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「スマート・シンキング」読書メモ No5 ~ 「モーツァルト効果」の嘘

2016-10-01 | ※学習・勉強術・脳

「スマート・シンキング」読書メモ No4 ~ 「アルキメデスの原理」 からの続きです。

スマート・シンキング 記憶の質を高め、必要なときにとり出す思考の技術
早川 麻百合
CCCメディアハウス

多くの記憶術の本などを読むと、記憶力の強化にはインプットよりアウトプットが有効である!と書いてある。確かに、資格試験や受験などにおいては効果的である。だが、実務(仕事)においては、「知識保存の方法」をコントロールする能力こそ重要であり、本書もそこを突いている。が、その能力は直ぐには身につかない。

「モーツァルト」の画像検索結果

だから、本書では「知識を保存する方法」に関して、「モーツァルト効果(⇒wiki)」を否定している。気分の高揚だけだ、と切り捨てている。p206

「記憶の引き出し方」は「知識を保存する方法」に影響されると指摘し、自分で情報を創出することが重要であり、対象を理解できる、と断定している。自分で情報を創出していることを「生成効果」と呼ぶそうだ。p208

役に立つのは、「記憶の引き出し方」が難しいときの対処法も提示しているところだ。p215-230


通常の記憶術の本では「知識を保存する方法」に関して、強くクローズアップされている、と個人的には思っている。どの本も似たり寄ったりだが、読み物としても面白かったのは、以下の2冊であった。テクニックも使えるものが多数ある(⇒ドミニク・オブライエン)。(以上、個人的な注釈)

ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由
梶浦真美
エクスナレッジ

 

記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック
ドミニク・オブライエン
エクスナレッジ

話を戻すと、

この本、「スマート・シンキング 記憶の質を高め、必要なときにとり出す思考の技術」が素晴らしいのは、記憶術のテクニックに走りがちなところを抑えて、効果的な学習はマラソンと同様であるとの視座から、読者である僕らを説得してくれるところに良さがある。

特に(本書が)素晴らしいところは、学習(>仕事に必要な知識・情報)のためだけではなく、相手を説得したり教えたりする立場としてのスキルが提示してあるところだ。セールスマンや教師、講師にはかなり有効なスキルになると思う。相手の意思や意識を良い意味でコントロールできるのである。

だから、スマート・シンキングができるようになりスマート習慣が身につけば、人と会話しながら、或いは講師(授業)をしながら、瞬時に自分の思考が活性化し、面白いほどに相手を説得でき、感謝されるようになるだろう。そうなりたい、と思っている。まずは、1年程度かけて、スマート・シンキングのスキルを身に着けてから、テクニックに走った方が、より強固な記憶力を構築できると考えている。

~続く

 

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