二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

こまったことに、胴割れ!

2017-08-25 09:44:21 | ■工房便り 総合 
ある日突然いらしたお客様が、、

「ある楽器屋さんで購入したのですけれど、値段が手ごろだし、日本人が監修しているからという事で、でもなんか違和感があるので見てもらえますか」

光舜堂も因果な仕事で、ほかの楽器屋さんや、先生から購入したばかりの楽器でも、

不具合や違和感があると、持ってこられます。

まあ良いことなのでしょう、

二胡引き最後の砦ですから。

このお客様大変良い耳をしていらっしゃって、普通なら気が付かない雑音に気が付かれたのですね。

その楽器を見せてもらうと、



まあ問題なさそうです。

弾いてみるとやはり違和感がありまして、、

驚くべきはほぉさん。

「西野さん、ココ見てください」

やおら、老眼鏡をかけまして胴の後ろを見てみると、



胴の後ろに細い線がみえます。

「これ胴割れ起こしていますね」

おもむろに花窓外しの道具を取り出して、花窓を外してみると、



こんな感じです。

これが、3ケ所。

外から見てもかろうじてわかるのは、1ケ所なのです。

中から光を透かして見ると、このようによくわかります。

もう一つは、棹を外して、胴を手の指で、こんこんと叩いてみると、カスタネットのような響きがします。

胴の後ろの板と板の継ぎ目にあたるところに、線がみえたら、十中八九胴割れを起こしていると考えてもよいのです。

新しく購入した楽器でもあります。

それは、日本に来たのは最近でも、作られたのがいつかは分からないからです。

それと新しい木を使ってあると、いつでも起こりうることです。

再度、この写真を見てください


青い隙間が見えますね、

その隙間の中にぽつぽつと、茶色い点が並んでいます。

これは、ボンドのカスなのです。

これをどう取り除くかというのが大きな問題になります、何しろ紙もはさめないくらい細い隙間ですから。

以前、他の楽器屋さんで修理してもらったのだけれど、

また、割れてしまって、という二胡が来たことがあります。

ボンドが効かなかったのです。

私なんかもかつてはあったことです。

これは、隙間の中に、以前、使っていたボンドのカスが残って、木と木が密着しなかったから起こったことです。

いくら先生が直した楽器屋さんが直したからといって、

でも皆さん、まさか先生が直してくれたのに、、、、

と思ってしまうのですよ。

楽器の修理は、作るより難しく、新しい木と木を接ぎ合わせるのとは違う知識が必要なのです。

ある楽器屋さんと話していて、ボンドへの知識の少なさに驚いたことがあります。

今販売されている、木工用のボンドでさえ、約12種類あります。

冬用、油分の多い木のためのボンド、耐熱、耐水、などなど、

瞬間接着剤だけでも、私の知っている限り、8種類あります。

それぞれ用途が違うのです。

その他油性ウレタン系、エポキシ系、ゴム系、アクリル系 シリコン系のもの などなど。

そして昔ながらの、そくい(続飯)膠、小麦粉(ちなみに、金属粘土として発売されているものは小麦粉と金属粉です)

最強力なのが、漆です。

これらは用途が皆違うのです。

黒檀には黒檀のための紫檀には紫檀のためのと、私は使い分けています。

何故なら、木の硬さに近いボンドが一番楽器が良く鳴るからです。

柔らかいボンドを使うと、胴の木の振動を吸収してしまうからです。

念のため、いわゆるホワイトボンドは塩化ビフェニールと小麦粉が原料ですから、

柔らかいのです、何しろビニールですから。

でも、平気で皆さん、その辺のボンドを使います、

おかげで鳴らないのですよ。

ボンドが音に影響するのか、、、??と驚かれますが、影響します。

こんなことの実験で、ほぉさん曰く シガイが、山積みになるのです。















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