欧州雑派

欧州各国の小説などの書評、映画評、音楽評、美術評、フランス旅行記など。

「プラットフォーム」読書メモ 8 ~ イスラムへの攻撃性、そして僕の心は涙色

2017-03-20 | ウエルベック

昨日の読書メモ7では考えていたことを全く書けなかった。それは、菜々緒に似たスレンダー美女の登場で、僕が撃沈したからだった。読書メモ7に書いた通りだ。

「Honey Trap  」の画像検索結果

今日は真面目に、ウエルベック読書メモを書くことができると思う。思いたい。


本日、遂に読了した。

これで、ウエルベックを「素粒子」「服従」「闘争領域の拡大」(図書館)⇒「ランサローテ島」(これも図書館)⇒「地図と領土」「プラットフォーム」 まで読んだことになる。

翻訳作品で残されたものは、あと一冊。「ある島の可能性」だけとなった。
 
プラットフォーム (河出文庫)
Michel Houellebecq,中村 佳子
河出書房新社

現段階では、「プラットフォーム」が一番好きだ。

 

だが、アマゾン評には8割がポルノと書いてある。が、読んでみたら、全体として3割程度かな、、、。あまりに気ならなかった。(昨日はヤラレタが、、)

Charlie-Hebdo-2015-11.JPG

この作品は2002年9月に翻訳されている。

気になったのは、イスラムへの攻撃性が強いということだ。ご存知の通り、シャルリー・エブド襲撃事件当日に「服従」が発売された。表紙がウエルベックになっている。

「シャルリー・エブド襲撃事件」の画像検索結果

もし、「プラットフォーム」があの日に発売されていたら、、、。「服従」ではイスラム教に対しての悪意は感じられなかったが、「プラットフォーム」では強烈だ。

服従
佐藤優,大塚桃
河出書房新社

ウエルベックは、イスラム教のコーランの「唯一の神においてほかに神なし」をトートロジーと断言し、それがが醸し出す嘆かわしいムードに唖然とする、と書き、なんと「一神教への道は白痴への道」とまで登場人物に語らせている。

「イスラム教のコーラン」の画像検索結果

更に、唯一の神?なんと馬鹿げた話か?いかにも非人間的かな、人殺しの不条理だ!とまで、言い放っている。

小説「プラットフォーム」には、官能描写がところどころに挿入されているが、多くの文化文明比較論がその根底に流れている。


確かに、過激なエロティックな描写が多く、更に性風俗をめぐる表現も多いけど、基本的には恋愛小説であった。僕はそのように読んだ。

「クラビー島 タイ」の画像検索結果

そして、驚くべき展開は、P362あたりから、何かに向けて助走が始まる。そして、その後、一気に状況が激変する。主人公の愛を巡る柔らかい思索の流れが突然崩壊する。

僕は涙目になりながら読んでいた。最後のページが来たとき、情感溢れるウエルベックの文体に僕の心は支配され、涙色になった。


週末にでも、書評を書いてみたい。続く。

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