二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

14年前!

2017-09-25 12:42:58 | ■工房便り 総合 
今から14年ほど前、日本に女子十二楽坊が上陸しました。

その後の2,3年日本に二胡ブームが起きたといっても過言ではないでしょう。

その当時、有る楽器屋さんは、一年間で、1万台の二胡を売った。

おかげで3年ほどで、駅前に、ビルを建てたといいます。

そんな、中国楽器商や先生方がたくさんいますね。

また、おれは、これで、(二胡のこと)で3億稼いだ。

当時から先生をやっている方にお聞きしますと。

二胡の体験会などやろうものなら、会場は人であふれたといいます。

いま、体験会やっても、それほどは、行かないでしょう。

14年と言いますと、二胡にとっては気を付けなければいけない年齢ですね。

皮が、どうやら耐久力の限界にきているものも多いのです。

特に、北京系の薄くそいだ皮は、駒が乗って、それを弦で抑え込んだ、

その張力だけでも、傷んできます、

要するにずーーーと押されて圧力をかけられている、状態なのです。

いくら7,8キロとそれほど強い力ではなくとも、それを14年感も続ければ、

どうなります?

皮は生なのですよ。

そんなせいかどうか、最近蛇皮の張りj替えのご依頼がとても増えてきています。

ところで、

それらの10年から14年前くらいの楽器、

特に、金額でいうと、7,8万円以上で購入された方の楽器の木がとても良いものが多いのです。

今では考えられないくらいに、

そうですね、今でいうと、40万円といわれてもおかしくない楽器が多いのです。

当時たくさん日本に入ってきた楽器は、まだまだかなり質の良い木をつかっていました。

それが、日本でどうやら、二胡がブームで売れるらしいと、

それも日本人は二胡の良し悪しがわからないらしいと、

どうやらブームに乗ろうと思った楽器屋さんたちは、

その後は粗製乱造。

価格もどんどん値上がりし、

現地の価格の、10倍の金額で売るなどというのは当たり前の時代になってしまったのです。

それらがしばらく続いて、日本人の観光客や、死後手で中国に渡った人たちが、

胴やらにこの金額は、そんな何十万もするものではない。

2,3万円出すと相当いいものがかえるらしいと気が付いてきたようなわけですが、

売っている方は、まだまだいけるとどうやら考えているようなのです。

流石に、日本でも日本人の商社が直接工房と契約して、商品管理もするようになってきたようで、

中にはかなり安定した楽器を販売するところも出てきています。

それにしてもその商社の方と話をしていると、

今のメーカーさんにたどり着くまで相当苦労したそうで、

最初の契約のロットはそこそこのものが送られてくるのに、

次からは、木にも色を付け蛇皮なども2級品以下のものになったりするのは当たり前、

そんなこんなで現在の契約している工房にたどり着くまで、何回かメーカーを替わったそうです。

これは私も弓の竹を仕入れていて、同じ思いをしました。

最初のロットは、せいぜい竹が折れても2,3本だったのが、

二回目以後は半分は折れてしまい、つぎからは、1000本単位以外は売らない!

まあ、商売ですから、それは仕方ないのかもしれませんが、

そこである現地で仕事をしている、日本人のかたを仲介にして、どうやら今の竹にたどり着いたようなわけです。

たぶんこの姿勢というのは、決して、中国のメーカーは変わらないでしょう。

その時売れれば良いという姿勢にこの世界以外で皆さんさんざんお目にかかっているはずなのです。

でもそれはかの国の商売の在り方で、商売の在り方が違うというだけであり、

こちらがその商売の在り方に合わせて、常に年間何百本という、発注をすれば、

こちらはおお得意になります、そうすれば彼らはその仕事を失いたくないので、

良いものを送り続けてくるのです。

10本20本の注文でごちゃごちゃ言うな、言うならたくさん買え、

だからこそ、日本の大手のメーカーは中国と商取引を維持していけるのでしょう。

最初はかなり良い物、次からは、もう話にならないものが送られてくる、

それを考えると、10年以上前の二胡が、かなり良い質の楽器を日本に送り込んでいたのは確かです。

最初のロットであり、中国の国内相手の販売用の楽器をたまたま、日本に送っていたのでしょう。

今や、日本で、かなり良い楽器を手に入れようとすると、西野二胡が楽に買える金額になるというのは、覚えておいてください。

ましてや小葉紫檀など、ほとんど偽物といっても過言ではありません。

本物は、80万以上、下手をすると、現地でも、そのくらいします。

うっちーさんの二胡やるぞーというブログでも書かれていますが、

この紫檀は日本から買ったんだよと説明するメーカーもあるくらいな時代になってしまいました。

ただし、最高級の小葉紫檀、買えるだけ買い込みましたよ。

これはなんとか日本で二胡に作りたいです。

でも、その前に、皆さんのお持ちの10年以上前の二胡、一度は、光舜堂にお持ちください。

皮は相当傷んでいるでしょうから、皮さえ張り替えれば、あなたの一生使えるような

西野二胡に近いくらいなる楽器に仕立てて見せます。

木は、500年も800年も使えるのです。
















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