城郭探訪

yamaziro

柏木館  近江国(八日市)

2016年04月09日 | 居館

 正壽寺

お城のデータ

所在地:東近江市(旧:八日市市)柏木町 map:http://yahoo.jp/rBHYfE

現 状:寺院・児童公園

区 分:居館

築城期:

築城者:栢木左衛門

遺 構:正壽寺

目標地:正壽寺・柏木集落センター・蛭子神社(バス停)

駐車場:柏木集落センター

訪城日:2016.4.9

お城の概要

 観音寺城の南に直線で僅か5km、瓶割山城から2kmの柏木集落の北西に位置する。八風街道にも近い。

現状は宅地・集落、圃場整備で整備が進み、遺構としては『正壽寺』の存在だ。正壽寺に北隣が児童公園に整備され城域の一部か?

また、大正十一年五月に発行された『蒲生郡志』に「正壽寺に隣り空濠と堤を回らし緑竹繁茂せり」とあるが、空濠も堤の竹藪も今は無い。

宝篋印塔を囲むように、笹竹が残るのみ。

柏木集落センター(車5台可)

比定地【正壽寺】

正壽寺石造宝篋印塔(市指定文化財、鎌倉時代後期 正応四年 1291年、花崗岩、高さ 177.1Cm)(向かって右)

  1. 近江の在銘宝篋印塔の中で新善光寺塔についで古い
  2. 塔身、顕教四方仏坐像を半肉彫りする(阿弥陀如来)
  3. 笠は下二段、上五段、隅飾は輪郭付き二弧で内に蓮座上月輪内に梵字「ア」を刻む
  4. 塔身、顕教四方仏坐像を半肉彫りする(弥勒)
  5. 塔身、顕教四方仏を半肉彫りする(薬師如来)
  6. 基礎から相輪まで完存塔。関西形式古式宝篋印塔の見本
  7. 礎は低く上端二段、側面は輪郭を巻き内に古調 格狭間をつくっている。正面と東面に銘文があり正応四年(1291)に造立された
  8. 基礎の銘文:「正广二二年 辛卯四月八日、願主大行房」
  9. 相輪は古いものだが完存する
  10. 大行房(願主)の刻銘(基礎正面、向かって左)
  11. 基壇はなく、直接地上に立つ形。今は隣の小宝篋印塔と共同の基壇が作られている

お城の歴史

『近江蒲生郡志 八巻』の三四五頁に、柏木氏邸阯 平田村大字柏木に在り正壽寺に隣り空濠と堤を回らし緑竹繁茂せり柏木氏の住鄭なり、柏木衛門之丞は飛鳥井家の縁故なりといふ、佐々木南北諸氏帳に柏木城主柏木左衛門北村主計と見ゆ、

『佐々木南北諸氏帳』には、蒲生郡 栢木 住 栢木左衛門と記す。

近くの蛭子神社

勘定縄

本殿

鎮守の森

参考資料:『滋賀県中世城郭分布調査』、『蒲生郡志』、『佐々木南北諸氏帳』、遺跡ウォーカー

  本日の訪問ありがとうございす!!


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