JR羽越線脱線:突風は「予測困難」 地検、不起訴処分に /山形
◇専門家の意見踏まえ結論
5人が死亡、33人が重軽傷を負ったJR羽越線の脱線転覆事故で山形地検は19日、JR東日本関係者を不起訴処分としたが、その根拠は、最大風速以上に吹く突風を予測しても、列車が転覆するほどの激しい突風が吹くとは予測できなかった、というものだった。
地検によると、山形地方気象台は最大風速が毎秒18メートル以上になると予測すると暴風雪警報を発令するが、その場合でも突風は毎秒20メートル程度としか想定できず、列車が転覆するような激しい風は予測できなかったという。また、気象庁から送られる鉄道気象通報は、突風のおそれがあると発令していたが、事故原因と考えられる竜巻やダウンバーストのような局所的突風は予測できなかった、という。
また、JR東日本は運行停止について「気象情報を把握し総合的に判断する」と内規で定めており、新潟支社輸送課指令室が鉄道気象通報を受信するファクスを故障したままにし、暴風雪警報を把握していなかった点についても「刑事責任を問えるほどの過失はなく予測困難」と判断した。
地検は19日、事前にアンケートを取り、希望した被害者約10人に対し説明会を開き、処分結果を直接伝えた。【浅妻博之】
(朝日)
羽越線事故不起訴処分/遺族ら無念の思い
2010年03月20日
突風は予見できなかった――。5人が死亡、33人が負傷した2005年12月のJR羽越線事故。山形地検は19日、山形県警が業務上過失致死傷容疑で書類送検した運行責任者3人について、刑事責任を問わない結論を出した。「納得し難い」「もう早く忘れたい」。遺族や負傷者たちは、無念とやり場のない思いを漏らした。
事故で亡くなった、にかほ市の畠山学さん(当時42)の父良一さん(75)=さいたま市=は「専門家が調べたのなら仕方ない。でも、列車を止めなかったことが事故の原因。JR自体には責任がある」と話した。
不起訴処分に不服な場合、検察審査会に申し立てる方法があるが、良一さんは「あまり考えていない」。別の遺族も「処罰しても息子は帰ってこない。もう忘れて事件から離れたい」と語った。
大けがをした山形県鶴岡市の介護福祉士(27)は「捜査の結果であれば何を言っても仕方ないが、納得はできない。JRは二度と事故を起こさないよう対策をきちんとしてほしい」と話した。
JR東日本は同日、「強風対策をはじめとする安全対策を一層推し進め、安全性のさらなる向上に全力で取り組んでまいります」との談話を発表した。










JR東日本防災研究所、鉄道総合技術研究所、気象庁気象研究所、京都大学防災研究所が共同で、鉄道のための突風探知のシステム開発を進めています。実用化まではもう少し時間がかかりそうです。
鉄道会社には、気象に詳しい人が少ないので、気象を学んでいる学生さんは、ぜひ鉄道会社や鉄道総合技術研究所にはいってください。