かえるネット木津川南

大阪市南西部で活動する日本共産党の青年後援会のブログです。

【損するほどのめり込む】

2016-07-25 20:32:52 | 政治

公的年金を株式で運用した結果、2015年度、5兆円の損失を出したと報道されています。140兆円の公的年金を株式運用する危険が改めて浮き彫りにされました。

年金積立金は現在、債権と株式で運用していますが、安倍政権は14年、それまで国債中心だった運用の在り方を見直し、株式での運用の比率を24%から50%に引き上げました。

その狙いは、アベノミクスによる株高演出のため、国民の財産である年金積立金を株式に投下できるようするためです。

この年金積立金の株式での運用は、恐ろしいことに、損をすればするほど株式にのめり込んでいく仕掛けになっています。

株式運用で損失をだして、株式比率が下がると、その比率を基本比率にまで戻そうとする力が働くためです。基本比率を守るという名分で、リスクの高い株式にさらに年金積立金を投じることになります。

07年7月の金融バブル崩壊に端を発した世界経済危機の際、年金運用は1年9カ月で20兆近い損失を株式で出しながら、同時期に6兆2千億円もの新規資産を株式に振り向けました。しかも、そのうち5兆5千億円は08年9月のリーマン・ショック以降という異常さでした。

安倍政権が株式比率を倍にしたことで、次に経済危機が起こればその影響はリーマンショック時以上の衝撃となって年金積立金の資産運用を襲うことになります。

安倍首相は、伊勢志摩サミットではリーマンショックを引き合いに出して世界経済の不透明感を強調。
そうなら、いますぐ株式運用を見直すべき。