こっちゃんポイント ★★★★★
2005年こっちゃん銅犬賞受賞作品!
鑑賞環境 こっちゃんシアター 上映時間 123分 製作国 アメリカ 公開情報 劇場公開 (ギャガ=ヒューマックス) 初公開年月 2005/02/05 ジャンル ロマンス/ドラマ
とある老人ホーム。いまだに美しさを失っていない老婦人アリー(ジーナ・ロランズ)に、デューク(ジェームズ・ガーナー)と名乗る男が優しく声をかける。やがてデュークは、ノートを開いて、アメリカ南部での若者二人の恋物語を語りはじめるのだった。それは1940年のこと___。都会からバカンスにやって来た17歳の令嬢・アリー(レイチェル・マクアダムス)は、地元の製材所で働く青年ノア(ライアン・ゴズリング)と恋に落ちるが、両親に反対されて連れ戻されてしまう。ノアは毎日手紙を書くが、一通の返事もないまま、やがて戦争が始まってしまい…。
(NTT-X store解説を抜粋、一部加筆)
やっとこの映画の感想文を書く気になりました。
初めてこの映画に出会ってから、もう1年半もの月日が流れましたが、
その間、ハリウッドのロマンスものとしては、この作品ほど心揺さぶられる作品に
未だお目にかかっておりません。
「きみに読む物語」は、個人的にそれほど良かった作品です。
ここのところ、一部こっちゃん地方にて地味に開催されているお祭り
”オータム・センチメンタル・セレクション・フェスティバル&カーニバル”ですが、
(名前長くなってるし)
長年、愛を守り通した老夫婦が涙を誘うという”枯れ葉チック”なイメージからして言えば、
これほど秋にピッタリくる作品も他にないのではないでしょうか?
(といっても映画の中身は別に秋に執着したお話ではないのですが)
そこで感想を書こうと思い立ったわけです。
とにかくね。 これは、この上なく美しいラブ・ストーリーです。
タイミング的には、昨年の記憶系ブームの火付け役ともなったような作品でもありますが、
この映画が上手いのは、前半、”認知症”という言葉を一切口にしないところ。
勘の良い観客にしてみれば、「恐らく、こうだろう」と初めから想像がつく部分はあるのでしょうが、
この映画の作り手は、それを承知の上で、核心に触れるまでのストーリーを実にゆっくりと、
そして柔らかく運ぶことに情熱を注いでいるように思えます。
これを「単なる出し惜しみ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、
むしろ自分は「作り手の優しさ」のようなものを感じました。
大切に、大切に。
壊れやすいガラス細工を、・・・いえいえ、もっと壊れやすいものを。そう___。
まるで触れるだけでハジケ飛んでしまうシャボン玉を、そぉーっと両手で包み込もうとするような。
何だか、そんな映画に思えてならないのです。
これは、デリケートな感性を持ち合わせた職人による、実に素晴らしい作品ですね。
はじめてこの作品に出会ったとき、正直、驚きました。
ハリウッドにもこんな繊細な心があったのか、と。
ここにはゴツゴツしたイビツさもなければ、他人の家に土足で上がりこむような横柄さもない。
だからこの作品が好きです。
観ようによっては、優等生すぎる映画かもしれません。
大人しく、引っ込み思案なタイプの作品かもしれません。
でも、そんなこの作品が大好きです。
一目ぼれに始まった恋。そして、それが生涯の恋となった二人。
お金持ちでお嬢様育ちの彼女と、時給40セントの材木置き場で働く彼。
世間の誰が見てもつり合わなかった恋。 でも愛する気持ちだけは本物でした。
夏が終わり、彼女は去る。 彼は残る。
離れ離れになってから彼が一年かかって書き、彼女に届くことのなかった365通の手紙。
過ぎし日に、彼女と語った夢の通り廃屋を買い取り白壁に改築する彼。
ピアノ、詩、そして彼女のために買い揃えられた画材など、
心に残るお涙アイテムもウルウル・ポイントを稼ぎます。
再会し、ボートに乗る二人。あの”白鳥の湖”のシーンなんて、もう ため息が出るほど美しかった!
心に焼きつく名場面とはこのことですね。
そして音楽も、そんなイメージを傷つけぬようにと、さりげなく情景に重なってゆきます。
加えて、若き二人を演じたレイチェル・マクアダムスとライアン・ゴズリングの鮮度の高い演技は
とても好感が持てました。
夕立に追われ、家路につく二人。 小さな布で雨を避けようとする彼女を、彼は笑う。
まるで「なぜ濡れるのがそんなにイヤなのか?」というように。
やがて彼女も笑い、自ら雨を全身に受ける。
そして彼は、彼女を抱きかかえ、ずぶぬれのまま熱いキスを交わすのです。
ああっ!(つд⊂)
こんな美しい想い出の数々が、記憶の器からこぼれ落ち、無くなってしまうという悲しさ。
デュークがアリーに読み聞かせる”物語”は、空になった器に再び想い出の水を注ぐポットのよう。
静かに、静かに、すこしづつ。こぼさぬように、こぼさぬように、ゆっくりと彼は注ぎ続けます。
記憶の器が満たされれば、”彼女”は戻って来る。
そう信じて彼は、丸一日かけて物語を語り続けます。
やがて彼女に記憶が戻り、年老いたその瞳が潤む瞬間・・・
ここは何度観ても目頭を熱くさせられる場面。
そして最後は・・・。(つд⊂)エーン
まったく、こうも美しく素敵なラストがあって良いのでしょうか!
