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長寿幸せ企業への「変化と継続」2022-25

第1章(8)あなたの企業の「経営理念」から「短期経営計画」までを作成してみよう 第1回

第1章 経営理念・行動規範のつくり方

(8)あなたの企業「経営理念」から「短期経営計画」までを作成してみよう 第1回

 ① まずは、会社が何のために世の中に存在するのかという芯柱「使命(ミッション)」を明確にしよう。

最初にあなた自身どのような人生を望んでいるのか、整理してみましょう。
 今現在は、会社が儲かること以外考えていないという方も全く問題ありません。素直に自分自身に問いただしてみましょう。

 あなたが

  • 本当にやりたいこと

  • やらなければいけないこと

  • 本当に好きなこと

  • 嫌いなこと

  • 得意なこと

  • 不得意なこと

  • 自分の欲しいもの

などなんでも紙に書き出すことから始めましょう。

 このような方法は、「ブレインダンプ(Braindump)」1というらしいのですが、そんなことを知らなくても、自分や自分の人生ついて、正直に書き出してください。箇条書きでも構いませんが、おすすめする書き方は手書きでマップマインドなどにすることです。

 

 これを完成させて後は、コーヒーでも飲みながら、じっくりとこの図を眺めて見てください。この図を書き出すことで頭の中がスッキリしているはずです。
 こんな人生を歩みたいなというものがはっきりと出てくると言いたいですが、おぼろげ程度にしかでてこないかもしれません。それでも構いません。取り敢えず、今考えたのが現在の貴方の人生像です。


次に、その人生像のなかに会社像を入れてみてください。会社の中にあなたの人生があるのではありません。あなたの人生の中に会社があるのです。そうしていくと、会社で何をやりたいのか、会社でやらなければいけないことがはっきりとしてきます。

 会社の「存在理由=なんのためにわが社は存在するのか」-それが、「使命(ミッション)」です。

会社経営をしていると、いたるところで問題にぶつかり、それらを解決するために判断や決断をしなければなりません。経営者は問題そのものを解決しようとしすぎるため、近視眼的判断をする傾向があります。特に目先の利益にまさしく目がくらんだ判断をする過ちをしてしまいます。この時、経営理念の大本である「使命(ミッション)=なんのためにわが社は存在するのか」を確認して判断すれば、大きく謝ることはありません。存在理由が明確な会社は、その理由が前であればあるほど、世の中が必要としますので、『長寿幸せ企業』に近づけるのです。

 それでも「使命(ミッション)」までたどりつけない方は、やることはただ一つです。
 既に、あなたは企業の経営者や事業継承者であるか、起業の準備中のはずです。「使命(ミッション)」までたどりつけないあなたがやることは、「一所懸命働くこと」です。少なくとも半年から一年間は、朝一番に会社や工場店に出社し、出勤時間までに掃除に集中します。
 就業時間中は、新人と同じ会社の現場の末端の仕事、製造業であれば機械と油まみれになって働き、流通業であれば店頭で「いらっしゃいませ」「ありがとう」ございました」と直接お客様と接します。この期間中に、会社の全事業部や部署のもとで現場体験をして、汗をかきながら、従業者と働くことです。無我夢中に働けば働くほど、喜びや感動を発見することができます。汗を流したあとの爽快さを感じるようになります。お客様に一所懸命に尽くした後、「ありがとう」と感謝されることに感激するようになります。

 これをやり遂げることができたあとに再度「ブレインダンプ」を実行すれば、必ず「使命(ミッション)」までたどりつけます。この方法は、井上経営研究所の「両潤塾」2で100%実証済みです。

 万が一、「使命(ミッション)」ができない場合は無理矢理に決めないでください。 本当に心の底から望む事以外を「使命(ミッション)」にすると、経営戦略にまでそれが響き、戦術や戦闘と齟齬して、経営危機を招く事になりかねません。

 迷ったら、ともかく現場に出て何も考えずにお客さんや商品と接することです。もちろん、毎日、業務終了後さらに経営者の仕事に取り掛からなければいけませんが・・。

 ② 「ビジョン(目的地)」とは、「使命(ミッション)」を達成するには、会社や事業がどのような状態になっているのかをイメージ(表現)すること

 続いて、あなたが後継者であれば、社長在任中にいままで先代たちが持続してきた「使命(ミッション)」をどう継続していくか、追加した使命を実現するためにどのような状態まで会社を到達させたいかを、

 あなたが起業者であれば、自分が心に決めた「使命(ミッション)」が退任時にどこまで達成しているかを、それぞれ、頭のなかで描いて、イメージします。

 そのとき、会社や店や工場がどのくらいあり、どのような様子や状態にあるかや、お客様がどのように買い物しているかや、今より多くの従業者が笑顔で働いている様子などです。スポーツなどにおけるイメージトレーニングを想像してください。
 さらに、これらをを高揚する言葉に表現します。これが、「ビジョン(目的地)」です。

 ここで、「使命(ミッション)と「ビジョン(目的地)」を紙に書き出します。できるだけ自筆で、大きく書いてください。書道道具を出して、筆で書くのもいいですね。それを、まずは、自分がいつも座る場所の目の前に張り出します。この張り出す場所は、経営理念の確立段階でどんどん広げていきます。

1 脳(ブレインBrain)+吐き出す(ダンプDump)、つまり頭のなかにあることをすべて紙の上に吐き出して、整理する方法のこと。

2 井上経営研究所井上雅司が直接、半年間12回(120分×12=24時間)にわたりマンツーマンでコーチングする講座です。経営者としての知識や技術(時務学)のみ伝授するのではなく、受講者が経営者としての道徳律(人間学)を経営の芯柱にすることが出来、経営判断の「モノサシ」を確立できるようにコーチングします。

次回は、(9)あなたの企業の「経営理念」から「短期経営計画」までを作成してみよう 第2回です。

 このブログ、「中小零細ファミリー企業版 『長寿幸せ企業』の実践経営事典2017」は井上経営研究所が発信しています。

 

 井上経営研究所(代表 井上雅司)は2002年から、「ひとりで悩み、追いつめられた経営者の心がわかるコンサルタント」を旗じるしに、中小企業・小規模零細ファミリー企業を対象に

  1. 赤字や経営危機に陥った中小零細ファミリー企業の経営再建や経営改善をお手伝いする「経営救急クリニック」事業
  2. 再生なった中小零細ファミリー企業を俯瞰塾などの実践経営塾と連動させて、正常企業から、健全企業、無借金優良企業にまで一気に生まれ変わらせ、永続優良企業をめざす「長寿幸せ企業への道」事業
  3. 後継者もおらず「廃業」しかないと思っている経営者に、事業承継の道を拓くお手伝いをし、「廃業」「清算」しかないと思っている経営者に、第2の人生を拓く「最善の廃業」「最善の清算」をお手伝いする「事業承継・M&A・廃業」事業

 に取り組んでいます。詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。 

 1.「経営救急クリニック

 2.「長寿幸せ企業への道

 3.「事業承継・M&A

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