二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

トラブルの塊、

2017-05-18 09:45:22 | ■工房便り 総合 
見えないところの代表は、台です。



これをご覧になったことのある方というのは、

二胡愛好家の内5%ともいないでしょう。

光舜堂でも、胴が割れたり、皮が傷んだりあるいはそれこそ台に問題がない限り、

お客様の前では、台を外しません。

二胡の楽器としての問題がでるとき一番多いのが、台にかかわることです。

まず台を胴に止めてあるネジが緩んでいる(これは以前にも書きました)

ネジがバカになったいる、(これはいくらネジを絞めても閉まらなくなっている)

こうなると、調弦が安定しません、せっかく調弦できたのに弦を弾くと荷重がかかって動いてしまうのです。

この画像の真ん中に入っている、鉛(最近では鉄、中にはステンレスなどもあります)

これが固定されておらず、楽器の振動でいつもビリビリ音を立てている、

この鉛が、大きすぎて、胴の一番下にあたっている。

これは結構あります、そうすると一番胴の中で振動しなければいけない部分が止められて、

二胡の音が小さくなります。

台の前後についている薄い木の板が、厚みにばらつきがあり、台が安定して胴を支えない、

これは調弦する時に音が定まらない、状態が出来上がります。

調弦しにくい楽器の問題として木軸と、この台の添え木の問題があります。

そして、



この弦を受ける溝、

深く掘りすぎていて、弦が、皮にあたっているものがかなりあります。

この時に、二胡を弾いていて、何となく音が二つ聞こえる、

あるいは音が上ずる、あるいは、良い音色が出にくいなどという症状が出ます。

これは、溝を埋めれば治ります。

台ができたころ、

そうです、昔の二胡には台がなかったのです。

胴を直接膝の上に置いておいたのです。

弦は、棹が胴から飛び出していますから。それに結びつけたのです。




こんな感じです。

昔はこの棹の出ているところに、弦を結びつけたのです。

この当時はこれでもそれほど問題はなかったのですが、

今これをやると、かなり様々に影響が出ます。

皮が傷むのです。

何しろ弦は木軸によって大体8キロくらいの加重がかけられますから、皮に弦が食い込んで切れてしまうことも多くなり、

台が作られるようになったのだと考えられます。

何故かといいますと、昔は絹弦でしたから、かなり太めでしたし。

基本的には今の金属の弦よりあたりは柔らかったのだろうと思います。

それに何より、台がないと、安定せず弾きにくいということもあったのでしょう。

このように、機械による量産のはずですが、部分部分は手で加工しているところ、

このようなところが、いろいろ不備が生まれてきている、

その不具合の塊が二胡の「台」ともいえます。

見えないところにまで気を使って、胴の中までできれいに磨いている、メーカーもありますが、

胴の中は全く見えないわけではないのです。

まったく見えないのは、

木軸の穴、と 台の内側です。

台の内側にまでは気を付けていないようです。

私も気をつけねばです。




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