城郭探訪

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多喜山城 近江国(栗東)

2013年03月01日 | 戦国山城

 多喜山城は日向山(標高220m)の山頂にあり、頂部の平坦地を利用して60m×50mの主曲輪と主曲輪西側に袖曲輪を配した小振りな山城である。

 現地説明板の図

所在地:栗東市六地蔵

別 名:日向山城

区 分:山城

築城期:戦国期

築城者:

遺 構:土塁、枡形虎口、石垣、郭跡

城 域:130m×50m

訪城日:2013.3.1

 主曲輪には東と西に虎口が設けられ、西虎口は幅2mほどの平虎口であるが、虎口脇に2~3段の石垣を積み上げている。 

東の桝形虎口部は斜面の傾斜が急な上に、倒木とブッシュで荒れているが、この虎口が城中で最大の見所で、斜面と地形を巧みに利用し、2本の土塁を組み合わせるだけで3折れの枡形虎口を見事に作り出している。

多喜山城は琵琶湖の南岸、野洲川左岸の独立丘陵日向山(標高222m 比高110m)に築かれた単郭の城砦で、規模は東西120m×南北50mほど。頂部の本郭は東西50m×南北30mほど、郭の周囲には土塁が巻かれ、北東隅には櫓台と思われる土壇が築かれ、西側斜面には段郭群が構築されています。多喜山城の特徴は東・西側に構築された巧みな虎口構造で、西側の虎口は西側斜面からの導線を石積で補強された本郭西側の側面を迂回させて枡形虎口に繋げています。また東側の虎口は緩斜面を3度クランクさせた多重桝形構造になっています。どちらの虎口構造も規模は小さいながら織豊系城郭の特徴を色濃く残しています。石積で補強された本郭西側の側面を迂回させて枡形虎口に繋げています。また東側の虎口は緩斜面を3度クランクさせた多重桝形構造になっています。どちらの虎口構造も規模は小さいながら織豊系城郭の特徴を色濃く残しています。
 主曲輪の中央から西寄りに井戸がある。また、東側には周囲を土塁で囲んだ、15m×15mほどの空間があり、虎口は設けられておらず、天守閣の穴蔵のような構造である。物見櫓のようなものが建てられていたのだろうか。

 山頂からは西に中山道(東山道)、北に東海道を一望し、視界を遮るものは何もない。まさしく街道を押さえる城である。
一方東に目を転じると、元亀年間に六角承禎が立て籠もった石部城があり、その距離約3km。
 多喜山城をこの地方における戦いと関連付けた場合、六角承禎が立て籠もる石部城攻略のため、織田軍が築いた付城ではないかと想像される。

 更には、石部城の東に位置する丸岡城(鉗子袋)も二重の堀を廻らせ、堀を屈曲させるなど石部城を取り巻く関係の中では注目される城である。

  日向山古墳(にっこうやまこふん)

                                                            

日向山(標高220m)…一里塚より 東街道117里 - 六地蔵 (滋賀県栗東市六地蔵付近)

 

本日の歩数  5,357歩   57分    3.7km

消費カロリー 74.0kcal    脂肪消費量 10.5g

参考料:滋賀県中世城郭分布調査、淡海の城

今日も訪問、ありがとうございました。感謝!


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