正直、これを映画館で観たのは大失敗。
それは、あまりに泣いてしまって恥ずかしかったから。
エンドクレジットが流れはじめてすぐに トイレに駆け込んでしまうほど泣いてしまったのです。
こんな素敵な映画を撮ったのは「どこのどなた?」と思えば、なんと!
老婦人アリー役のジーナ・ローランズの実の息子だとの事。 え?これには驚きました。
いや、誰の息子かってコトではなくて、監督が”オトコ”だったということに。
これはてっきり女性監督の作品だと思っていましたから。
ちなみに、この監督のニック・カサヴェテスは、俳優として「フェイス/オフ」にも出演しています。
俳優としてはどうやら大成しなかったようですね。
あとコレも言っておきたい。
娘に対してママが最後にとった態度。 あれは嬉しかったな。
あのまま駆け落ち、というよりは とても気持ちがスッキリしました。
「正しい選択をしなさい。」ってね。
そうですか。 あなたにもそんな過去があったとですか・・・。(´-ω-`)およよ
とにかくこの映画は、新鮮で切ない切り口のラブストーリーとしてオススメできる映画です。
こっちゃんが棺桶に入れてあの世に持って行きたい作品のひとつですね。
って、あれっ?アカン!棺桶がもうじき一杯だ!
このままでは自分が入れなくなってしまう。なんてね。(笑)
それでは【こちゃ和尚の俳句でドン!(いつからこの名前?)】のコーナーで〆たいと思います。
ジェームズ・マースデン、
この人絶対こういう役ばっか選んでやってると思う・・・。
あえて止めんよ。気の済むまでヤルがいいさ。 ( ̄ー ̄;)ふっ
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そっかー、じゃ、「オータム・センチメンタル・セレクション・フェスティバル&カーニバル」の為に温めてたんだね。
・・・って、名前長いわー!!(*`◇´*)/
これは配役がイイんだわさ。
ジェームズ・ガーナーにジーナ・ローランズやもん。
そりゃ泣くって。
ジョン・カサヴェテスの息子なんだよね~、この監督。懐かしいなぁ。
自分もラストでは大泣きしました。(ウソだけど)
・・・どうしよ~、初期の記事をトラバしようかな。
結構、手抜きの記事だけど、トラバしちゃうよ!
こういう純愛ものに弱いおいらです。(´▽`*)アハハ
しかし、これだけ話題のX-メンを一作品も見たことのないおいらはまずいのだろうか?(笑)
私は最近になってこの映画を観ました!
監督は男性だったんですねー。私も女性かと思ってました。
とてーも純粋な映画でしたよね♪
現実にもあると良いですよね~。
なかなか観れないんだよね。
こっちゃんオススメの映画ってなかなか借りれないのですよ~(T-T) ウルウル
みんなも観てるステキな映画なのね~。
タイミングを見計らって観たいと思います!
これ、今の今まで書いてなかったんです。
意外でしょ。
何度も観てるのにね。
そういう映画って結構ある自分。
かぶさんのレビュー短い!(笑)
初期はあんなんだったんだね。
でも伝わったよ。
アナタがうるってくるほどだもの、相当だなこりゃ。
TBありがと。
▼mちゃんへ
これmちゃんもレビュー書いてたね。
ヨカッタもんね。
こういうの弱いということは良い事だ。
どんどん泣きたまえよ。
それよりX-メンそろそろ観なさい!(笑)
▼ゆゆさんへ
ま!最近観たですって!なんて奇遇な。(笑)
良いデスヨね~、これは。
ほんと泣かせるじゃないですか。
こういうお話、どこかに現実にありますよ。
きっとね。
▼miyuぽんへ
おお。まだ観れないのかあ。
レンタルでは、まだまだ人気なんだね。
それも頷けるような映画だよ。
こっちゃんは割りとベタな映画を紹介してるだけかも。
だから借りれないんだな。
もしチャンスがあったら是非どーぞ♪
これね、いつもテレビでやってるとこチラチラ観てたのに
まじめに全部観て無かったです。
こっちゃんのレビュー読んで感動。
なんでこれ観なかったのかなぁって凄い後悔してますよ/face_naki/}
速攻観ます。でもって、私もこっちゃんに共催して
「秋季大ロマンス大会」開催します。
いい映画教えてくれてありがとう!!
こんな人生のラストが送れたらどんなにかいいでしょうか。
究極の愛に単純に感動してしまいました。
古い記事だけどTBしますね~♪
でも、なかなかレビュー書けませんね。
これは私も号泣ロマンスでした。
若い2人もいいし、老いても美しいロマンス。
ねぇ、あのラストはもう、もう、
うるうる以上だよねーーー。
コンタクトやパソコンで酷使している
潤いのない瞳をお持ちの人に
是非観てほしい作品ですね。
俳句・・・あ、ここでもなんだね。
そうだった。彼好きなのに・・・
最後はワンワン泣いてましたもの(犬じゃないぞww)
ラストはちょっと悲しくもホッとするような感じでしたね。
DVDで見ましたが、お家でよかったとしみじみ思いましたね^^;
も~、ハンカチなしでは、観れないっすね~。
読んでる段階で、目頭が熱くなっちゃいました。。。