この街の
あちらこちらに
鮮やかに
咲いていた
紫陽花も
ひと雨ごとに
褪せてきて
モノ哀しいような
時間は
季節は
待ってくれることなく
刻々と
移り変わっているコトを
しんしんと
教えてくれる
今日から 七月
イヤというほど
太陽が
人々の笑顔が
照りつける季節が 始まる
あんなに 激しく
降り続け
打ち続けた
雨粒たちも
カラカラに
乾き
跡形もなく
もうじき 消えていく
溢れ出た 水の行方
海へ 還るのだろうか
空へ 昇るのだろうか
ただ 流れていくのだろうか
報われる日は くるのだろうか
そんなコトを
ただ ボンヤリと考える
残酷な季節が
今 始まる
ホントに
カラカラの時には
コトバも
涙も
出ないモノだ