内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

日本から能楽師の先生をお迎えしての能楽講座

2017-11-28 23:59:59 | 雑感

 今日は、午後の授業の後、かねてから企画されていたプログラムとして、日本からいらした能楽師の先生に学内で講演をしていただいた。講演開始前のこちらの不手際や会場設備の扱いの不慣れ等のせいで、講師の先生にご不快な思いをさせてしまったところもあり、申し訳なかった。それでも、聴きに来た学生たちの多くは、先生による謡や小鼓の実演や能の本質についての説明に熱心に聴き入っていたし、講演後の質疑応答も比較的活発に行われ、結果として、なんとか形になったかなと少しほっとしている。
 企画自体は九月に日本領事館から話があり、その後、日程の調整・会場探し・当日の通訳の依頼等、私が引き受けた部分も多かった。その他にも、その都度誰かに聞かないとどうすればいいのかわからないことも多々あり、かつこういうことはそもそも私は苦手としていることもあり、正直、準備の心理的負担は小さくなかった。
 それに、自分自身のことはともかく、協力してくれた同僚に無理をお願いすることになってしまったのも申し訳なかった。快く協力してくれたけれど、かなりしんどかったと思う。
 勝手な言い分だが、私個人としての収穫は、今回こういう企画の実現に必要な一連の段取りを一通り経験したことで、次回からはもう少し手際よくできるだろうという自信は得られたことだろうか。積極的にやりたいわけではぜんぜんないけれど。
 明日は、同じ能楽師の先生に、同僚の担当している中世文学史の授業の時間を使って、少人数のアトリエという形で、学生たちに実際に謡や能の基本動作の稽古をつけていただく。先生が日本から持って来てくださった能面もつけてみて、目のちいさな穴からどのように外が見えているのかも学生たちは体験させてもらう。
 日本であってもそうそう誰でもできないことを体験させていただけるわけで、彼らにとって貴重な経験になることを願っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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