きときと日記

「きときと」とは富山の方言で「ぴちぴち(新鮮な)」という意味。きときとな日々の記録を更新中。

坂の途中の家

2016-12-28 | 


朝起きると雪が積もっていました。寒いです。でも昼間は降らなかったので、すぐに消えました。降り続かないので助かります。図書館で借りて、角田光代の「坂の途中の家」を読みました。2歳の女の子のママ里沙子は、乳児殺人裁判の補充裁判員に選ばれます。風呂場で溺水させ子供を死なせた被告。夫や義母、友人らの証言を聞くうちに、自分の境遇と被告を重ねていく里沙子。裁判の様子と里沙子の子育ての様子が交互に描かれますが、里沙子は子育てに疲れ、夫や義母とすれ違い、見下されているように感じ、追い詰められていきます。夫や義母が親切でしてくれたことに、悪意しか感じられない。被告もそうだったのではないか?しかし、他の裁判員には分からない。自分が裁判にかけられているかのように追い詰められていく里沙子。裁判を経験しなければ考えもしなかったこと、そして裁判を終えて里沙子は現実に戻る。どんよりした気持ちになりながらも、文章も展開もうまいので、分かるなあ、自分でもそうなるかもなあ、と引きずられて読み進みましたが、ふと冷静になると、いや自分とは違うタイプの人種だなと思ったりしました。ただ、ニュースやゴシップで騒がれる事件が、ある一面からしか捉えていないので、報道側の意図した感覚で善悪を判断してしまうけれど、それぞれの立場に立つと、本当は誰にも分からないことが隠れているんだろうな、ということは感じました。
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