相場のミカタ

商品先物情報紙の元記者にして、現役の行政マンが日々の出来事や相場について語ります。

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昔のお話(秋山様へのお返事に代えて)

2010年05月09日 | 商品先物・為替
なんか、半年ぶりになってしまった。
う~む、いけません。
今年2月、本ブログに頂いていた秋山様からのコメントにお答えしつつ、
ちょっと昔話をしてみたいと思う。

では、秋山様のコメントを引用させて頂こう。

倒産したんですか>< (秋山)
2010-02-05 10:48:49
初めまして、個人投資家の秋山と申します。
久しぶりに「商品市況研究所」で検索して、ここにたどり着きました。
が。。。。。。!!!
倒産しちゃったんですね(><)
元社長の安藤英子さんは、いまどうしてるのでしょうか?
セミナーでは、マシンガンのように喋る方で強烈な印象でしたけど(^^;
(以上、引用終わり)

まず、「商品市況研究所」で検索して頂いたことに御礼を申し上げたい。
あの会社について、色々な意見や批判などを聞いたこともあるし、
時にはそれが私への攻撃に使われたこともあった。
だが、私個人は「商品市況研究所は良い会社だった」と思っている。
TOCOMとTGEの日報、そして「デリバティブ・ジャパン」、
「投資研究」や「オンライン・カタログ」といった他社からの請負印刷物に至るまで、
和気藹々とした家族的なムードの中で、自分たちなりに一生懸命作っていた。
(ところで、「投資研究」も休刊になってしまったのか。O商事のG様、当時は色々とご迷惑をおかけしました)

若くて経験の足りない記者ばかりだったが、みんな、それを補うだけの能力があったと、今でも思っている。
「スタンド・バイ・ミー」風に言えば、あの頃のような同僚を持つことはこの先ないだろう。
そんな会社の名前で検索して頂く方が今でもいらっしゃるというのは、嬉しい限りだ。

商品市況研究所は、正確に言うと「倒産」ではなく「解散」に近いのではないだろうか。
取引員は減少の一途をたどり、取引所は新聞の買い取りや援助金の打ち切りを決定し、
もはや八方塞がりの状況だった。
瀕死の「商取業界」で、斜陽産業の「紙媒体」を出していたわけだから、これはもう仕方がなかったのだろう。
安藤社長だろうが誰だろうが、あそこから会社を建て直すことは不可能だったと断言できる。
もちろん、そんな状況に追い込まれるまで有効な手を打てなかった安藤社長を批判することは簡単だし、そうしたい気持ちもある。
だが、それは当時会社にいた一人一人が応分の責任を負うべき話だ。
安藤社長の責任が一番重いことは、「社長」という肩書きを考えると当然かもしれないが、
最後の2年ほど編集部のリーダー的な役割を担っていた私にも、少なからぬ責任はあろう。
それも、言うなれば沈みゆく商品市況研究所を見捨てるような形で、解散の半年前に退職を公表したわけだから、それ相応の誹りは免れないと思う。

ともあれ、安藤社長は商品市況研究所の歴史に幕を下ろすという決断をされた。
そして、その後の商取業界の状況を見るにつけ、聞くにつけ、安藤社長の決断は間違っていなかったと思う次第だ。
業界の大先輩記者・米良周氏は、他紙の超名物コラム「めらの目」の中で、
「安藤社長の決断を『見切り千両』とたたえる声もあったが、私は底を売ったのではないかと思う」と、
氏独特のひねくれ方で惜別の意を表してくださったが、残念ながら、商品市況研究所が解散したときから状況は悪化し続けている。
底どころか、戻りすらない黒三兵だ。

さて、その安藤社長だが、ご本人から今後についてうかがったこともあるが、承諾を得ていないのでここには書けない。
秋山様、誠に申し訳ない。
ただ、お元気でいらっしゃるのは確かである。

この前、少し所用があって懐かしい人形町界隈に顔を出し、TOCOMやTGEの前を通って、
商品市況研究所が入っていたビルにも寄ってみた。
某取引員さんが入居していたのには笑ってしまったが…。
ビルの前でしばし、自分が20代前半から30までを過ごした商品市況研究所での記者生活を思い返していた。
新卒で入ったJTBであまりの過酷さに心身を壊し、上司に退職を申し出た翌日に、商品市況研究所の試験を受けたこと。
安藤社長との長時間にわたる面接(会社近くの喫茶店で4時間くらいしゃべっていた)のこと。
初めて自分の相場記事が印刷物になった日の感激。
不注意がもとで始末書を書いたときのこと。
自分の執筆能力が大幅に上がったことに気づいた3年目。
初めてラジオNIKKEIに出演させて頂いた日の緊張感。
そして、退職を決意した日のこと。
色々なことがあったが、JTBで破壊された自分の心や誇り、能力を取り戻させてくれた会社であったことは間違いない。
今の職場で、超辛口の先輩に怒られつつも「よくやってくれている」と言ってもらえるのは、商品市況研究所での日々によるところが大きいと思う。

今、就職難の時代を迎え、安定を求めて公務員の道を選ぶ新卒者が増えているという。
この地方分権の時代、基礎自治体の行政職という職を選んで、うちに来てくれる後輩諸氏を歓迎はしつつも、
個人的には心の片隅で「民間経験を積んでからでも遅くないんじゃないの?」と思ってしまう。
民間には民間の厳しさ(良くも悪くも)がある。
一度そこでへし折られて、それでも何とか自分で自分を救うべくもがき、自分を取り戻したうえで公務員になってくれれば、
非常に能力の高い職員が増えるのになぁ、と思うのだ。
私の同期にはそうした経験を持つ人間が数名おり、彼らは一様に目線が高い。私にとっては良い刺激となっている。
もちろん、学業を終えて40年間、一つの会社を勤め上げる人は心底凄いと思う。根性がある人だと心から尊敬する。
だが、苦しんで回り道をして、結果的にその経験を仕事に活かすことができるなら、そうしたサラリーマン生活、職業選択にも意味があると考える。
新卒者よ、3年もたずに辞めるなら辞めても良い。ただ、くじけずに社会に立ち向かって欲しい。
そして、最終的に自分のポストを作るため、戦い続けて欲しい。
数年の回り道を経て、行政マンという自分のポストに巡りあった人間として、そう思う。

何やら、秋山様へのお返事から話が妙な方向に行ってしまったが、まぁ、久しぶりということで許して欲しい。
私はこの4月、自治体内に設置されたシンクタンクの研究員の兼務発令を受け、今は研究テーマ選定の最終段階に入っている。
商品市況研究所のOBであるという誇りと、今はなきあの会社への感謝を胸に、荒波に立ち向かいたい。
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1 コメント

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元気にしてる? (Yテコンドー)
2010-11-22 08:20:47
MIXIorTWITTERしていればYテコンドーで引っかかると思います。い○う よ○きです。

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