弁護士公認会計士 横張清威のニュース斜め切り

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代表訴訟

2017年04月28日 | 独り言

オリンパス事件の代表訴訟判決が下りました

約590億の賠償です

 

H29.4.28日本経済新聞朝刊

 

一昔前と違って、現在では代表訴訟が提起される可能性は高まっていると実感しています

物言う株主の存在もありますが、代表訴訟という責任追及手段が一般にも知られつつあるというのが、実質的な理由だと思います

 

経営者、特に上場企業の経営者は、これまで以上に代表訴訟リスクに注意を払う必要があります

一昔前と同じような感覚で事前調査を怠った上で投資などを行い、当該投資が失敗に終わった時には、善管注意義務違反により億単位の賠償を受けるリスクがあることを実感しなければなりません

取締役のリスクヘッジという意味合いからも、後で問題になったときに注意義務を果たしていたと説明できる資料(調査資料)を手元に残しておくことは重要です

 

これは、取締役の責任が加重されたという法的な変化ではなく、これまで株主からのガバナンスが実効的でなかったところ、ガバナンスが効いてきたという運用上の変化だと考えています

 

なお、代表訴訟をカバーするD&O保険も出回っています

これは、取締役の破産や会社の損害填補という点からは有用ですが、取締役の注意を促すというガバナンスの観点からは逆に働くおそれもあります

 

とはいえ、上場会社の役員においては、注意義務の程度が変化しているということに敏感になる必要があると思います

 

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