二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

仕事寿命というのがあると思うのです。

2017-07-11 08:13:09 | ■工房便り 総合 
爺さんや、親父や、長く職人をしてきた人の、

仕事上の寿命というのがあるような気がします。

もちろん長く生きるの、短いだのという話をしているわけではありません。

私の周りには、様々な職人たちがいます。

もちろん、定年など無い仕事ですから、生涯現役などというのは当たり前の世界です。

でも仕事によっては仕事上の寿命と、本人の体力の問題というのがあります。

今まで私が見てきた中で、一番過酷なのは、鋳物屋さん

そして、鍛冶屋だと思います。

鍛冶屋は、常に火を使います。

それも2000度を超える熱です、ガステーブルの火力が、大体1200度くらいです。

その火のそばで、5キロくらいのハンマーもって鉄を打つのです、

今時そんな仕事なかろうと思わっる方もいらっしゃるかもしれませんが、

実際わが工房はやっています。

これハードなのです、

さすがにみんな、60歳くらいでやめてしまう人が多いですね。

今まで見てきた職人さんで一番過酷だと思うのは、

配筋(ハイキン)屋さんでしょうね。

真夏の炎天下で、鉄の棒を運んで、なおかつそれを組み立てていくのです。

高速道路も、鉄筋コンクリートの建物も、みなこの配筋屋さんが、骨組みを組み立てます。

冬も、ふきっさらしの中。

たぶん皆さんにこんな仕事は想像できないでしょうね。

意外と二胡作りも過酷なのですよ。

普通の木工に比べるとかなりハードです。

たぶん二胡作るのに興味があって、やってみたいという人、

この夏わが工房でやってみますか?

エアコンなど無いのですよ。

紫檀の粉が舞うのです、

汗で手が濡れると丸鋸を回していてうっかり手が滑ると、指が飛びます。

2キロの重さのサンダーを半日振り回すのです。

いくらマスクをしていても細かな木の粉が体にまとわりつきます。

汗をかいた手の上に、紫檀の粉が張り付くと、そこが真っ赤に脹れてきます。

ほとんど50歳前には、気管支を痛めて、酸素のお世話になる人ともいるとのことです。

また、私もそうですが、手の指の数がまともに、10本あるというのが珍しかったです。

まあ好きでやっているんでしょと言われればそれまでです、

二胡作りはまだよいです。

好きでやっているところがありますから。

あと10年は持たないでしょうし。

でも修理と調整は違いますね。

調整なにそれ?というような二胡業界にあっても、

私のように調整をやり始めてその調整に出会ってしまうと、もう、調整なしで楽器を弾くことなど信じられなくなります。

又、楽器に不具合が生じて、それでも修理をしないで、しないで買い替える、

またそれを進める人がいるというのも、信じられないです。

楽器に愛着というのがないのでしょうか。

自分の楽器がいとおしくないのでしょうか。

確かに先生によってはかなりお安く仕入れて生徒に渡す人もいます。

でも、修理をしなければと思った楽器より良いものでしょうか。????

また、弾きこんだ年月、そしてその音色というのは、取り返せるのでしょうか。

引き込んだ楽器には思いも込められていますが音色も、育ってきているのです、

そんな思いを持つ二胡弾きさんのためには、仕事の寿命などといっていないで、

相当頑張らなければいけないでしょうね。

二胡を造るのは体力的に、時間が限られている気がします、

しかし、耳が聞こえて手が動く限り、二胡の修理と調整をし続けるというのが、

私の仕事人生でしょう、

ある人々にとっては嫌がらせのように長生きしようと思っています。







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