります。
ですが、たとえ偏執狂という側面が実像であっても、いったんあちらの世界に行った人は、そのような人格的な欠点も、人間くささという幻想の要素になります。

これらを含めて「運がよすぎる」と片付けていいのか必然とみるかでまた憶測を呼ぶという。強い。

いずれにせよ、『小泉とは何(だったの)か』という類の本なり特集記事なりが後に出るんじゃなかろうかと思っています。

さて。
猪木にはG馬場というライバルがいました。
この方も幻想を感じさせる方でした。
最大の幻想は「彼の技は本当に効くか」という点で、これで一晩は明かせるという(中島らも)。

小泉さんを猪木、馬場に例えるなら、「敵を作る、レッテルを貼る」という手法が酷似しておりますので、断然猪木側になるでしょう。

で、猪木の伝説、そしてリアル面での凄さも、馬場がいてこそのもの・・・という側面があるのは、ファンならよく知っています。

実際の小泉さんで物足りない点があるとすれば、馬場に該当するようなライバルが不在という点にあるのかなと。
その存在はきっと国政にもプラスになっただろうと思います。

小渕さんみたいな人が存命なら、ぴったりだったんですが。

亀井さんは、残念ながら今のところはぐれ国際軍団ですねえ。
私、はぐれ国際軍団、好きだったんですけどね。

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