神戸RANDOM句会

シニアの俳句仲間の吟行・句会、俳句紀行、句集などを記録する。

2012 十句集

2013-02-27 | 句集

神戸RANDOM句会

十句集 -2012-








一風

外は春

だけど静かな

昼ごはん
 

      

桜花食うキリンの舌がすっと伸び

男子(おのこ)等のここが見せばぞ秋祭り

春待ちて開く湯の家に地域沸く

猿回し見ている人に春の風         

今日の日に逝きたる大和桜咲く

秋茄子の写真撮る娘(こ)に父母の微笑(えみ)  

誰を待つこともなく過ぐ秋の暮  

冬空に孫抱いて見るカワウ           

賑やかな年寄り見守る山桜  






かをる

降っている

いないとも見ゆ

春の雨 


 

生誕を祝う美酒あり伊賀街道

秋時雨祭りの後のしとど降る

花冷えに心の澱は融けきれず    

無言なる礎石に冬日集まれる  

子等の声おこる羽音にかき消され  

石舞台日矢射し込みて暖かし 

子午線をまたいで天空秋日射す 

お決まりの席は窓際蔦紅葉

大弓を射る一呼吸秋日濃し







さくら

花の坂

人形筆は

行儀よし




木の芽風須磨には須磨の香りあり  

若葉雨百花の彩を際立たす  

返り花飛鳥美人の紅ほのか  

鳥語浴び石山寺の春深し     

距離おきてまた寄り添ひて春の宵  

ゆくりなき園に一会の花吹雪

神の前相撲取る子の男振り

わが青春布引にあり燗熱く  

爽やかや足喜びしハーブの湯  







蛸地蔵

観音も

少し艶めく

春の寺 




君思い春のことなど有馬筆

春なれば心さわぐや出合いあり

年の暮今年もものを思わざり         

祝日や旗立て走る冬のバス   

千年も語ることあり春の寺      

子午線を探して歩く冬日和    

旧き街ひしをや味噌の香りして         

毎年の花の姿に違いなし

百舌鳥鳴いて心ざわめく昼下り







だっくす


菊花展

気ままに咲くを

許されず
  

   

酒蔵のまちの旧家の冬座敷      

今摘みし夏の蕨をお浸しに  

子午線の古びし標柱冬隣     

春風や前置き長き猿の芸        

今日の日のための落花と思ひけり

僻地にて暮す決意の冬支度

諸々のことはさておき花人に  

牡蠣の膳囲む句会のぜいたくさ

裏窓を開ければ蛍見ゆ暮らし 






つきひ


見下ろして

見上げて花の

有馬かな 
 

  

金泉を掬ひ春光砕きけり

丹波路のバス停ごとの青田風   

道尽きて白きペンション合歓の花

時雨るるや上野寺町虫籠窓

寄せ書きに顔文字残し卒業す          

母に歩を合はせし日あり菊花展  

会へさうで出会えぬ町や花曇   

人生の節目節目の桜かな        

七五三ポーズをとれと云はれても






稲村


待てしばし

散り急ぐなよ

句会まで




羽ひろげ桜と競う孔雀かな

夏草や下宿時代の人思う  

学舎は主は変れど蝉しぐれ  

須磨寺や若葉の中で笛をきく     

やみやぶる太鼓の音で祭知る

夕やけやとんぼとともに稲を刈る

草刈りに残してうれし秋桜花(コスモスカ)

彼岸花酷暑に耐えて燃え盛る

夙川や耳は瀬音に目は桜    







どんぐり


傘さすも

ささぬも花の

雨なれば  




春愁のその日の来ればそれなりに

花のくずつきし雨傘たたみけり    

文具屋の軒先低くつばめの巣     

冬日和明石へとちと旅気分 

お目当ての河馬は留守なり花の昼   

時の道上り下りて小六月    

山桜単線電車通過待ち     

鉄橋の奈落最も濃き紅葉

おり立ちて木の実草の実風の丘     









春なのに

春が恋しい

雪の朝 


      

甘樫に蘇我の夢散り暮れる秋  

亀形に斉明の宴しのぶ秋   

四月馬鹿つまらぬネタで皆しらけ

秋雨にローズマリーのさえる青   

こがらしに海はれわたり淡路島   

雨けむる龍野のまちで花づかれ   

糸ざくらのどかにわたる有馬山     

はてしなく北の大地に稲の秋

間引き菜を汁の実にして母思う







播町


源氏の間の

奥は闇の間

蝉しぐれ




馬場さんの一蹴り千本桜かな

ここかしこ芭蕉さんいる伊賀の秋

木の上に木のあり塔も青葉して     

柿一つ空に残して明日香村      

句座果てて瀬田あみ定のしじみ汁   

桜ふぶくわがロスタイム酔の中      

酔うものに花、湯、優勝、まさかの恋  

みみたぶもまぶたもタブー春の闇  

紅葉も黄落もなく朽ちにけり
 





ひろひろ


布団乾す

とんとんとんと

秋の詩


       

春雨や子規闘病の須磨の浦    

ゆく春や瀬田川眼下風温む  

春先に四季折々の俳句便      

神無月夢の架橋神走る       

年の暮手足八本明石蛸     

百年に一度の豪華花吹雪

こんにちはどこでもドアで天高し

花に人行き交う顔は美男美女  

花ひかるひとひらひとひら母心






見水


はふはふと

蛸ほうばりて

冬楽し
 

  

着ぶくれて酒蔵の郷徘徊す      

柿たわわ百年のちも鐘鳴りて     

泥に足とられて小春日和かな      

昼酒や春はわが身にとどまらず

しょうゆもちしょうゆまんじゅうさくらもち      

春うらら湯けむり交番今日は閑  

コスモスや空には雲の天使達

神戸では桜の海を河馬がゆく

秋の雨静かに海に浮かぶ街       






弥太郎


大不況

桜かってに

咲いて散る
 

   

天高し慶州の風古都に吹く     

万葉の水夫(かこ)たち偲ぶ秋の海  

返り花人麻呂の弧悲(こひ)偲びけり 

土色の象の背中に花吹雪

コスモスの群落のうえロープウェイ  

須磨寺に集いし我ら林住期       

女子大の葉桜の庭空襲碑        

神鎮む石山の上散り桜         

大地から穀霊醒ます花の精







りっこ


ゾウもカバも

ホモサピエンスも

花の下




なまこ壁赤いポルシェと黒い日傘 

菜種梅雨土蔵の茶屋の珈琲かな  

春昼のノンステップバス客ふたり

囀りや鳥虫地獄谷深し         

冬薔薇の誇り高さや散りてなほ      

五分咲きを待ちかね花の人となる

この感じ今も好きよと枯葉踏む  

幹古りて花の清しき大樹かな  

だんじりの果てて今宵はぬくめ酒







ろまん亭


秋高し

ためらい一つ

吸い込んで




手づからで飲む炭酸の遠き春

馬の背か六甲の山脈かすむ春

オール光り空にはトンビ瀬田の川  

一言が思い浮かばず風冴ゆる   

落ち葉踏み角をまがれば冬が来る   

かけ声も年の瀬近く魚の棚  

うすくちが花にも人も龍野にて        

ひとつ聞きひとつ忘れる散り桜

花吹雪あの象に乗る夢を見て





『俳句』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 2008=石山寺句会 | トップ | 1996 スイス吟行=播町 »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

句集」カテゴリの最新記事